【感想】第8回 べあー杯 振り返り(チーム戦編)
こんにちは、配信のメインカメラを担当していたT2-Kです。選手のリアクションをバッチリとらえるためにどこにカメラを向ければいいか、未だにわかりません…
早速ですが関東を代表するIIDX非公式大会としてすっかり定着した第8回 べあー杯の試合の感想について語っていきます。こちらの記事ではDay1 チーム戦の振り返りをしていきたいと思います。長文になってしまいますが、お付き合いいただければと思います。
第8回べあー杯 出場者紹介
第8回 べあー杯 について(べあーさんのnote)
Day1:チーム戦
beatmania IIDX 大会 第8回 べあー杯 チーム戦 in 神奈川レジャーランド厚木店
今回はドラフトではなく応募制でのチーム戦となりました…が、何かの間違いかプロ・非プロ問わず今をときめくスター選手揃いとなってしまいました。もう全員優勝でいいんじゃないかな…
Aブロック
第1試合
Koedo Kawagoe Magmax* vs アツアツの…いなり
初戦を飾るのは三者三様のテクニカルな一面を持つKoedo Kawagoe Magmax*と安定感と勝負強さに長けたアツアツの…いなりの対決となりました。開幕から全く性質の異なるチームの対決となり、大会への期待感を感じさせる対戦カードといえます。
先鋒 -SCRATCH-
KINUYO vs ODEN.
選曲
KINUYO:Close my Eyes for Me
ODEN.:Driver
試合結果:DRAW
初戦を飾るのはテクニカル譜面のエキスパートであるKINUYO選手と最高峰の精度力と安定感を誇るODEN.選手の対決です。両者とも得意譜面しかないレベル帯での戦いは、開幕戦を飾るには 相応し過ぎました。
KINUYO選手が選択したのはアフリカスクラッチ中に変化するBPMへの対応力が問われるClose my Eyes for Meでした。両者2P正規での対決、BPM変化まではほぼ横一線の戦いとなりましたが、長いスクラッチの終わり際でKINUYO選手が前に出ると、最後までリードを守り切って勝利となり、その差は5点と非常に接戦ながら、いきなりアツイ一撃を喰らわせることとなりました。
続いてODEN.選手が選曲したのは8分を確実に取る力と終盤のスクラッチの処理力が求められるDriver。逆割れ配置で偏った譜面となりましたが、自選のODEN.選手は全く崩れず最後まで走り切り、自己ベストタイのMAX-7で勝利となりました。微妙な押し辛さを一切感じさせない完璧なプレーにより、先鋒戦は引き分けとなりました。
中堅 -SOF-LAN-
UBIBO. vs INARI
選曲
UBIBO.:op.31 叙情
INARI:GRADIUS-FULL SPEED-
試合結果:DRAW
中堅戦はプレーも曲も超一流のUBIBO.選手と最近様々な大会で実力を見せつけているINARI選手の対決です。UBIBO.選手は大会初出場、INARI選手は大会常連という条件ではありますが、両者どういった戦い方をするのでしょうか。
UBIBO.選手が選択したのは激しいソフランへの理解度が問われるop.31 叙情。大会初出場とは思えないトンデモ選曲に驚かされましたが、もっと驚かされたのはギアチェンが成功した要るかどうかは傍から見ても判別できないほど早すぎる緑数字。UBIBO.選手は(おそらく)皿チョンで適切にソフランへ対処し、堂々のAAAで勝利となりました。INARI選手はほぼ自己ベストですが…判定合わせに苦しんでいたように見えました。
INARI選手は各パートごとへの確実な対応が必要なGRADIUS-FULL SPEED-を選んできました。自選のINARI選手は開幕の微縦連から着実に取っていき、その後の速度変化もしっかり対応。終盤のパートこそミスしてしまいましたが、着実にスコアを重ねて勝利となりました。しかしUBIBO.選手のレーンに目が行きがちですが、INARI選手も結構爆速なハイスピードなのでギアチェン成功しているのかわからないですね…
中堅戦は引き分けとなり、勝負の行方は大将戦へ委ねられました。
大将 -SCRATCH-
WELLOW vs STYU--
選曲
WELLOW:EXODUS SIGN
STYU--:Uh-Oh
試合結果:WELLOW WIN!!
大将戦はエース対決となりました。同年代で切磋琢磨してきたWELLOW選手とSTYU--選手という対戦カードは、非常に熱いものを感じます。
WELLOW選手はBPLでも選択した変則リズムの鍵盤・スクラッチが取りづらいEXODUS SIGNを選んできました。WELLOW選手は最初から最後まで着実にスコアを伸ばしていき、MAX-50で圧勝となりました。STYU--選手のプレーも通常であればかなり良いはずなのですが…これで33点差はおかしい。
STYU--選手は中盤の規則スクラッチの精度が左右されるUh-Ohを選びました。両者MIRRORでの対決、とにかく大きく点差がつかない接戦となりましたが、最後の最後でわずかにWELLOW選手が前に出て7点差で勝利。この勝利には安堵を隠せなかったでしょう。
第1試合は9-3でKoedo Kawagoe Magmax*の勝利となりました。どの選手も初戦とは思えないパフォーマンスの良さでしたが、エース対決を制したKoedo Kawagoe Magmax*が一歩前に出ることとなりました。
第2試合
アツアツの…いなり vs BRAIN HACKERS
第2試合は連戦となるアツアツの…いなりとトリッキーな戦略を得意とするBRAIN HACKERSの対決です。こちらも正統派vs技巧派の対決とあり、どちらがより強さを見せるのかわかりませんね。
先鋒 -PEAK-
ODEN. vs KIRISY
選曲
ODEN.:Rainbow after snow
KIRISY:DXY!
