【感想】BPLS2[SDVX] 各チーム振り返り 【TAITO STATION Tradz編】
こんにちは。様々なドラマにボルテらしい演出の数々でインパクトを残したSDVX部門も終わってしまいました。
今回は突出したパワーと緻密な戦略で、BPLS2ボルテ部門のチャンピオンに輝いたTradzについて語りたいと思います。素人の戯言ながら楽しんでいただけたら幸いです。
The Party Rockers here to beat.
TAITO STATION Tradz
戦績
Regular Stage Lリーグ 3位 総合6位 勝ち点3[1勝0分2敗]17pt
インターリーグ 5pt
チームへのコメント
IIDXでは自選が強いメンバーを揃えていましたが、ボルテでは火力が高く、成長力が見込める選手を集めた印象でした。
①持ち前の研究力で次々と運指を開発し、どんな厳しい配置でも次々と安定させるパワーを持つ精神的エースのWANIROU選手
②日本トップのVF値を持ち、その片手力は誰よりもハイレベルな強さを誇るMURAKAMI選手
③持ち前のフィジカルで超高速トリルをガチ押しでやり切る高校生プロ350B1選手
なんといってもこのチームの特徴は選手全員のVFが最高位であるIMPERIAL3であることでしょう。すなわち高難易度譜面の実力が非常に高い選手が揃っていることであり、試合が進むにつれて脅威になるところがポイントでした。一方でLv17, 18の精度は未知数の部分があり、実際にリーグ戦では(MURAKAMI選手の欠席も相まって)1勝2敗、インターリーグでも敗北と決して順風満帆ではなかったと思います。
ただクォーターファイナル以降の相手はすべて1度負けた相手であることと、課題曲にLv19が追加されたことから自分たちの得意分野でリベンジを挑むということになり、ファンの応援が増大したのはもちろんのこと、各選手の本来の強みを遺憾なく発揮できる場面が増えたことが非常に大きかったと思います。その結果、優勝という最高の結果に繋がったことは非常に素晴らしいと思います(私もファイナル当日はTradzシャツを着ていくほどのサポーターですが、優勝が決まった時に思わず叫んでしまいました)。
BPL ボルテの初代チャンピオンという栄誉に輝いたTradzですが、ここまでの強さを魅せられた以上、やはり連覇に向けて頑張ってほしいと思います。大会を通じてLv17, 18の安定性に課題が残っていると思うので、来期はそのあたりを強化して、最強のチームであることを存分にアピールしてほしいです。
各選手への寸評
ここからはチームの各選手へコメントをしたいと思います。
捕食者
WANIROU(わにろう)
出場回数
レギュラーシーズン 6回(先鋒2 中堅3 大将1)
クォーターファイナル以降 6回(次鋒3 中堅3)
プレー曲数
レギュラーシーズン 9曲 メガミックスバトル2回(5勝5敗 無効試合1回)
クォーターファイナル以降 6曲 メガミックスバトル3回(6勝3敗)
獲得pt
レギュラーシーズン 10pt
クォーターファイナル以降 12pt
VF値が異常なTradzの中では珍しい(?)中難度のゼネラリスト型プレーヤーです。他のチームと異なりエースポジションながらLv17・18のタッグバトル・メガミックスバトルを務めることが多く、試合の流れを作る役割を担ったのが特徴でした(この役割は他のチームでは3巡指名選手が担うことが多いです)。とはいえ特定のジャンルに限らず幅広く対応できる知識と実力はまさにエースらしいものであり、Tradzになくてはならない存在です。
リーグ戦ではMURAKAMI選手の欠場や筐体トラブルで思うような活躍ができなかった面がありましたが、クォーターファイナル以降はメガミックスバトル全勝ととんでもない暴れっぷりを披露しており、特にファイナルでは先鋒で取られたポイントを取り返し、勝負の流れをTradzに引き戻す活躍をしました。実力はもちろん、チームの精神的支柱となったWANIROU選手はTradzの本物のエースです。プレッシャーのかかる立場ではありますが、今後もチームのまとめ役として振る舞う姿を楽しみにしています。
