【感想】BPL Season2 Regular Stage 第19試合・第20試合 振り返り
こんにちは、T2-Kです。熾烈な上位争いを繰り広げる4チームですが、今日は特に大きく感情を揺さぶられるドラマがありました。
BEMANI PRO LEAGUE SEASON2 公式サイト
BPLSeason2 Regular Stage 第19試合・第20試合
第19試合
GiGO vs APINA VRAMeS
-指定A-
今回の試合、一見するとアピナは4巡目で鍵盤力に自信のある46選手を、GiGO相手の大将SCRATCHに据えたところから捨て試合なのかな?と思っていました。でも前回王者アピナがそうやすやすと勝利を捨てるはずがなかったわけですね。
先鋒 -NOTES-
LOOT VS KENTAN
LOOT
予想 「Far east nightbird」「illuminate」「Tizona d'El Cid」
結果 BLUST OF WIND
KENTAN
予想「HAPPY☆ANGEL」「Round and Round」「DISPARATE」
結果 Be OK
試合結果
予想 LOOT WIN
結果 DRAW
LOOT選手のあらゆる譜面を固定オプションでこなすスキルはBPL選手の中でもかなり特異なものだなと感じます(他はSEIRYU選手くらいですかね)。自選のBLUST OF WINDこそズレ譜面のため固定オプションが有利に働くことは想像できますが、階段が多いBe OKを正規で自己ベスト-6を叩き出すのは流石の安定性を見せつけたポイントでした(おそらくこの自己ベストも正規で出していると思いますが)。
とはいえ、今回見せ場を作ったのはKENTAN選手でしょう。今シーズン2試合とも不調により、気付けば自分だけが0ポイントという状況まで陥っていました。だからこそ、自選をチームメンバーに決めてもらい本番一発で勝負出る策に打って出たのは、KENTAN選手がチームを信じたのと同時にチームにKENTAN選手を信じてもらいたかったからだったと思います。結果はmax-13、今後の活躍が期待される完全復活のプレーでした。ここからのKENTAN選手の逆転劇に大いに注目です。
中堅 -NOTES-
NCHO72 VS NIKE.
NCHO72
予想 「HAT TRICK」「bag」「中華急行」
結果 M.D.Injection
NIKE.
予想「EXE」「Chewingood!!!」「Rainstorm」
結果 ANAGMA
試合結果
予想 NIKE. WIN
結果 NIKE. WIN!!
NCHO72選手は魂の腕押しの肩書からは予想できない細かいテクニカル配置の多いM.D.Injectionを選択してきました。序盤はNIKE.選手がリード、中盤以降はNCHO72選手が巻き返し、勝負は最後まで分からない状態でした。そして、終盤NCHO72選手が見せたわずかな隙を確実に突いたNIKE.選手はじわじわと追い上げ、なんと今シーズン5度目となる引き分けになりました。この結果に困惑したNCHO72選手とほほ笑んだNIKE.選手の対照的な様子は、この時のGiGOとアピナの心象を表しているようでした。そしてNIKE.選手が選んだANAGMA、R-RANDOMで完璧に仕上げ9点差の快勝となり、アピナに吹いた追い風を完璧に味方につけました。
大将 -SCRATCH-
CORIVE VS 46
CORIVE
予想「IDC feat.REVERBEE (Mo'Cuts Ver)」「Just a Little Smile」「rough percussionythm」
結果 Digitank System
46
予想「Overload Frontier」「CODE:0」「Swarm Of Scarabs」
結果 Routing
試合結果
予想 CORIVE WIN
結果 DRAW
Lv11といえども、大将SCRATCHはCORIVE選手の圧倒的なフィールドであり、今期のプロの中で牙城を崩せる選手はVELVET選手やU*TAKA選手のような1巡クラスのプレーヤーでないと難しいと思われていました。事実、CORIVE選手の選んだDigitank Systemは驚異の129点差であり、CORIVE選手のスクラッチ力のレベルの違いをこれ以上ないほど見せつけました。これではどんな曲でも46選手に勝ち目はないだろうと、そう思わせるには十分すぎました。
ところが46選手の選んだRoutingはスクラッチよりも細かい鍵盤の処理が重要になる曲であるため、決してCORIVE選手が有利とは言い切れない選曲でした。加えてRANDOMが珍しく当たっていたことと、CORIVE選手がMIRRORを選択したことでオプション差をつけることができ、結果57点差の大差をつけての勝利となりました!