試合結果:DRAW
初戦に続き連続で先鋒戦出場となったODEN.選手を迎え撃つのは中速譜面を中心に幅広いジャンルで強さを誇るKIRISY選手です。精度勝負に自信を持つODEN.選手をどの方面から攻めてくるのでしょうか。
ODEN.選手が選択したのは綺麗な16分乱打を正確に取る力が求められるRainbow after snow。スクラッチ側に鍵盤が寄る少々厳しい配置ですが、両者とも難なく攻略。とにかく点差が全くつかない心臓が痛くなる試合でしたが、終盤でわずかにODEN.選手が前に出ることに成功し、3点差の勝負を制す結果となりました。それにしても精度勝負が強すぎる…
KIRISY選手が選択したのは繰り返し乱打と中盤に来るド派手な縦連が特徴のDXY!。やはり両者S-RANでの対決となりましたが、中速ガチ押しはKIRISY選手の本領を発揮する領域。序盤からグングン差をつけていき、自己ベストを2点更新して見事な快勝。会心の出来にテンションが上がっているのが見えました。
先鋒戦はお互いの強みを出して引き分けとなりましたが、お互いのチームにとって大きな弾みになったと思います。
中堅 -PEAK-
STYU-- vs HAKU0
選曲
STYU--:Monkey Dance '09
HAKU0:水上の提督(Short mix from ""幻想水滸伝V"")
試合結果:STYU-- WIN!!
中堅戦はアツアツの…いなりのエースSTYU--選手と癖譜面や細かい配置の精度に自信を持つHAKU0選手の対決となりました。どこから攻めても難しいSTYU--選手を、HAKU0選手はどう攻略していくのでしょうか。
STYU--選手は均等な乱打に混ざる微妙なズレへの理解度が求められるMonkey Dance '09を選んできました。自選のSTYU--選手は細かいズレやトリルといった失点ポイントを着実に拾いリードを確保。HAKU0選手もしっかりと粘り強くついてきましたがSTYU--選手がMAX-22を叩き出して勝利となりました。この配置で何故安定スコアが取れるのでしょうか…
HAKU0選手が選択したのは、終始ズレまくった譜面を的確に捌く必要がある水上の提督(Short mix from ""幻想水滸伝V"")。お互いズレ配置を丁寧に取っており、厳しい配置ながら全然点差がつかず。HAKU0選手リードで進んできましたが、なんと最後の最後でSTYU--選手が一気に前に出てカウンターに成功。アツアツの..いなりのエースSTYU--選手が2タテを決め、チームに大きなリードをもたらしました。
大将 -CHARGE-
INARI vs HITA*
選曲
INARI:乱膳の舞姫
HITA*:GIGA RAID
試合結果:INARI WIN!!
大将戦はCHARGEを得意とするINARI選手と中速・トリッキー譜面を得意とするHITA*選手の対決です。どちらもCHARGE譜面に強みがあるため、勝負の行方がどうなるのかわかりません。
INARI選手が選択したのは中高速の均等なチャージ絡みの乱打を叩き続ける乱膳の舞姫。プレーサイドは異なりますがお互いMIRRORを選択。序盤の細かい乱打からINARI選手が大きく加点してきましたが、HITA*選手もほとんど点差を離されないよう追い続けてきました。しかしINARI選手の勢いは止まらず、自己ベスト-9点となるMAX-52で勝利となりました。HITA*選手も自己ベスト-11とかなり良いパフォーマンスだったのですが、ここはINARI選手の意地が勝ってきました。
HITA*選手は中速の乱打に絡むチャージを丁寧に取る必要のあるGIGA RAIDを選んできました。お互い正規系での対決でしたが、INARI選手が開幕からほぼ失点無しで大幅リード。途中細かい乱打やBSSで少し失点したもののお構いなしでスコアを伸ばしていき、MAX-37で2タテとなりました。このINARI選手の仕上がりっぷり、誰が出てきても難しい試合と思わせるものでした。
第2試合は11-1でアツアツの…いなりの勝利となりました。BRAIN HACKERSもかなり良いパフォーマンスでしたが、アツアツの…いなりがそれ以上に凄まじいパワーを見せる結果となりました。
第3試合
BRAIN HACKERS vs Koedo Kawagoe Magmax*
3戦目はトリッキー対決となりました。すでに1勝を取っているKoedo Kawagoe Magmax*に対し、BRAIN HACKERSは意地を見せることができるのでしょうか。
先鋒 -SOF-LAN-
KIRISY vs UBIBO.
選曲
KIRISY:Agnus Dei
UBIBO.:mind the gap
試合結果:DRAW
初戦で好パフォーマンスを見せた選手同士の対決です。ジャンルはUBIBO.選手のほうに少し分がありそうですが、KIRISY選手も全く譲る気はないでしょう。
KIRISY選手が選択したのは微妙に揺れるBPMに細かいトリルへの処理能力が問われるAgnus Dei。KIRISY選手は正規、UBIBO.選手はRANDOMを選びましたが開幕の速度変化からKIRISY選手の仕上がりが凄まじく、自己ベスト-1点となるMAX-25を叩き出して勝利となりました。この安定感は凄すぎました。
UBIBO.選手が選択したのはミーティングマジック・ザ・ギャザリング跳ねた変則リズムに変化点が分かりにくいソフランへの理解度が求められるmind the gap。KIRISY選手がRANDOMに対してUBIBO.選手はMIRRORを選択。1回目のギアチェンはKIRISY選手が少しミスしたものの大きな差にならず。その後の速度変化もほとんど差がつかない大接戦となりましたが、最後は細かい精度で5点差を制したUBIBO.選手が勝利となりました。それにしてもお互い一発で1600overを出しているのはすごいですね…先鋒戦はお互いの自選曲を通しあっての引き分けとなりました。
中堅 -CHARGE-
HITA* vs WELLOW
選曲
HITA*:Arcana
WELLOW:Golden Palms
試合結果:WELLOW WIN!!
