【感想】BPL Season4 -IIDX- Final 振り返り
こんにちは、T2-Kです。プロ選手が織りなす極限の戦いも、いよいよこれにて最終回。BPLS4の頂点に立ったのは一体どのチームなのでしょうか。
BPLS4 公式サイト
BPLS4 Final
FINAL
レジャーランド vs APINA VRAMeS
ファイナルに勝ち上がってきたのは魂のメンバーチェンジで猛攻を仕掛けレギュラーシーズン1位通過、勢いそのまま二度目の頂点への挑戦権を掴んだレジャーランドと、レギュラーシーズンから圧倒的な総合力で全チーム中トップの獲得ptを稼いだ前回チャンピオンアピナとなりました。それぞれのチームの意地がぶつかる総力戦8回は壮絶そのものでした。
1st match -CHORD-
NUCHIO VS NAGACH
NUCHIO
選曲 Punch Love♡仮面
NAGACH
選曲 ToyCube Pf.(RX-Ver.S.P.L.)
試合結果
DRAW
チームに勢いをつけたい1st match、レジャーランドからは単発勝負も非常に強いNUCHIO選手、アピナからは切り込み隊長NAGACH選手が登場となりました。このレベル帯は両者にとって庭そのもの、GREAT1つが勝負を分ける戦いになりそうです。
NUCHIO選手は開幕を筆頭に何度も来る高密度鍵盤が難しいPunch Love♡仮面を選択。NAGACH選手は昨シーズンFRIP選手に一本取られた嫌な思い出のある曲ですが、今回は正規で対策をしてきました。ただ一方のNUCHIO選手もMIRRORで仕上げてきており、序盤のデニム、中盤の高密度を悉く光らせ、最後はNAGACH選手に追いつかれそうになるものの6点差で快勝を飾りました。NUCHIO選手は終盤の空白地帯で空打ちを挟むほどリラックスしており、ほぼ理想通りの試合運びができたように見えました。
後攻のNAGACH選手は細かくズレる譜面に終盤の減速が精度難のToyCube Pf.(RX-Ver.S.P.L.)を選びました。ズレ譜面を得意とするNAGACH選手は正規で仕上げてきており、細かいリズムをしっかりと光らせてきました。ただNUCHIO選手もほとんど完璧に光らせてきており、終始横並びの展開が続いていきましたが、最後の減速でNAGACH選手が前に出て勝利を決めました。お互いがパフォーマンスを尽くした1st matchは引き分け、この後の試合が激しくなることを容易に想像させる展開となりました。
2nd match -PEAK-
DINASO VS CHP*1E
DINASO
選曲 POINT ZERO
CHP*1E
選曲 alla turca con passione
試合結果
DINASO WIN!!
開幕戦は引き分けからのスタートと心臓が痛くなる立ち上がりとなりましたが、2nd matchではレジャーランドから早くも本番力抜群のDINASO選手が登板となりました。アピナからは技巧派CHP*1E選手が登場となりますが、ここで勝って一歩先に抜け出せるのはどちらのチームでしょうか。
DINASO選手は中盤の長い長い螺旋階段が零しやすいPOINT ZEROを選択。お互いRANDOMでの選択で、繰り返し乱打となった螺旋階段地帯を抜けてもほぼ同点という大接戦に。勝負は終盤の激しいズレで8点差をつけたCHP*1E選手がまさかのカウンター、アピナにとっては嬉しいポイント奪取となりました。
CHP*1E選手は変則リズムに大量の微縦連が絡むalla turca con passioneを選択。譜面傾向は変わりましたが、DINASO選手が序盤から確実に判定を合わせていき、開幕から10点ほどの大幅リードを取ると、最後の微縦連もお構いなしで走り切り、MAX-5を叩き出してカウンターとなりました。DINASO選手は今作NO PLAYだったのですが、一発でこんなスコアを出してしまうとは…
3rd match -CHARGE-
NUCHIO VS NAGACH
NUCHIO
選曲 ラストセンチュリーメランコリック
NAGACH
選曲 Golden Palms
試合結果
NUCHIO WIN!!
