見出し画像

心が震えました。

初心者ライターがベテランライターに、

「どんな本を読めばいいか教えて!」

と言うと、数冊挙げられる本の中に、ほぼ必ず、古賀史健さんの『20歳の自分に受けさせたい文章講義』が入ってくると思います。

というか、ご多聞にもれず、私も駆け出しの頃、すぐにこの本を買って読みました。

ただ、ライター歴1年の私は、この本のどの部分を読んでも、「そんなこと言われなくても知ってるよ」としか思えませんでした。

しかし最近、ライティングを学び直す必要性に気づいて、この本を読み返しました。

そして、ある一節に、心が震えました。

あまり「俺が俺が」と自分を前面に押し出すと、かえって読者の反発を食らってしまうのではないか。読者が読みたいのは「私の意見」などではなく、客観的な情報ではないのか。何かを声高に”主張”するよりも、材料だけを提供してあとは読者の判断にゆだねる方がいいのではないか。
はっきりと言う。
これらはすべて間違いである。

古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

えっ?
間違いなの?
Webライターって、自分の主張を殺すのが仕事じゃないの?

……私は長年、勘違いしていたのかもしれません。

モノやサービスをおすすめする時、「勧める気持ち」そのものが歪んでいたのではないか。

よいものをまっすぐ勧めるのではなく、聞きかじりのテクニックでお客さんの購買意欲を絡めとろうという、下心があったのかもしれません。

「いいものだよ、おすすめだよ!」と書けばよかっただけなのか。

……もちろん、「主張を聞いてもらうには論理が必要」とこの本にも書いているので。

どうしてそう主張するのか、その理由と、データに裏打ちされた客観的事実を添え、論理的に文章を進めていくのは間違いないですが。

自分を殺さずに、もっとまっすぐ書いてもいいのではないかと思えた瞬間でした。

ライター歴4年の私にとっては、ほかにも学ぶべきところが多く、夢中でラインマーカーを引き、ふせんを貼りながら読んでいます。

いいなと思ったら応援しよう!

桂 奈津子(なっつるん)
気に入っていただけたら、サポートしていただけるとありがたいです。もっとあなたに役立つnoteをお届けできるよう頑張ります。