中堅戦はエース対決となりました。万能戦士WELLOW選手相手に、HITA*選手がどの方面から挑むのか非常に注目でした。
HITA*選手はチャージノーツに絡む中速のトリルを取り切る力が求められるArcanaを選んできました。HITA*選手はMIRROR、WELLOW選手はRANDOMを選びましたがRANDOMは綺麗にトリルが分かれる当たり配置に。しかしHITA*選手もトリルを綺麗に取り切り横並びの展開に。しかし最後は譜面が当たっているWELLOW選手がどんどん点差を離していって勝利となりました。RANDOMが外れやすい譜面ながら押し切るWELLOW選手、流石です。
WELLOW選手は終始跳ね続けるリズムに合わせてチャージ絡みを取り続けるGolden Palmsを選んできました。WELLOW選手がMIRRORに対しHITA*選手はRANDOMを選んできましたが、自選のWELLOW選手が難所を悉く光らせて、MAX-31を叩き出して勝利となりました。HITA*選手も自己ベストではありますが、これはどうしようもないというか…中堅戦は圧倒的な破壊力を見せたWELLOW選手の2タテとなりました。
大将 -NOTES-
HAKU0 vs KINUYO
選曲
HAKU0:XENON II ~TOMOYUKIの野望~
KINUYO:打打打打打打打打打打
試合結果:DRAW
大将戦はトリッキー対決となりました。HAKU0選手はズレ系、KINUYO選手は縦連と得意傾向は少し違いますが、癖のある譜面が飛び交うこと間違いなしです。
HAKU0選手は休憩の無い24分混じりの乱打を叩き続けるXENON II ~TOMOYUKIの野望~を選んできました。両者RANDOMで真っ向勝負、純粋乱打譜面ながら密度が高くなる部分で着実にHAKU0選手がスコアを稼いで勝利となり、密度が上がる終盤まで精度を保ち続けたHAKU0選手の集中力が光る結果となりました。
KINUYO選手は中盤の長い縦連が明暗を分ける打打打打打打打打打打を選択。HAKU0選手はR-RAN、KINUYO選手はRANDOMを選択しましたが、序盤からKINUYO選手が着実にスコアを伸ばしまくると、縦連でも全く差をつけさせることなく走り切り、MAX-56を叩き出して勝利となりました。それにしてもなぜRANDOMであれだけキレイに縦連が取れるのでしょうか…?
第3試合は4-8でKoedo Kawagoe Magmax*の勝利となりました。第2試合同様BRAIN HACKERSのパフォーマンスは素晴らしいものでしたが、Koedo Kawagoe Magmax*はそれをも上回る破壊力を見せつける結果となりました。この結果、2勝したKoedo Kawagoe Magmax*が1位、1勝のアツアツの…いなりが準決勝進出を決めることとなりました。
Bブロック
第1試合
キムタクボーイズ vs BIGBOX1998F
第1試合は爆発力がすさまじいキムタクボーイズと、中速譜面を中心に守備範囲が広いBIGBOX1998Fの対決です。キムタクボーイズの攻撃力が上回るか、BIGBOX1998Fの守備力が光るのか…
先鋒 -CHARGE-
FLADY vs MIL!N
選曲
FLADY:Sunny Day Vibes
MIL!N:Miami Sunset Drive
試合結果:FLADY WIN!!
先鋒戦はどのジャンル・難易度帯にも隙の無いFLADY選手と中速譜面の精度が非常に高いMIL!N選手の対決となりました。先鋒CHARGEとお互いのイメージはあまりなさそうですが、どのような選曲をしてくるのでしょうか。
FLADY選手は均等な乱打とチャージノーツの精度が問われるSunny Day Vibesを選んできました。両者正規譜面での正面衝突、しかし前半からFLADY選手が大きくリードを伸ばしていき、点差をしっかり守って勝利となりました。MIL!N選手も大きく差を広げられないよう食らいついたのですが、ここはFLADY選手のパワーが光りました。
続くMIL!N選手は細かいリズムへの理解度が要求されるMiami Sunset Driveを選んできました。試合はいち早く判定を掴み切ったFLADY選手がスコアをグングン伸ばし、果ては自己ベストを12点更新するMAX-7を叩き出して勝利となりました。MIL!N選手も自己ベストタイのMAX-14と非常に高スコアなのですが…これはあまりにも想定外だったと思います。
中堅 -CHORD-
HINO38 vs PAYA
選曲
HINO38:ドッキン☆サマーあばんちゅーる
PAYA:SOUND OF GIALLARHORN
試合結果:HINO38 WIN!!
無念の欠場となったLUGH選手に代わって出場となったHINO38選手に立ちはだかるのは、中~高速譜面を中心に高い実力を誇るPAYA選手です。とはいえ中~高速はHINO38選手も得意とするところ、PAYA選手がまっすぐ挑むかが注目でした。
そんな中HINO38選手は中盤のスクラッチ絡みの12分地帯の出来が勝負の分かれ目となるドッキン☆サマーあばんちゅーるを選んできました。ランダムは3バスでトリルが端にすさまじい譜面ながら序盤からHINO38選手がほぼ完璧のプレーを披露し、MAX-56で堂々の勝利となりました。そんなスコアが出るほど叩きやすい配置には見えなかったのですが…
PAYA選手は素直に得意フィールドである高速の繰り返しフレーズを休みなく叩き続けるSOUND OF GIALLARHORNを選択。HINO38選手はRANDOMに対しPAYA選手は正規とバッチリ仕上げてきたことが見える選択に驚きました。ただHINO38選手の譜面がほぼ正規に近い配置となりほぼ同条件勝負に。そして結果は序盤から高い精度を保ち続けたHINO38選手が7点のリードで勝利となりました。このHINO38選手の仕上がりっぷりには本当に驚きしかなかったと思います。
大将 -SOF-LAN-
TAKWAN vs SSM
選曲
TAKWAN:音楽
SSM:POSSESSION
試合結果:TAKWAN WIN!!