拮抗状態が続く中、3rd matchは1st matchの対決再びとなりました。1st matchは極限の戦いの中引き分けとなりましたが、早くもリベンジマッチとなる場面に両者非常に燃え上がっていたと思います。
NUCHIO選手の選択は中盤のスクラッチ・軸に終盤のCN絡みが非常に難しいラストセンチュリーメランコリックとなりました。両者RANDOMを選択、中盤のスクラッチ絡みの配置がかなり厳しい中少しNUCHIO選手がリードを掴むと、ラストのCN絡みもしっかり光らせて勝利となりました。HCNの仕様上POORが出続けるため大失点のように見えましたが、しっかりとCNを捨てて他のノーツを取り切るNUCHIO選手の判断力も光っていましたね(その結果Lv10でFAILEDというBPLでは珍しいリザルトになってしまいましたが)。
NAGACH選手はここで終始跳ね続けて精度が取れないGolden Palmsを切ってきました。NAGACH選手がいかにも得意な譜面、前半はわずかながら確実にリードを取っていきましたが、中盤の5連スクラッチでNUCHIO選手が追いつくと、最後の最後でNUCHIO選手が捲り上げて勝利となりました。大接戦の中終盤でPOORを出してしまったNAGACH選手は崩れ落ちてしまった一方、NUCHIO選手は筐体に荷物を置きっぱなしにしてしまうほどの喜びを見せ、レジャーランド2タテで3rd matchを終えました。
4th match -NOTES-
DON* VS UCCHIE
DON*
選曲 CODE:2
UCCHIE
選曲 雫
試合結果
DRAW
レジャーランドが勢い最高潮の状況、ここでダメ押しとばかりにエースDON*選手が出場となりました。対するアピナもUCCHIE選手をぶつけてエース対決。Lv11 NOTESは両者得意中の得意フィールド、フルパワーの正面衝突になります。
DON*選手の選択は中速の神らしくBPM155の微縦連混じり乱打を叩かせるCODE:2となりました。試合前からピースしていたDON*選手の見事な伏線回収(?)となる選曲、DON*選手はRANDOMの一方UCCHIE選手はMIRRORとオプションが分かれました。エース対決とあってお互い尋常でない精度でのデッドヒートとなりましたが、中速の神DON*選手は途中で少しだけ崩れたものの危なげないプレーを見せてMAX-13を叩き出し勝利。UCCHIE選手は5点差まで詰め寄ったものの、ここは自選のDON*選手が勝ちを取る結果となりました。
UCCHIE選手は今シーズン何度も流れたBPM210の同時押しメインの乱打に序盤・終盤の低速が難しい雫を選択。こちらもお互い有り得ない精度で横並びの接戦を繰り広げていく中、最後の最後までGREAT17、POOR1で押し切ったUCCHIE選手が勝利。厳しい配置を平然と押し切るUCCHIE選手の強さが見える結果となり、4th matchは引き分けとなりました。
5th match -SOF-LAN-
DINASO VS WELLOW
DINASO
選曲 FUTURE is Dead
WELLOW
選曲 four pieces of heaven
試合結果
WELLOW WIN!!
何気にここまで全戦でポイントを取っているレジャーランド、このジャンルならばやはりDINASO選手の出番です。対するアピナはついに最後の一人であるWELLOW選手が出陣となりました。過去幾度となくドラマを作り上げたLv11 SOF-LAN、今回も何かが起きてしまうのでしょうか。
DINASO選手は強気にもセミファイナルでWELLOW選手が選択していたFUTURE is Deadをぶつけてきました。試合は序盤ズレをしっかりと光らせたWELLOW選手が優位に立ったものの、DINASO選手がすぐに取り返し10点差までもっていきました。しかし高速地帯でDINASO選手が痛恨のGOODハマりを起こしてしまい、WELLOW選手が減速時に少しミスを起こしてしまったものの逃げ切りに成功となりました。SOF-LANはやはりBPLという一発勝負での戦いの怖さをわからせますね…
WELLOW選手は必殺の武器であるBPM195でズレ混じりの高密度鍵盤を叩かせるfour pieces of heavenを選択してきました。ただし相手は同じく高密度鍵盤を得意とするDINASO選手、全然点差が離れない接戦となっていきましたが、終盤の乱打でわずか2点差を差し切ったWELLOW選手が魂の2タテ。曲終了時のWELLOW選手、まさに死力を尽くしたと言わんばかりでした。
6th match -TREND-
G* VS CHP*1E
G*
選曲 Mukade
CHP*1E
選曲 TRIP THE DEEP
試合結果
DRAW
アピナの押し返しによりまさかの同点となり、勝負がわからなくなったこの状況。勢いをつけさせまいとレジャーランド最後の戦士G*選手が登場しました。アピナはCHP*1E選手を選出し、同巡指名対決に。何気に初の対戦となる両者、何でもありのTRENDで勝負です。
G*選手は交互押し主体の高密度乱打を叩かせるMukadeを選択。G*選手はRANDOM、CHP*1E選手はR-RANとオプションが分かれましたが、ブレイク時点で鍵盤力に自信を持つG*選手相手でもCHP*1E選手が9点差をつけていました。しかし後半でG*選手が一気に押し返して点差をひっくり返すと、最後の最後で1点差を捲り上げて勝利となりました。過去何度もギリギリの戦いを制してきたG*選手、今回も大きな勝利に初フルコンボのおまけつきと嬉しい結果となりました。
CHP*1E選手は得意の低速の乱打やスクラッチを精密に叩くスキルが求められるTRIP THE DEEPを選んできました。CHP*1E選手はMIRROR、G*選手は正規と固定オプション同士の対決ですが、やはり低速スクラッチを叩く精度が高いCHP*1E選手がどんどん点差を離していき、鍵盤精度でG*選手が少し迫ったもののMAX-24で勝利となりました。パーフェクト達成、初フルコンボ、自己ベスト+3点とやりたい放題のスコアを叩き出したCHP*1E選手の活躍により、まだまだ同点が続く状態で7th matchを迎えます。
7th match -SCRATCH-
DON* VS WELLOW
DON*
選曲 Be quiet
WELLOW
選曲 Level 3⇒ストラテジー⇒Peaktime Booster
試合結果
DON* WIN!!
