選挙はフェス、その楽しみ方とは。
「選挙はフェスだ!」
ラッパーのダースレイダーが、そんなことを言っていた。
その言葉を、統一地方選挙が終わったいま噛み締めている。
今回の統一地方選挙は楽しかった。
自分が住む自治体の、首長と議員を選ぶ選挙が、こんなにも面白いものだとは。面白過ぎて、いまだ余韻に浸っている。それほど、選挙フェスを楽しませて貰った。
そこで今回は、私なりの選挙フェスの楽しみ方を、振り返っていこうと思う。
①下調べをしよう
フェスは事前の「下調べ」から楽しい。開催場所や雰囲気をチェックしたり、過去動画で出演者を観たりすることで、気分も盛り上がってくる。選挙フェスも同じく、下調べをすることで楽しみが倍増する。
公示前にできる下調べとしては、まず自分が住んでいる自治体の議会チェック。それにより、自治体の現状と、議員の働きを把握できる。チェック方法は、議会を直接見に行くのが好ましいが、今回私は議会を見に行けなかったため、役所のHPで「議会だより」で議会チェックをした。
過去数年にさかのぼりチェックすると、色んなことが分かって面白い。
自分の住む自治体に、あまりお金が無いこと。にも関わらず、無駄なものを作ろうとする議員がいること。それ以前に、議会で一度も発言をしてない議員が存在することなど、笑えない現状が見えて逆に笑えてくる。
果たして「議会で発言しない議員」は、今回も選挙にでるのか。「下調べ」によって、新たな楽しみ方が増えた。
②候補者を知ろう
フェスの雰囲気が分かったあとは、やはり出演者が気になるところ。誰が出演するかで、フェスへの期待感は変わってくる。私が注目している「議会で発言しない議員」の出演も気になる。
公示日がすぎたら、まずは「ポスター」で候補者チェック。笑顔、無表情、険しい顔、色んな顔が見られる。ポスターをじっと見て、顔からにじみ出る何かを感じ取ろう。
「議会で発言しない議員」のポスターも貼ってある。やはり今回も出馬した。その顔は、真っ白な歯を見せ、見たことのない笑顔だった。
ポスターの次は「選挙公報」で、各候補者の主張や公約などをチェック。限られた紙面の中でアピールをするので、各候補者の個性が表れて面白い。
主張が多すぎる人、逆にスカスカの人、味のある手書きは良いが誤字脱字の多い人。色んな人がいる。ちなみに「議会で発言しない議員」は、限られた紙面の大半を経歴と功績で埋め、主張と公約は小さく抽象表現に留めていた。
③みんなで盛り上がろう
出演者が分かると、フェスに向けて一気に盛り上がりをみせてくる。
ここで、フェスをひとりで楽しむのも良いが、是非みんなで楽しむことをおススメする。普段しない政治の話も、この機会に話してみると面白い話が聞けたりする。
私は、家庭や職場や友達と、今回の選挙について色々な話をした。
小さな自治体に住んでいることもあり、選挙や候補者についての噂話が無限に出てくる。有象無象あるため、全部を鵜呑みにできないが、中には貴重な話があったりする。
ポスターや選挙公報では分からない候補者の素顔は、こんな所から知ることができる。「議会で発言をしない議員」に関しては、誰に聞いても「何をしてるか分からない」という回答が返ってきた。議会だけでなく、普段の議員活動も見えなかった。
そして迎えた投票日。
下調べをし、候補者を知り、みんなで盛り上がった選挙フェスもついに終わる。
無党派層の私にとって、ここまでの行動は選挙を楽しむ方法であり、候補者を選ぶ大事な作業でもあった。その甲斐あって、選挙フェスを存分に楽しみ、そして悔いのない一票を投じることができた。
ただ一つ悔やまれることがあるとすれば、「議会で発言をしない議員」がまた当選したこと。この事実を心に刻み、次の選挙フェスに向け「下調べ」をしていこうと思う。