大将戦はソフランの名手TAKWAN選手と同じくソフランへの研究力の自信のあるSSM選手のあかずきん対決です。このポジションでこの2人、選曲はもはや予測可能・回避不可能でしょう。
TAKWAN選手は茨城のワルツではなく得意科目の緩急の激しい譜面の研究が必要な音楽を選んできました。譜面は少々偏りのある厳しめの配置ながらTAKWAN選手の精度が凄まじく、2772点と高水準のスコアで勝利となりましたこの配置でこのスコア出したならもっと喜んでいいんですよ?。SSM選手も自己ベスト-14点とほぼ自己ベストでしたが、ここはTAKWAN選手が自選を通す結果となりました。
SSM選手は得意なDDRの曲である2回の低速地帯と三連符の同時押しが要のPOSSESSIONを選んできました。2回の低速を経てSSM選手が少しだけ前に出ましたが、同時押し地帯の前でTAKWAN選手が抜き返しました。その後も両者確実に光らせていきましたが、結果はTAKWAN選手がリードを保って勝利となりました。この勝負強さ、まさにプロの戦いでした。
第1試合は全タテでキムタクボーイズの勝利となりました。BIGBOX1998Fのパフォーマンスは素晴らしいものでしたが、それ以上に圧巻の破壊力を見せつけたキムタクボーイズの3選手は本当に凄かったです。
第2試合
BIGBOX1998F vs Radeko.
初戦で手痛い敗北となったBIGBOX1998F、続いて当たるのは三者三様の個性あふれるRadeko.となりました。各選手とも大会経験があるゆえに、ここでどちらがより強さを見せることができるでしょうか。
先鋒 -CHORD-
SSM vs HIDEKA
選曲
SSM:PIRATES BLADE
HIDEKA:犬に雨傘
試合結果:SSM WIN!!
先鋒戦は精度系にも自信ありのSSM選手と単発力に強みをもつHIDEKA選手の対決です。Lv8-10をメインフィールドとする選手同士のため、心臓が痛くなるような試合となりそうでした。
SSM選手は時折来る細かい24分乱打が精度を崩してくるPIRATES BLADEを選びました。両者正規での対決、直前に選んだPOSSESSIONとは大きく異なる譜面ですが、SSM選手はすぐ判定を合わせてジワジワとHIDEKA選手を離していき、最後はMAX-20を叩き出して勝利となりました。とはいえHIDEKA選手も序盤から早めに判定を掴んでおり、かなりの接戦となりました。
そんなHIDEKA選手は終始跳ね続けるリズムへの理解度が問われる犬に雨傘を選択。こちらも両者正規譜面で真っすぐ勝負ですが、ここでSSM選手が序盤から凄まじい精度を発揮してきました。ハネリズムを物ともせず確実にスコアを稼いでいき、MAX-42で見事なカウンターを決めてきました。
結果は前の試合で悔しい思いをしたSSM選手が魂の2タテとなりました。このズレハネの光らせ方、えげつなかったです。
中堅 -NOTES-
MIL!N vs RAITO.
選曲
MIL!N:龍王の霊廟(Mausoleum Of The Primal Dragon)
RAITO.:Jungle Eater
試合結果:RAITO. WIN!!
中堅戦は整った配置の譜面に強い選手同士の対決となりました。お互い過去の大会で凄まじい精度を見せていますが、今回はどちらが上回るでしょうか。
MIL!N選手は中速の乱打を休みなく叩き続ける龍王の霊廟(Mausoleum Of The Primal Dragon)を選択。中速乱打とありRAITO.選手はすごく嫌そうなリアクションをしていましたが、持ち前の精度で序盤はリードしてきました。MIL!N選手は中盤のCN地帯のあたりで追いつきましたが、RAITO.選手は最後まで精度を保ち続けて自己ベスト-6点となるMAX-41を叩き出して勝利となりました。このリザルトはまさに正確性の鬼の二つ名を表すものでしたね。
RAITO.選手は横に広いスクラッチ複合を叩かせ続けるJungle Eaterを選んできました。安定感を見せるRAITO.選手に対し、MIL!N選手がぴたりとつけてきてほぼ横一線の対決でしたが、2回目のスクラッチ地帯の手前でRAITO.選手が一気に前に出て勝利となりました。
中堅戦はRAITO.選手の2タテとなりました。この揺るがぬ安定感がプロたる所以であることを見事に見せつける結果となりました。
大将 -CHORD-
PAYA vs TEMIKO
選曲
PAYA:Initiation
TEMIKO:Despair of ELFERIA
試合結果:DRAW
大将戦はエースPAYA選手とついにベールを脱いだTEMIKO選手の犬猫対決です。経験豊富で守備力も高いPAYA選手相手に、TEMIKO選手がどこまで立ち向かえるかがポイントでした。
PAYA選手が選んだのは休憩の無い中速の高密度乱打を叩き続けるInitiation。序盤の同時押しラッシュから抜きつ抜かれつのデッドヒートが続きましたが、前半はTEMIKO選手がリードを確保。しかしBSS地帯で差がぐっと縮まると、終盤のラッシュでPAYA選手が怒涛の追い上げを見せ…ましたが4点差を守り切ってTEMIKO選手が勝利となりました。PAYA選手を相手にしていながら他選を喰いきったTEMIKO選手の強さ、本物です…
TEMIKO選手注目の選曲は、BPM205で次第に密度が上がる高速乱打への集中力が要求されるDespair of ELFERIAとなりました。ただこちらは打って変わって序盤からPAYA選手が凄まじい精度を発揮して大幅リード。結果は自己ベストを1点更新する4110点の大台スコアを叩き出して勝利となりました。
結果はクロスカウンターで引き分けでしたが、この1戦に詰まったドラマの凄まじさは今大会屈指のものだったと思います。一つ噛み合い方が違っていたら、結果はもっと大きく違ったかもしれません。
第2試合は5-7でRadeko.の勝利となりました。この結果はやはり大将戦の影響が非常に大きかったと思います。BIGBOX1998Fは悔しさが残る結果となってしまいましたが、それでも十分強さを見せることはできたと思います。
第3試合
Radeko. vs キムタクボーイズ
第3試合はポイントを取っている同士の対決です。既に準決勝進出は確定している両チームですが、やはりここは勝って予選を終わりたい気持ちがあるでしょう。
先鋒 -NOTES-
TEMIKO vs FLADY
選曲
TEMIKO:M.D.Injection
FLADY:ANAGMA
試合結果:TEMIKO WIN!!
