へいなかの「倫理の時間」 vol.1
「倫理の時間」とは?
これは、少年院で実施していたワークのオンライン版です。
当日にキーワードを発表し、20〜30分で作文をしていく1回完結のワークになっていて、作文の提出後、へいなかさんがそれに対してコメントしてくださいます。
このワークでは、多様性・他人の価値観・自分自身を知ることができます。
さらに、自分とは違う価値観がどのように存在していることを知ることができます。
書けなくてもいい。
たくさん書いてもいい。
人の作文や解説を聞いて、多様な価値観を知ることが大切です。
今日のテーマは『家族』
ここに、私の書いた作文を載せておきます。
家族と聞いて一番に思い浮かんだのは母親の顔でした。
一昨日の母の日には、すごく久しぶりに手紙を書きました。
一人っ子の私は、とにかくたくさんの迷惑をかけながら育っていたと思います。それでも、たくさんの愛情をかけてくれた母親には、すごく感謝しています。
今は、一人暮らしをしているのでなかなか頻繁に会うことはできませんが、会えば必ずハグをします。これは絶対です。たとえ喧嘩をしていても。
高校卒業までは、毎日を共に過ごしていましたが、親元を離れてから親のありがたさをすごく感じました。親は本当に偉大な存在であり、両親が出会わなければ今の私はいません。親の努力やある程度の余裕がなければここまで大きく育ててもらうこともなかったかもしれません。
小学1年生から毎年母親と2人旅をするのが恒例でした。今思えば、本当に当たり前じゃない経験をたくさんさせてもらっていたんだなと思います。私が、どんな場所でもそこまで物怖じすることなく飛び込んでいけるのは、母のおかげだと思います。
私の家庭は、離婚を経験しています。
でも、幼い頃は本当に仲が良く、家族3人の旅行もたくさんしました。
両親の離婚を経験しているからこそ思うことがあります。
どうして人は他人と「家族」になりたいと思うのか。
パートナーの関係ではいけないのか。
今では、事実婚というカタチもあります。
その中で、なぜ「結婚」というカタチを選ぶのでしょうか。
今の私には、そこがどうしてもわかりません。
言い方が強くなってしまうかもしれませんが、たった紙切れ1枚の契約をする必要があるのでしょうか。
とかいう私も、暇さえあれば『結婚したい』とつぶやいています。もはや口癖です。実際にしたいかどうかは自分でもわからないけれど、この人だ!と思える人が現れたらいいなと思っています。
自分の中の結論としては、家族というものは自分の安全基地であり、すごく大切なものだけれど、いざ自分が家庭を持ちたいかと言われればよくわからない、というところに落ち着きました。
皆さんは、『家族』と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
へいなかさんからのフィードバック
どれが正解とか、そういうものではない。
素直に受け取って欲しい。
◎自分の家族が普通かどうかは難しい。
自分の家族がもしかしたら普通ではないのかもしれないない、と知ることは最初の気づきかもしれない。
◎家族の構成員が変わらなくても、関係が変わることはある。
関係性が変わっていくのは、長く付き合っているからこそ生まれるもの。
◎家族=駅のイメージなのかも。
確かに、行き先が違っても必ず戻って来れる場所というイメージでは当てはまるかもしれない。
◎ペットはどうなのか。
血は繋がっていなくても、家族と思えばそうなのかもしれない。
◎虐待を受けてきた子達が思うこと。
◎家族と向き合う。家族一人一人と向き合う。
◎誰かが言い出さないと疎遠になっていくのは、仲間も家族も一緒。
◎たまに煩わしくなるものでもある。
まとめ・感想
なんでも調べれば結論は出る時代。
しかし、そんな時代だからこそ、自分で考えて文章にして、それを書いて終わりにすることに価値があるのかもしれない。
結論を求めない話ができる環境があることは、本当に幸せだと思います。普段、そのような時間や場所ないからこそ、余計に。
改めて「家族」とは何かを考えるきっかけになったし、考えたからこそ、今以上に家族を大切にしようと思いました。
へいなかさん、ありがとうございました!
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