その右手で旋風を巻き起こせ
MURAKAMI(むらかみ)
出場回数
レギュラーシーズン 4回(先鋒1 中堅2 大将1)
クォーターファイナル以降 6回(先鋒1 中堅2 副将1 大将2)
プレー曲数
レギュラーシーズン 7曲 メガミックスバトル1回 (4勝4敗)
クォーターファイナル以降 12曲 メガミックスバトル1回(8勝5敗)
獲得pt
レギュラーシーズン 9pt
クォーターファイナル以降 18pt
国内最高値のVFを持つ選手で、言うまでもなく高難易度譜面を捌く実力はトップクラスです。大会経験も多く非常に強力なプレーヤーでありますが、ドラフトでは意外にも(?)2巡指名となりました。ですがその本番強さ、S-CRITICAL精度の高さに驚かされた人は多かったと思います。
リーグ戦では急病による欠場で1試合しか出られず、強敵GiGO相手に苦戦を強いられるなど苦しい思いをしましたが、自身の強みとなる高難易度譜面が増えるクォーターファイナル以降は大将役として大暴れとなりました。特にLv19が飛び交うセミファイナル副将戦のメガミックスバトルでは、For UltraPlayers、THE凸GENERATOR、セイレーン ~悲壮の竪琴~などの超高難易度曲を連投して勝利をもぎ取っています。大将として出場したクォーターファイナルではGanymede kamome mixをPUC、ファイナルでも666をUCという世界でも再現できる人が限られる記録を平気で打ち立てるその姿はまさに圧巻の一言でした。
名実ともに日本最強の称号を手にしたMURAKAMI選手の勢いはまだまだ止まりません。VF理論値を目指して日々凶悪な譜面たちと戦うMURAKAMI選手の今後の活躍を楽しみにしています。
北海道が生んだ鬼才
350B1(みそび)
出場回数
レギュラーシーズン 5回(先鋒1 中堅3 大将2)
クォーターファイナル以降 6回(先鋒2 中堅1 副将2 大将1)
プレー曲数
レギュラーシーズン 12曲 メガミックスバトル1回 (4勝9敗)
クォーターファイナル以降 9曲 メガミックスバトル2回(7勝4敗)
獲得pt
レギュラーシーズン 9pt
クォーターファイナル以降 17pt
サウンドボルテックスは若いプレーヤーが多いと言われていますが、ついに高校生でプロ入りする選手が現れました。17歳という若さと持ち前のフィジカルにより、本来ならまともに押すのは難しい超高速トリルをガチ押ししてしまう規格外のパワーを持っています。
このパワーを知らしめたのは初戦となるゲーパニ戦におけるメガミックスバトルで選択したDivine's:Bugscriptでしょう。終盤に降るBPM230の24分トリルをガチ押しして光らせたその実績から、ついたあだ名はみそびーむ。後に極圏やA Lasting Promise、ЯeviveRでも炸裂する必殺の武器で数々の強敵を倒してきました。とはいえ若さゆえか逆境に弱い面もあり、トラブルやミスで一度崩れると建て直せることなくそのまま押し切られるところもあります。今後はこの精神面の弱さを鍛えていくことが課題になると思います。
とはいえ一度流れに乗ると止められなくなるほどの爆発力で数々の名勝負を繰り広げてきた350B1選手。数年後にはおそらく誰も手がつけられなくなるほどのモンスターと化すこと必須です。あまりのポテンシャルの高さに今後の活躍を追うのが怖いくらいです。
チームへの総評
トラブルや不調により一時はリーグ戦脱落の危機にまで瀕していたTradzですが、クォーターファイナル以降は別人の如き強さを遺憾なく発揮し、一度負けた相手にリベンジを果たし続けて優勝というドラマチックな展開を迎えました。選手はもちろんファンの熱意も凄まじく、優勝が決まった瞬間の会場のボルテージはとんでもないものでした。
頂点を掴んだTradzの快進撃はまだまだ止まりません。むしろここからが勝負の時です。実力・本番力にさらに磨きをかけて、絶対王者としてBPLの場に君臨し続けてほしいです。
がんばります