先鋒戦はここまでの試合で見せ場を作った選手同士の対決となりました。高難易度に強いTEMIKO選手ですが、先鋒戦で強さを見せたFLADY選手相手にどのような戦い方をするのでしょうか。
TEMIKO選手は前回出場のSILVER選手に捧げる、緩急の激しい変則リズムの乱打譜面であるM.D.Injectionを選択。序盤は譜面同様おとなしい展開でしたが、中盤の同時押ラッシュでTEMIKO選手がスコアを稼ぐと、最後まで点差を守り切って勝利となりました。結果はMAX-30と会心の出来に、TEMIKO選手の喜びが強く伝わってきました。
FLADY選手はトリルや24分、同色配置のトリッキーさが目立つANAGMAを選んできました。TEMIKO選手はR-RAN、FLADY選手は正規を選択しましたが、序盤はFLADY選手が少し前に出る展開となりました。しかし中盤でTEMIKO選手が逆転すると、最後までリードを守り切ってカウンターに成功。本来のフィールドではないところで華麗に2タテを決めていきました。
中堅 -SCRATCH-
RAITO. vs TAKWAN
選曲
RAITO.:Swarm Of Scarabs
TAKWAN:CHECKING YOU OUT
試合結果:TAKWAN WIN!!
中堅戦は令和ギャルBPLプロ対決となりました。BPLではTHE BREAKERに襲われたせいで実現しなかった対決ですが、SCRATCHというお互いのイメージにないジャンルでどんな対決をするのでしょうか。
RAITO.選手は8分スクラッチ複合の同時押し主体のSwarm Of Scarabsを選択。RAITO.選手は正規、TAKWAN選手はRANDOMでの対決、お互い序盤から高水準で接戦を繰り広げてきましたが、サビ前の同時押し地帯でTAKWAN選手がリードすると、RAITO.選手の怒涛の追い上げを振り切って勝利となりました。今回はTAKWAN選手の勝利となりましたが、一つボタンの掛け違えがあると全く違う結果になったと思ってしまうほどの激戦でした。
TAKWAN選手が選んだのは不規則スクラッチにソフランと癖てんこ盛りのCHECKING YOU OUTでした。両者MIRRORでの対決、開幕の不規則ソフランから少しTAKWAN選手がリードとなりましたが、その後はRAITO.選手もほぼ落とさず追いかけてきました。それでもTAKWAN選手は全く崩れることなく走り切り、自己ベスト-4点となるMAX-37で勝利となりました。RAITO.選手もMAX-58でPERFECTを達成(初フルコン)しているのですが…信じられない本番力を見せたTAKWAN選手の2タテで、勝負は大将戦へ移ります。
大将 -PEAK-
HIDEKA vs HINO38
選曲
HIDEKA:HADES
HINO38:Binary Black Hole
試合結果:HINO38 WIN!!
大将戦はRadeko.からは意外なHIDEKA選手が出場となりましたが、相手はなんとLv12 PEAKを得意とするHINO38選手となりました。Radeko.にとってはまさに試練の時、ここでポイントを取りに行けるでしょうか。
HIDEKA選手魂の選曲は、終盤に来る24分スクラッチや細かい乱打が難しいHADESとなりました。スクラッチを得意とするHIDEKA選手らしい選曲ですが、鍵盤地帯でHINO38選手が着実にリードを稼ぐと自己ベスト+12点となる3034点を叩き出して勝利となりました。HINO38選手、あまりにも仕上がり切っています。
HINO38選手は整った配置の高速乱打を叩かせるBinary Black Holeを選んできました。両者MIRRORでの勝負となりましたが、この手の重い鍵盤譜面はHINO38選手が最も得意とするところ。序盤からグングンスコアを伸ばしていき、一ミリも点差を詰めさせないまま3804点を叩き出して勝利となりました。普通少しでも間が空くとこんなに高水準のスコアはポンポンでないと思います…
第3試合は2-10でキムタクボーイズの勝利となりました。先鋒戦のTEMIKO選手の2タテは見事でしたが、やはりそこはキムタクボーイズ。圧巻の破壊力を今回も見せつけることとなりました。とはいえ両チームとも準決勝進出葉確定しているので、この後どんなパフォーマンスを見せてくるでしょうか。
準決勝
第1試合
Koedo Kawagoe Magmax* vs Radeko.
準決勝第1試合は予選で猛烈な強さを見せたKoedo Kawagoe Magmax*と各選手の個性を光らせたRadeko.の対決です。ここからはジャンルフリー、これまで以上に選手の強み全開の対決になります。
先鋒
KINUYO vs HIDEKA
選曲
KINUYO:Voltage(feat. Hidemaru)
HIDEKA:bass 2 bass
試合結果:HIDEKA WIN!!
