
You Try To Do Your Best(前編)
パソコンはもはや我々の一部である。
LINEやメールでのやり取り、リモート通話、SNS、買い物、音楽を聞く、動画を配信したり観る、テレビやBDレコーダーをリモコン制御する、ポイ活、資料や作品作りetc…
挙げきれないほど何をするにもパソコンに頼った生活をしているのが現実。
それらを体の残存機能でいかにして快適に操作していくのかが永遠の課題であり、同時に今の方法が難しくなったらどうするかという危機感を常に持っている。
一般的なマウスが使えなくなってから、(在宅で相談できる人もいなかったので)自分なりにネットで良さそうな道具を探しては試すことをどこか楽しんでいた。
いわゆる福祉機器となると失敗するのはリスキーな金額な物が多いので、中国製だったりわりと安価な物でワンチャンあれこれ試してきた。
ハッキリ言って失敗の方が多かったけど、それによって似た物は除外できたし、後々に別の活用方法を見出せた物もある。
そうしてたどり着いて10年以上と長きに渡って使ってきたのが手の指にはめられるベルトのついたミニトラックボールマウス。
1個2000~3000円で買えたのでスペアを大量に用意してローテーションして使っていた(10個でも3万以内なので高価な物を買うより現実的だったように思う)
ただ、普通の人にとっては"これじゃなきