仮想通貨沼(2)

Binanceの口座を開設してから、私の仮想通貨熱はさらに高まっていく。
2ヶ月で約50万円をつぎ込み、どんどんのめり込んでいった。
5月からはくもんの教室でバイトをしていたが、何もない平日の日中はモナコインの取引に熱中。手数料無料だったのは良かったが、しょっちゅう負けていた。

この頃になると、すでに述べた2つの取引所の他にビットフライヤー、OKXといった主要取引所にも口座を持ち、さらにMetamaskウォレットも開けていた。

さて、7月になると「魔界」にも進出。

魔界では、破格の利率(年利1万%等)で独自の仮想通貨を預けられる。しかし、運営が逃げたり(ラグプルという)、預けた仮想通貨の価値が暴落(数千分の1とか)するなどの危険性がはらむ、究極にリスクをとった投資法である。

魔界コインの代表例に、TITANがある。
TITANは、2021年6月に価格が最高値の42億分の1をつけるという、激しい暴落を経験した通貨だ。
暴落の前には暴騰があったのだが、なぜそうなったのかは他のブログ等にも記述があるので、説明はそちらに任せることにする。
また、最近ではLUNAの暴落も記憶に新しい。こちらは魔界と言われるほど時価総額が低いコインではなく、一時は仮想通貨界トップ10くらいまで上り詰めた通貨だ。ゆえに、この暴落は多くの人に影響を与え、仮想通貨界の盛り上がりにも冷や水を浴びせた結果となった。

そして、私VS魔界の結果は、私の負けだった。
魔界では、預けた仮想通貨が(年利から察するに、ものすごい勢いで)増え始めると、決まって価値が暴落するのであった。私は、なんとか仮想通貨の増える勢いが価格下落に勝てないものかと挑戦を繰り返したが、何度やっても無理だった。最終的には魔界に突っ込んだ15万円ほどがきれいさっぱり誰かの手に渡っていた。
考えれば、当然の話である。仮想通貨が増え始めると、みんなそれを売りに出す。価格がどうなるかは書かなくてもわかる。猛烈な勢いで増えるコインと、それに反比例する価格。そんなものになぜ立ち向かえると思ったのか。

魔界でさんざんにやられた私は、Quickswapという分散型取引所に狙いを定め、イールドファーミングで稼ぐことにした。

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