先鋒戦は変則的な譜面を武器に強さをみせたKINUYO選手とここまで苦しいながらもズレ系譜面を中心に戦ってきたHIDEKA選手の対決となりました。ジャンルの縛りから解き放たれた2人の真骨頂が見られます。
KINUYO選手は停止タイミングを正しく暗記しているかが重要なVoltage(feat. Hidemaru)を選択。両者疑似停止は完璧でしたが、HIDEKA選手の精度が凄まじく序盤から大幅にリードを取りました。しかし中盤で横一線になると、ジワジワと点差が縮まり最後は同点決着となりました。とはいえHIDEKA選手にとっては大きなポイントであり、KINUYO選手には少々痛い結果だったかもしれません。
HIDEKA選手はラップ合わせのスクラッチを正しく回すスキルが必要なbass 2 bassを選びました。両者RANDOMとなりましたが、配置はスクラッチにバスが引っ付く形に。両者とも高水準で光らせていきましたが、やはりトリルでHIDEKA選手が前に出て、MAX-56でPERFECTを出して勝利となりました。磨き上げた武器を確実に通す職人っぷりが光り、先鋒戦はHIDEKA選手がリードする展開となりました。
中堅
UBIBO. vs RAITO.
選曲
UBIBO.:Harmony and Lovely
RAITO.:VEGA
試合結果:RAITO. WIN!!
中堅戦はSOF-LAN専門家として恐ろしさを見せたUBIBO.選手とプロの強さを存分に見せつけるRAITO.選手の対決となりました。Lv11はRAITO.選手が超得意とするフィールドですが、UBIBO.選手はどう立ち向かうでしょうか。
UBIBO.選手は中速のトリルを叩き続けるHarmony and Lovelyを選択。両者S-RANでガチ押し対決となりましたが、開幕はUBIBO.選手が圧倒的なガチ押しスキルを見せつけてリードを取りました。しかしそこは勝負強さに自信のあるRAITO.選手。すぐにリカバリして一気に詰め寄ると、着実にスコアを重ねて4点差で勝利となりました。このメンタルの強さ、流石です。
RAITO.選手は得意な整った階段状の高速乱打譜面であるVEGAを切ってきました。UBIBO.選手がR-RANに対しRAITO.選手は当然正規を選択。UBIBO.選手は整った配置を引いて非常に押しやすいものとなりましたが、それ以上にRAITO.選手の精度がとんでもなく、全く寄せ付けないままMAX-65を叩き出して勝利となりました。
中堅戦はRAITO.が持ち前の勝負強さを見せて2タテとなり、大将戦へ向けてチームに勢いをつけました。
大将
WELLOW vs TEMIKO
選曲
WELLOW:Purple Perplex
TEMIKO:Mare Nectaris
試合結果:WELLOW WIN!!
大将戦は圧巻の強さを見せるWELLOW選手とべあー杯に大きなインパクトを与えたTEMIKO選手の対決となりました。現代ビートマニアのトップランナーの一人であるWELLOW選手相手に、TEMIKO選手は一太刀浴びせることができるのでしょうか。
そんなWELLOW選手は無慈悲にもテクニカルなスクラッチやチャージノーツの理解が必要なPurple Perplexを選択。TEMIKO選手は正規に対しWELLOW選手はRANDOMを選択となりましたが、序盤のスクラッチ、ズレから圧巻の実力を見せつけ大幅リードを奪うと軽々と3000点を超えて勝利となりました。TEMIKO選手も自己ベストタイとかなり好パフォーマンスですが…これは無慈悲すぎる。
TEMIKO選手はIIDX最高峰の高密度鍵盤譜面であるMare Nectarisを選んできました。ここにきてRANDOMはバスが3、左寄りとかなり厳しい配置となりましたがお互いお構いなしに捌いていきます。最後まで点差がひっくり返る可能性がある戦いが続きましたが、最後の最後までWELLOW選手がリードを守り切って勝利となりました。チームリーダーとしての期待にしっかり応えたWELLOW選手、お見事です。
第1試合は7-6でKoedo Kawagoe Magmax*の勝利となりました。結果としては先鋒戦でKINUYO選手が自選を同点で乗り切ったことが効いてきましたが、Radeko.のパフォーマンスは非常に良いものだったと思いました。
第2試合
アツアツの…いなり vs キムタクボーイズ
第2試合は安定感抜群の強さを見せるアツアツの…いなりと驚異的な爆発力で予選を勝ち進んだキムタクボーイズの対決となりました。強さの性質が異なる2チームの運命や如何に…
先鋒
ODEN. vs HINO38
選曲
ODEN.:I FIGHT ME
HINO38:DXY!
試合結果:DRAW
先鋒戦は極限の精度勝負で強さを見せるODEN.選手と多彩な方面で実力を見せつけるHINO38選手の対決となりました。Lv8-10はODEN.選手のほうが有利に思えますが果たして…
ODEN.選手はメロディ合わせの綺麗な譜面の精度勝負になるI FIGHT MEを選んできました。開幕の同時押しで少しHINO38選手が前に出て、その後も全く落とさず進行していきましたが、トリルでODEN.選手がわずかに逆転するとほぼ横一線での進行に。最後は1点差を制したODEN.選手が勝利となりましたが、本当に最後までどちらが勝つかわからない一戦でした。
HINO38選手はODEN.選手が予選で苦しめられたDXY!を選択。あまりにも無慈悲すぎる選曲であり、序盤からHINO38選手がもりもりリードを広げて、2255点で圧巻の勝利となりました。これは誰が出ても勝てる気がしないんじゃないかと思います…
お互いの選曲を通しあった先鋒戦は引き分けに終わりましたが、開幕から見事にアツアツな試合となりました。
中堅
INARI vs TAKWAN
選曲
INARI:of the first magnitude
TAKWAN:Ganymede
試合結果:TAKWAN WIN!!
