小銭貯金をしてた頃
現金を眺めるのが好きだったので、小6くらいから小銭貯金を始めた。
とはいえ、当時100円玉や500円玉はそれだけでも大金。
したがって、貯めるのは10円玉以下の本当の小銭ばかり。
中学生の頃には、近所の100均で小銭用ケースを買い増し、買い物はわざとお釣りがたくさん出るように、ある程度調整していた。
お金も質より量。なんとも子どもらしいといえばそうであった。
そんなことを4〜5年ほど続けていたが、高校を卒業する頃にはちまちました小銭には興味が薄れる。
18歳を過ぎる頃には電子マネーで買い物することも覚えた。
大学生、さらには社会人になってもクローゼットの守り神として小銭の束が鎮座すること約7年。
2022年になり、手数料無料だったが故に長らく愛顧していたゆうちょ銀行が方針を転換する。
小銭の預け入れ手数料をとるようになったのだ。
基本的には500枚で550円。
さて、私が最も多く保有している硬貨は1円玉。約1500枚である。
これを預け入れようとするとどうなるかは、想像に難くない。
というわけで、今も私の家のクローゼットには、約3000枚の10円、5円、1円硬貨が居座り続けている。
きっと、この先も日の目を見ることはない。
引越しの時には、本当の「お荷物」である。
細かい数合わせに使われ、新技術の普及とともに役割を失い、やがて暗がりに沈んでゆく。
悲劇的な人生みたいじゃないか。