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【感想】BPL Season3 -SDVX- Regular Stage 第7試合・第8試合・第9試合 振り返り

 こんにちは、T2-Kです。今シーズンは公式でパブリックビューイングが行われるようになり、ますます盛り上がりを感じました。なんといっても名古屋で開催されたのは革命を感じましたね~。今後は大阪や福岡、仙台、札幌など、(選手やチームの無理のない範囲で)地方でも開催が広がると嬉しいですね。

というわけで今回の試合はゲームパニック大須のパブリックビューイングで観戦していました。現地はゲーパニチームによる生解説や裏話もあって面白かったです!

BPLS3 公式サイト

BPLS3 Regular Stage 第7試合・第8試合・第9試合

第7試合
GAME PANIC VS LEISURE LAND

初戦で善戦ながら敗北してしまったゲーパニ揺るがぬ安定感で現在1勝のレジャランの対決です。昨シーズンはクォーターファイナルで争いゲーパニ勝利となっていますが、レジャランはその雪辱を果たすことができるのでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
PURAIMU VS KAWACH

試合結果
PURAIMU WIN!!

 先鋒戦は初戦で苦い思いをしたPURAIMU選手レジャーランドのメシアKAWACH選手の対決となりました。PURAIMU選手はメガミックスバトルを得意としていますが、2戦連続相手が厳しいです。果たして意地を見せることはできるか…
 PURAIMU選手は対策+精度で勝負、KAWACH選手は高速鍵盤を中心に選択してきました(PURAIMU選手曰く、THE HEAVENは選曲被り想定で第2フレーズ以降中心に勝負するつもりだったらしいです)。4ターン目までは横一線の戦いでしたが、5ターン目にKAWACH選手がEXCEED GEAR Lv3で選んだRebellioをPURAIMU選手がカウンターしたところから状況が一変。PURAIMU選手がEXCEED GEAR Lv3で撃ったInvisible Bulletsが見事に炸裂すると、その後KAWACH選手が間髪入れずにEXCEED GEAR Lv3で撃ったWings of Glory、セイレーン ~悲壮の竪琴~をPURAIMU選手がカウンターし、加点を許さず16-8でPURAIMU選手の勝利となりました。まさにメガミックスバトルに愛されたPURAIMU選手の実力が光る試合となり、先鋒戦はゲームパニックがポイントを取ることになりました。

中堅 -TSUMAMI-
KANEKO & PURAIMU VS PICOLTEX & PNT*EEB

選曲
GAME PANIC:Poison AND÷OR Affection
LEISURE LAND:SOUL EXPLOSION

試合結果
GAME PANIC WIN!!

 先鋒戦の勝利で勢いに乗るゲームパニックはエースKANEKO選手を投入し、課題曲のうち36譜面をS-PUCしてきた絶好調のPURAIMU選手を連投してきました。しかし相手は精度勝負の鬼かつ昨年度唯一S-PUCを本番で叩き出したPICOLTEX選手努力と知識には人一倍の自信を持つPNT*EEB選手と強敵。勝負の行方はどちらに傾くのでしょうか。
 ゲーパニの選曲はBPM120での鍵盤・ツマミの正確さが問われるPoison AND÷OR Affection精度勝負に強いレジャラン相手に精度勝負を仕掛けるゲーパニの強心臓っぷりには驚きですが、この狙いは見事に刺さり、PURAIMU選手はMAX-5、KANEKO選手はMAX-6と見事な精度で勝利となりました。レジャランの精度も高かったですが、ゲーパニは全体を通してほとんどミスがなかったのが大きかったです。
 レジャランは中速の乱打とツマミを正確に操作する力が問われるSOUL EXPLOSIONを選択。序盤はPURAIMU選手がツマミで切ったこともあってレジャランが少しリードしていましたが、後半に入りゲーパニの2人はほぼノーミスで突っ切り逆転に成功。蓋を開けてみればKANEKO選手はMAX-1という驚異的なスコアを叩き出しており、中堅戦はゲーパニが2タテとなりました。

大将 -HAND-TRIP-
KN5 VS PICOLTEX

選曲
KN5:ENDGAME
PICOLTEX:ミッドナイト☆WAR
新曲:V!LLA!N
試合結果
KN5 WIN!!