中堅戦は様々な大会で活躍を見せてきた選手同士の対決です。プロを目指すINARI選手は、現プロであるTAKWAN選手を倒すことができるのでしょうか。
INARI選手はトリル混じりのチャージ絡み乱打を叩かせるof the first magnitudeを選択。INARI選手はR-RAN、TAKWAN選手は正規を選択しましたが、開幕のトリルからTAKWAN選手の精度がとんでもないことになっており、INARI選手が失点していないはずなのに全く差が縮まらない異常事態になってしまいました。INARI選手は自己ベストタイでMAX-40と非常に良いスコアだったはずですが、結果はMAX-25でTAKWAN選手の勝利となりました。プロの壁の高さを感じさせます…
そんなヤバい強さを見せ続けるTAKWAN選手が選んだのは複雑な混合フレーズの精度が取りづらいGanymedeでした。オプションはお互い固定で対決、前半はもちろん点差がつきませんでしたが、混フレが入ってからじわじわとTAKWAN選手が点差をつけ始め、気付けば自己ベスト+11点となるMAX-63で勝利となりました。INARI選手はMAX-87でフルコンしたのですが…中堅戦はプロの意地を見せつけたTAKWAN選手の勝利となりました。
大将
STYU-- vs FLADY
選曲
STYU--:Papilio ulysses
FLADY:gigadelic
試合結果:DRAW
大将戦はチームのエースとして揺るがない強さを見せるSTYU--選手と爆発力の片鱗を見せるFLADY選手の対決です。両者得意傾向が異なるため、1曲取れば勝ちのFLADY選手が少し有利に思えますが…?
STYU--選手は高密度のチャージ絡みに均等なスクラッチが特徴のPapilio ulyssesを選んできました。両者R-RANでの対決、STYU--選手の得意な曲ながらFLADY選手がリードする驚きの展開となりましたが、終盤のスクラッチ地帯でSTYU--選手がひっくり返し、7点差で勝利となりました。FLADY選手の破壊力にも揺るがない抜群の安定感を見せたSTYU--選手の強さが今回も光りました。
そんなFLADY選手は大会では珍しい12分のメロディにズレにズレまくった譜面の精度が取れないgigadelicを選択。RANDOMの配置はスクラッチとは逆側に寄るあまりうれしくない配置ですが、FLADY選手が細かなズレを華麗に捌いて着実にリードを重ねていき、最後でグッとさが詰まったものの7点差で逃げ切りに成功となりました。STYU--選手相手にこの譜面で刺し切ったのは、FLADY選手にとって非常に大きなものになったと思います。
第2試合は4-8でキムタクボーイズの勝利となりました。アツアツの…いなりは3名とも安定感抜群のプレーを見せたのですが、キムタクボーイズの破壊力はそれをも上回る凄まじいものでした。
決勝
Koedo Kawagoe Magmax* vs キムタクボーイズ
決勝に進んだのはエースWELLOW選手を筆頭に確かな実力を見せるKoedo Kawagoe Magmax*と、三者三様の戦い方でポイントを稼いできたキムタクボーイズの対決となりました。第8回べあー杯 チーム戦優勝の栄冠をつかむのは一体どちらでしょうか。
先鋒
KINUYO vs TAKWAN
選曲
KINUYO:PARANOIA MAX~DIRTY MIX~
TAKWAN:アクマフカ
試合結果:TAKWAN WIN!!
先鋒戦はベテランKINUYO選手と若手ホープのTAKWAN選手の対決となりました。お互い癖のある譜面が得意ですが、どういった戦いになるでしょうか。
KINUYO選手は初見殺しのヘンテコリズムに縦連と癖だらけのPARANOIA MAX~DIRTY MIX~を選択。突然の知らない曲に驚くTAKWAN選手はとりあえずRANDOMを選ぶ一方で、KINUYO選手は当然正規と容赦のない選択。しかし初見でRANDOMとは思えないほどTAKWAN選手の対応力が高く、縦連も変則リズムもほぼノーダメージのMAX-7でカウンターとなりました。TAKWAN選手のランプはCLEAR、これは昔一度触れた程度ということが伺えますね。
TAKWAN選手は段々猛烈に譜面がズレまくるアクマフカを出してきました。先ほどとは変わってKINUYO選手はRANDOM、TAKWAN選手は正規となりましたが、ズレハネが激しくなったところで徐々にTAKWAN選手が押しはじめ、気付けばMAX-25で勝利となりました。今作初プレーで投げてくる強心臓っぷりも含め、TAKWAN選手の2タテには驚きしかありませんでした。
次鋒
UBIBO. vs FLADY
選曲
UBIBO.:罪過の聖堂
FLADY:Backyard Stars
試合結果:DRAW
次鋒戦はSOF-LANと縦連を武器に戦うUBIBO.選手と確かな爆発力を見せるFLADY選手が当たりました。まっすぐ戦うことも、トリックプレーもできるFLADY選手相手にUBIBO.選手が選んだ武器は…?
UBIBO.選手はIIDX屈指の激しいソフラン曲である驚安の殿堂罪過の聖堂を選択。自選のUBIBO.選手は対策バッチリで開幕から大幅リード。ギアチェンに成功しているかわからない爆速画面ながらリードを一切詰めさせることなくそのまま走り切り堂々のAAAで勝利となりました。FLADY選手も対策はしていたと思われますが…やっぱり事前に準備していないと無茶ですよね。
FLADY選手が選んだのは終始複雑な混合フレーズを叩き続けるBackyard Starsでした。開幕こそあまり差がありませんでしたが、曲が進むにつれてFLADY選手がほとんどGREATを出さない驚異的な精度を発揮していき、最終的には解説席をドン引きさせる自己ベスト-2点のMAX-42を出して勝利となりました。あまりにも凄まじすぎるスコアの高さに、会場もざわめいてしまいました。
中堅
WELLOW vs TAKWAN
選曲
WELLOW:Into The Madness
TAKWAN:nostos
試合結果:WELLOW WIN!!
