赤いマニキュアの私
「男がネイルなんておかしい」
そんな言葉聞き飽きた。
「男のくせにメイクなんてキモい」
そんな言葉も聞き飽きた。
私は何になりたくて何を目指してるだろう。
赤いマニキュアを塗りながらおもった。
生まれた時から男らしくはなく、男友達よりも女友達の方が遥かに多かった。
仮面ライダーよりもプリキュアが好きだったし、
AKBのビキニよりもEXILEの腹筋に興奮してた小学生の時。
今では自分はゲイなんだって理解できてこの人生で生きてる。
でもたまに思う。
「私って本当にゲイなのかな」
もちろん女の子とエッチはできないししたいとも思わない。
恋愛はできるのかもとか思い出した。
男らしいファッションよりは女性的なファッションが好きだけど、男らしいファッションもたまにはいいなって思う時もある。
ウィッグをつける時もあるし、髪を伸ばしてスーパーロングにしたいと思う時もある。
スカートにも挑戦した。
だけど性転換手術には興味はない。
私の戸籍上の性別は男だけど
心の中は本当に女なんだろうか。
「私はこの世に刃向かいたくて女らしく生きてるのか」
最近よくそう思う。
実際奇抜な格好をして、露出を増やせば周りから白い目線で見られることも増えた。
それが私にとっては快感でもある。
「そう、もっと私のこと見て」って思う
でも気分が沈んでる時は周りの目を気にしてしまう。
結局私は何を目指して何になりたくて私の幸せはなんなんだろう。
もし同じ境遇の人がいるならその人の意見も聞いてみたい。
赤いマニキュアをつけた私は少し強くなれた気がした。