いよいよLv12が解放されるにもかかわらず未だに同点の状態が続くこの状況、ジャンルがSCRATCHと来ればレジャーランドからは当然DON*選手の登場です。アピナはWELLOW選手を出しポイントを奪いにかかりますが、まだ両チームともストラテジーカードが残っています…
DON*選手はここでも中速の神らしくBPM150でほぼ休みなくスクラッチ複合をひたすら叩かせるBe quietを選んできましたピースの次は1。お互い正規系での選択ですが、開幕のスクラッチで失点をしてしまったWELLOW選手を後目にDON*選手が驚異的な精度でスコアを伸ばしていき、スクラッチを得意とする解説のCORI-選手とEXIT氏をドン引きさせる2901点(MAX-25)を叩き出して勝利となりました。この曲って2800乗れば大台スコアという認識だったのですが(WELLOW選手のスコアは相当高いです)…自己ベスト-4点を平然と出してしまうDON*選手はまさに神でした。
WELLOW選手は長い長い16分スクラッチが目を惹くLevel 3を選択…ですが、ストラテジーカードにより変更となりました。代わりに選ばれたのはスクラッチ側に必ず偏る鍵盤の処理能力が問われるPeaktime Booster。こちらもお互い正規系での戦い、WELLOW選手からするとそこまで痛手ではない選曲であるためDON*選手に食らいついていったものの、スクラッチ地帯でつけた約20点の差を最後まで守り切ったDON*選手が2タテに成功。レジャーランド優勝に王手をかける結果となりました。
Final match -TREND-
G* VS UCCHIE
G*
選曲 yellow head joe⇒ストラテジー⇒Saturn
UCCHIE
選曲 惑星鉄道
試合結果
DRAW
長かったBPLもついにファイナルの最終戦、レジャーランドからはG*選手、アピナからはUCCHIE選手が登場となりました。レジャーランドは1曲でも取ればOK、アピナは2タテ必須と条件は異なりますが、過去のシーズンでも最終戦を任されてきた両者によるBPLS4最後の戦いが繰り広げられます。
G*選手は跳ねているかのような細かいフレーズが目立つyellow head joeでしたが、当然ストラテジーカードが飛んできました。代わりに選ばれたのは縦連まみれの同時押しラッシュが降り注ぐSaturn。お互い正規系での対決、G*選手が開幕の半手縄瀬に成功したもののすぐにUCCHIE選手が取り返しおとなしい立ち上がりとなりましたが、その後も難所で点が離れてはすぐに横並びになるの繰り返し。最後の最後まで勝負はわかりませんでしたが、結果は最終の同時押しラッシュを取り切ったG*選手が勝利となりました。G*選手のスコアは自己ベスト-7点、圧巻のパフォーマンスによる堂々の勝利だったと思います(そしてこのタイミングで流れる冥が非常に心に沁みました)。
今期最後の曲となるUCCHIE選手の選択は、細かく揺れ動くBPMに超絶技巧が求められる爆速鍵盤が平然と降ってくる惑星鉄道。開幕から速度変化への対応が必要なのですが、やはり自選のUCCHIE選手が完璧な対応を見せてリードを取っていくと、その後も1400ノーツまでコンボを繋ぎ、低速への対応も完璧にこなして堂々のAAAで勝利、BPL最終戦を勝利で締めくくりました。
あまりにも激しすぎる戦いの数々でしたが、結果は48-36でレジャーランドが勝利、BPL4シーズン目にして優勝を果たすことができました。スコア結果だけ見ると大差のように見えますが、内容を見るとやはり7th matchの2タテが勝負の明暗を分けたと思いました。このレジャーランドとアピナのどちらが勝つか最後までわからなかった大接戦は、BPLの歴史に残る死闘になったのではないでしょうか。改めまして、APINA VRAMeSの皆さん、最後まで熱い戦いをありがとうございました!そしてレジャーランドの皆さん、優勝おめでとうございます!
ドラフト会議から足掛け6か月、長い長い戦いだったBPLS4も一区切りとなりました。しかしBPLS4、まだまだ終わりません。戦いの舞台はDance Dance Revolutionへと変えて続いていきます。BPLS2の時とはルールが大きく変わりタッグバトル1戦のみと、他の機種に比べて一発勝負の比重が段違いの戦い、非常に面白いものになっていると思います。
私も気まぐれなペースですが観戦を続けていきますので、引き続き当noteを読んでいただけると嬉しいです。