 ここまで連勝と勢いが止まらないゲームパニック。大将戦の〆は前回凄まじいほどの強さを見せたKN5選手。対するレジャーランドはPICOLTEX選手を投入しなんとか引き分けに持ち込もうとします。止まらぬ超新星が突っ切るか、それとも錆びない刀が貫き通すか…
 KN5選手の選曲は昨シーズンの初見楽曲であった高速で細かい階段と激しく左右のツマミが入り乱れるENDGAMEを選択。序盤はPICOLTEX選手が大きくリードをしていきましたが、後半のツマミラッシュで一気にKN5選手が捲り上げ、2点差で逃げ切りに成功しました。最後の最後まで可能性があっただけに、PICOLTEX選手が思わず筐体の前で崩れてしまったのが強く印象に残りましたね。
 PICOLTEX選手はじゃんけん中速精度とツマミの入りが要注意のミッドナイト☆WARを選んできました。全体を通して点差がほとんど開かない大接戦となりましたが、サビ終わりでKN5選手が前に出てカウンターに成功となりました。終盤で再び逆転を許してしまったPICOLTEX選手、これまでにないくらい悔しさがにじみ出ていました。
 あと1つでパーフェクトゲームが見えるゲーパニと、少しでも意地を見せたいレジャランの運命を決める最後の課題曲はなんとBPLS2 DDR部門にてシルクハットのエースであったKaname選手によるV!LLA!Nとなりました。ジャンルはHAND-TRIP、エフェクターはMASTER TRICKともう嫌な予感しかありませんでしたが、やはり譜面は初見でやらせるものじゃないくらい左右の手の出張が激しすぎるものになってしまいました。そんな譜面でありながらKN5選手は涼しい顔でCHAINを繋いでいき、なぜかMAX-32でUCを決めてしまいました。なんで…? 

 もはや猛威以外の言葉が見当たらないほど凄まじい強さを見せたゲーパニは12-0でBPL SDVX部門史上初の完封勝利を達成しました。ゲーパニにとっては勢いのつく最高の結果、レジャランにとっては悔やんでも悔やみきれないものになったと思います。今年のBPLは、本当に進化しすぎています。

第8試合
APINA VRAMeS VS TAITO STATION Tradz

 今シーズンも驚異的な強さを見せるアピナ初戦は引き分けに留まったTradzの対決です。昨シーズンはリーグ戦ではアピナが、セミファイナルではTradzが勝利と1勝1敗となりましたが、今回はどちらが勝ちを奪うでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
KND*48TE VS MURAKAMI

試合結果
KND*48TE WIN!!

 先鋒戦はトリッキー譜面をやらせたら右に出る者はいないKND*48TE選手と、異次元の片手処理能力を持つMURAKAMI選手の対決です。鍵盤力の高さに定評のある両者ですが、果たしてどのような結末になるでしょうか。
 MURAKAMI選手はいつも通り片手処理が要求される無慈悲な譜面となってる一方で、KND*48TE選手はいつもと異なり比較的スタンダードな鍵盤譜面を揃えてきました。このKND*48TE選手の戦略は果たしてどちらの転ぶのでしょうか。
 試合は4ターン目まで同点、5ターン目でMURAKAMI選手がGorgetechでEXCEED GEAR Lv3を炸裂させましたがすぐにKND*48TE選手がおにいちゃんハイテックをEXCEED GEAR Lv3で通して同点へ持ち込みました。その後も点差が全く開かない勝負が続き、MURAKAMI選手1点リードでラストターンへ。両者EXCEED GEAR Lv2で通したほうが勝利という状況で決め手になったのはBlue Streamの24分階段。ここを崩れず通したKND*48TE選手が24-20で勝利となりました。ここできれいに決めるKND*48TE選手、流石です。

中堅 -TRICKY-
YU11 & KND*48TE VS MURAKAMI & 350B1

選曲
APINA VRAMeS:Bioslaves
TAITO STATION Tradz:gigadelic(m3rkAb4# R3m!x)
試合結果
TAITO STATION Tradz WIN!!