前シーズンSOF-LANで大魔王DOLCE.選手にジャイアントキリングを果たしたCORIVE選手が、SCRATCHで46選手にジャイアントキリングをされるのは見ていてとても熱いものを感じました。
アピナはここで3勝目をあげ、一気にセミファイナル進出まで迫りました。次は宿敵ラウンドワンとの戦いともあり、シード権を賭けた熾烈な争いを繰り広げること間違いなしでしょう。GiGOはかなり厳しい下位争いを繰り広げる必要がありそうです。次戦が波に乗るスーパーノバ、最終戦が下位脱却を目論むタイトーのため、残り2戦でライバルを確実に蹴落とさないといけない状態になっています。エースCORIVEはじめ選手がどこまで底意地を見せられるかに注目です。
第20試合
ROUND1 vs LEISURE LAND
-指定B-
ラウンドワンが目指すのは頂点のみ、どんな相手が来ようと叩き潰すのみといった姿勢が見えた試合でした。たとえ向かうところ敵なしだったレジャーランドを以てしても、ラウンドワンを打ち負かすことはできない、そんな絶望感すら感じさせる壮絶な戦いでした。
先鋒 -SOF-LAN-
I6VV VS U76NER
I6VV
予想 「Agnus Dei」「empathy」「era (nostalmix)」
結果 Agnus Dei
U76NER
予想「op.31 叙情」「GRADIUS -FULL SPEED-」「era (step mix)」
結果 era (nostalmix)
試合結果
予想 U76NER WIN
結果 DRAW
レジャーランドの配信でも触れられていましたが、今シーズンは前の試合での結果を受けて選曲をする傾向が強くなっていると思います。ゆえにI6VV選手が元々歴代記録を保持していたGRADIUS -FULL SPEED-ではなくAgnus Deiを選んできたのはシルクハット戦の結果を踏まえたものだったのでしょう。とはいえI6VV選手、自己ベスト-7を軽々叩き出すのは流石の本番力です。
…で、U76NER選手はもう叙情じゃないんですね。先鋒SOF-LANでOp.31 叙情の存在が強くなりすぎた故に必修化してしまい、選びにくくなってしまったことが原因のようです。とはいえ自己ベストの差が最も離れていたera (nostalmix)を選ぶのは基本の戦略です。そしてU76NER選手の一瞬で皿チョンでハイスピードを調整する技術には芸術性さえ感じました。
中堅 -PEAK-
KUREI VS DINASO
KUREI
予想 「Be quiet」「THE LAST STRIKER」「Cosmic Cat」
結果 Nasty Techniques
DINASO
予想「Eine Haube ~聖地の果てにあるもの~」「diagram」「GOBBLE」
結果 Farewell to Marrakech
試合結果
予想 DRAW
結果 DINASO WIN!!
さて、今期のレジャーランドの快進撃を支えているDINASO選手が問題を起こした一戦です。ネタバレ防止のためか、BPL会場で出した記録は保存されないという仕様があることを知り驚きました。
何気にKUREI選手も自選はほとんど固定オプションにするプレーヤーです。が、Nasty Techniquesは決して正規系が当たってはいないような気がしますが…前半こそリードをしていたものの、そこは瞬間高密度処理能力が高いDINASO選手、24分の配置を完璧に光らせてから一気にスコアを伸ばし勝利しました。レジャランの振り返りによると、「黄GREATが出るたびに集中力が増した」らしいです。戦闘民族か?
そして、DINASO選手の選んだFarewell to Marrakech、これ以上ないほどズレズレにズレた譜面です。両者正規系で勝負をする中、自選のDINASO選手が51点リードして勝利となりました。そして一言、「歴代」と。
BPLの会場で歴代記録を更新してしまいました。これを事件と言わずになんというか。冒頭で述べた通り、記録は保存されないため幻の歴代記録となってしまいましたが、どの選手よりも圧倒的な本番力をDINASO選手が発揮した瞬間でした。この時のU76NER選手の顔にも注目です。
大将 -CHARGE-
U*TAKA VS 1-PIN
U*TAKA
予想「TITANS RETURN」「Painful Fate」「Almagest」
結果 ABSOLUTE EVIL
1-PIN
予想「Adularia」「海神」「水鏡の異界」
結果 Valanga
試合結果
予想 DRAW
結果 U*TAKA WIN!!
前シーズンではU*TAKA選手相手にポイントを取った選手は2人しかいませんでした。アピナのDOLCE.選手、UCCHIE選手で、いずれもU*TAKA選手の選曲を取ったわけではなくあくまで自選を通すのみでした。つまりU*TAKA選手が出る=引き分け以上が確定であり、そんな中数少ないU*TAKA選手相手にポイントが取れる見込みのある選手が1-PIN選手でした。
が、王者U*TAKAはそんな希望を一切持たせない圧巻のプレーでした。自選のABSOLUTE EVILはmax-72、他選のValangaに至っては1-PIN選手が100点中8点と評するレベルの譜面でmax-20とやりたい放題。絶対王者の牙城を崩せる選手は今シーズン現れるのでしょうか???
ラウンドワンはようやく3勝目をあげ、淡々とセミファイナルへの切符に手を伸ばしました。次回は上で述べた通りアピナとの対決であり、セミファイナル争いのために全力で挑む布陣となっています。レジャーランドは連勝が4で止まったものの、未だトップを独走中であるため、残り2試合も貪欲に勝ちを取りに行ってほしいです。
長かったはずのレギュラーシーズンも残り8試合となり、早くもロスの気分が流れてきました。9/7(水) 21時からの試合もドラマの連続が待ち受けているはずです。楽しみにして一週間を過ごしましょう。