中堅戦はプロ同士の、そして新旧スーパーノバ対決です。ここまで猛烈な強さを見せ無敗の両者ですが、ここで土がつくのはどちらでしょうか。
WELLOW選手はゲストDJであるYuta Imaiさんに捧げる12分主体の譜面に時折混じるズレが厄介なInto The Madnessを選びました。両者RANDOMでの戦いですが、序盤からWELLOW選手のスコアがとんでもないことになっており、ブレイク時点でGREAT3個とぶっ飛んだことになってしまいました。その後も順調にスコアを吹っ飛ばしていき、納得いかないリアクションをしていましたがMAX-24を叩き出して勝利となりました。TAKWAN選手のスコアもかなり高かったはずですが…なぜ30点近く差がついているのでしょうか。これは、アカンよ。
TAKWAN選手は微妙に変わるBPMや局所で降りかかるズレ・トリルがいやらしいnostosを選択。それぞれセットアップをして挑みましたが、前半のリードをWELLOWがどんどん広げていき、最後に点差が縮まりましたが9点差で逃げ切りに成功。TAKWAN選手は2650と凄まじいスコアでしたが、WELLOW選手がそれをも上回る破壊的スコアを出したことで2タテ達成となりました。
副将
UBIBO. vs HINO38
選曲
UBIBO.:桜
HINO38:MEGAERA
試合結果:HINO38 WIN!!
対象レベルが12となる副将戦、UBIBO.選手が戦うのは高難易度譜面を得意とするHINO38選手。ここでUBIBO.選手が出てきたということはもちろん…
UBIBO.選手は代名詞でもあるソフラン・縦連への高い理解度が要求される桜を選びました。両者S-RANでのガチ押し勝負ですが、開幕からほとんど落とさないハイレベルな戦いに。そして前半の精度差でHINO38選手がリードを作ると、中盤の低速でUBIBO.選手に捲られる忙しい展開となりましたが、後半でHINO38選手が大きくスコアを稼ぎ、そのまま逃げ切りに成功しました。最後の展開はまさに天国と地獄と言わんばかりに両者のリアクションが分かれてしまいましたね。
そんなHINO38選手がとどめと言わんばかりに選んだのは高速・高密度の綺麗な乱打を叩かせるMEGAERA。HINO38選手はMIRRORを選ぶ一方、UBIBO.選手はR-RANを選択しましたがバスが4にくる微妙な配置に。ただそこを加味してもHINO38選手の火力がぶっ飛んでおり、鍵盤密度が上がるタイミングでどんどん突き放して自己ベスト-12点となる3456を叩き出して勝利となりました。いくらなんでもオーバーキルすぎる半端ない実力を見せたHINO38選手が2タテとなり、キムタクボーイズはKoedo Kawagoe Magmax*へ大将戦2タテの条件を付きつけました。
大将
WELLOW vs FLADY
選曲
WELLOW:お菓子の王国
FLADY:Vitrum
試合結果:WELLOW WIN!!
べあー杯 Day1チーム戦の締めくくりとなる大将戦はストライカー対決となりました。エースとして本日全勝を誇るWELLOW選手相手に、FLADY選手がどのような戦い方をしてくるのか大注目でした。
WELLOW選手はチームメイトであるUBIBO.選手ことSnail's Houseさんの曲である高速乱打に局所で降りかかる32分が難しいお菓子の王国を選んできました。WELLOW選手が若干優位ながらFLADY選手もしっかり食らいつく展開となりましたが、物量が上がるタイミングで一気にWELLOW選手が前に出て、4058点を叩き出して勝利となりました。当然のように4000を余裕で超えてくるこの強さ、まさにエースストライカーです。
FLADY選手は中速の乱打に時折絡む24分の処理が大変なVitrumを選択。BPL2021でWELLOW選手が選択していた曲であるにもかかわらず選んできたことに対して相当の自信があった、あるいはストライカーの名を冠する者としての挑戦状という想いを感じさせるエモ選曲ですが、当然両者横並びの展開が続きました。しかし中盤の24分絡みで徐々にWELLOW選手が押していき、3615点を出してカウンターとなりました。FLADY選手の出した3558点はBPL2021のWELLOW選手よりは上回っていますが、今回のWELLOW選手はそれをはるか上回るスコアを出してきたところに強さを感じました。
結果は12-8となり、第8回べあー杯 Day1チーム戦はKoedo Kawagoe Magmax*の優勝となりました。キムタクボーイズはどの選手も確実にパフォーマンスを発揮し強烈なスコアをいくつも出してきたのですが、それでもリーダーWELLOW選手をはじめとするKoedo Kawagoe Magmax*はそれ以上の強さを見せてきました。またUBIBO.選手が罪過の聖堂を通したことは非常に大きかったと思います。
Koedo Kawagoe Magmax*の皆さん、優勝おめでとうございます!キムタクボーイズの皆さん、そして参加された選手の皆さん、素晴らしい試合の数々を本当にありがとうございました!
最後に
毎回べあー杯はレベルが高くなり、数々のドラマが生まれると思っていますが、今回もまたこの水準のスコアを出して勝てないのか!?と感じさせるほどぶっ飛んだレベルの試合が多く観られました。自分も1人のプレーヤーとして熱くなってしまう場面が多く、カメラを調整しながら叫んだりしてしまいました。最高の試合の数々、ありがとうございました。
長くなりましたが、以上で第8回 べあー杯DAY1 チーム戦の感想は終わります。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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