 中堅戦、アピナからはエースYU11選手と連投となるKND*48TE選手鍵盤にもソフランにも強いコンビが登場。対するTradzはMURAKAMI選手に350B1選手片手力にもフィジカルにも強みを持つコンビとなりました。これは荒れる選曲の予感…
 アピナの選曲はひっきりなしに縦連が降り注ぐBioslaves事故必至の譜面を堂々とぶん投げるこの恐ろしさは流石アピナといったところですが、開幕からKND*48TE選手がミスをしてしまいTradzに押される嫌な展開に。その後はYU11選手がMAX-6と健闘したものの、Tradzが安定感を見せつけてカウンターとなりました。350B1選手は自己ベストを1点伸ばすMAX-8を出しており、非常に仕上がっていたことが伺えます。
 勢いに乗るTradzは中盤に急激に加速するgigadelic(m3rkAb4# R3m!x)を選択。こちらも事故につながりやすい譜面ながら全員ほぼ完璧に進行し、ほぼ横並びの激しいデッドヒートとなりました。全員PUCというハイレベルな戦いの結末は終盤の鍵盤精度で上回ったTradzがともに仲良くMAX-11で勝利となり、中堅戦はTradzが2タテを決めていきました。

大将 -NOTES-
PAPER. VS XD*LEVI.

選曲
PAPER.:Prayer
XD*LEVI.:Elemental Creation (kamome sano Remix)
新曲 :TOYBOX CANNØN=͟͟͞ Σ≡=。゚:*.:+。.☆
試合結果
XD*LEVI. WIN!!

 大将戦、アピナからは高い鍵盤力を有するPAPER.選手が登板となりました。対するTradzは情け容赦ないスコアを多数保持するXD*LEVI.選手が登場。アピナはコストを抑える意図を感じますが、ジャイアントキリングはあり得るでしょうか。
 PAPER.選手は覚えていないと叩きづらいツマミが何度も挟まるPrayerを選択。序盤こそXD*LEVI.選手がCRITICALを出したことでPAPER.選手のリードとなりましたが、その後はXD*LEVI.選手が全く失点せず走り切ってカウンターとなりました。この勝利により、これまで緊張しきりの表情だったXD*LEVI.選手の表情が一気に和らいだように見えました。
 XD*LEVI.選手が持ってきたのはハネリズムの細かいズレ鍵盤にソフランのおまけがつくElemental Creation (kamome sano Remix)でした。こちらも序盤はPAPER.選手が押していましたが、低速前のトリルで一気に加点に成功すると、その後はほとんど失点せずMAX-33で勝利となりました。自己ベストがMAX-3なのが非常に気になりましたが、それはそれとして見事な実力を見せる結果となりました。
 3曲目となる初見楽曲はMono.さんによるTOYBOX CANNØN=͟͟͞ Σ≡=。゚:*.:+。.☆BPM234でとにかくNOTESとPEAKに寄ったグラフと重そうな譜面の予感はしましたが、実際に休憩が無く忙しく手を動かし続ける譜面になっていました。こちらもまた序盤はPAPER.選手が少し押していましたが、後半に行くにつれて徐々にXD*LEVI.選手がスコアを伸ばしていき、MAX-24と圧巻の精度で勝利となりました。このスタミナの高さこそがTradzのエースを務める所以かもしれません。

 XD*LEVI.選手の大活躍もあり、結果は2-10でTradzの勝利となりました。メガミックスバトルも接戦であり、改めて今シーズンのTradzの強さを感じさせるものだったと思います。アピナは非常に悔しい敗戦になってしまいましたが、どんな譜面でも立ち上がりの精度が良いことは他チームにとって十分プレッシャーになったと思います。今後の試合がどうなっていくか、引き続き楽しみです。

第9試合
GiGO VS SILK HAT

昨シーズン準優勝のGiGOが、猛烈な強さでここまで連勝のシルクハットを止めに行きます。本番力に自信のある両チームですが、ここで爆発力を見せるのは果たしてどちらのチームでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
SIRON. VS STR

試合結果
SIRON. WIN!!

 ここまで見事なまでに異界からの侵略者っぷりを見せつけるSTR選手を止めるべく、GiGOからは成長の化身SIRON.選手が発進しました。好調のSTR選手を止めることはできるのでしょうか。
 SIRON.選手は鍵盤主体ながら覚えてないと辛い譜面を選択する一方、STR選手は高速鍵盤に厄介ツマミとかなり捉えどころのないものとなりました。またBoss Rushが重複しており、この曲を切り出すポイントが重要になりそうでした。
 試合の展開は4ターン目にSIRON.選手がEXCEED GEAR Lv2で投げたULTRAVELOCITYを通し、返しのターンでSTR選手がOnigoをEXCEED GEAR Lv3で通したことで少し前に出ましたが、その後8ターン目にSIRON.選手が神話に芽吹くをEXCEED GEAR Lv3で通して再逆転。ただすぐにSTR選手がEXCEED GEAR Lv2でTHE HEAVENを通して再逆転。ただラストターンでEXCEED GEAR Lv3を残したSIRON.選手は逆転の可能性をかけて神話に芽吹くで勝負を仕掛けると、トリルで稼いだリードを守り切って勝利し逆転に成功25-20でSIRON.選手がSTR選手の快進撃を止めることに成功しました。この時のGiGOの湧き方からは非常に大きな喜びの感情が伝わってきました。

中堅 -PEAK-
SIRON. & DPE VS STR & 082

選曲
GiGO:卑弥呼
SILK HAT:音楽 -resolve-
試合結果
DRAW

 中堅戦はSIRON.選手にDPE選手精度勝負に猛烈な強さを誇るコンビが登場。対するシルクハットもリベンジに燃えるSTR選手に鉄壁の防御力を持つ082選手と強烈な組み合わせで対抗。ここでGiGOが流れに乗るか、それともシルクハットがひっくり返すのでしょうか。
 GiGOの選曲は局所難の鍵盤と中盤・終盤の低速の集中力が要求される卑弥呼となりました。開幕から快調に飛ばすGiGOは縦連・低速・24分お構いなしに走り切り勝利となりました。ただここでSTR選手は自己ベスト+1となるMAX-6を出しており、相変わらずのヤバさをにじみだしていました。
 シルクハットは揺れるBPMと終盤の回転による認識難が厄介な音楽 -resolve-を選択。こちらは先ほどとは逆にシルクハットが少し前に出る形となりましたが、すぐ横一線に。その後も両チームとも難所を悉く切り抜けましたが、開店直後の着地で少しだけ前に出たシルクハットが6点差で逃げ切りに成功しました。STR選手、ここでもMAX-4と信じられないスコアを出しています。なにこれ。

大将 -NOTES-
--H.R.-- VS DAIKI.

選曲
--H.R.--:Voice 7 Voice!!!!!!!⇒ストラテジー⇒Refrain
DAIKI.:Verflucht
新曲 :ON THE WORLD
試合結果
--H.R.-- WIN!!

 両チームとも可能性を残した状態で迎えた大将戦はエース対決となりました。ジャンルはNOTESと-H.R.--選手、DAIKI.選手ともに得意とするフィールドです。いったいどのような選曲を仕掛けるでしょうか。
 --H.R.--選手の選曲は声合わせの縦連がいやらしいVoice 7 Voice!!!!!!!…だったのですがストラテジーカードの餌食となり、代わりに選ばれたのは16分の精度勝負と終盤に難所が来るRefrainとなりました。お互い精度勝負を得意としているためかほぼ拮抗する展開となりましたが、終盤の交互押し地帯で前に出た--H.R.--選手がMAX-5を叩き出して勝利となりました。ここまでものすごい強さを見せてしまうと、もう笑うしかないですね。
 DAIKI.選手の選曲はトリル主体の譜面に容赦なく直角ツマミが絡みつくVerflucht。事故が起こりかねない危険球を堂々と投げつけるDAIKI.選手の強さには驚かされますが、あまり大きな差が出ないまま曲が進行していきました。中盤のトリル地帯でDAIKI.選手がリードしたまま曲が終わる…かと思いきや最後の最後で大逆転が起き、--H.R.--選手が6点差で勝利となりました。あまりの展開にDAIKI.選手が呆然としたように見えたのは気のせいではないでしょう。
 熱い展開が続いた第9試合の締めくくりとなるのは、Yuta ImaiさんによるON THE WORLDとなりました。BPM255で大きすぎるノーツレーダーは危険な香りしかしませんが、実際これLv18か?と思わせるほど忙しいにもほどがある譜面に仕上がっていました。ただここでDAIKI.選手の精度が光り、序盤から大幅リードを取りました。中盤で同点に並び終盤で一時逆転されたものの、最後は17点差でDAIKI.選手が意地を見せる結果となりました。

 とはいえ結果は8-4でGiGOの勝利となりました。ここまで絶好調で敵なしだったシルクハットを止めたことで、苦しい展開が続いていたGiGOが一気に息を吹き返した事を感じさせました。これにより決勝トーナメント争いは混戦を極め、どのチームが制するかますます読めなくなりました。

 次回のYoutube配信は2/21(水) 19:00~です!おそらく次も信じられない試合の連続なのが約束されている今期のBPL、次はどんなドラマが待っているでしょうか。

がんばります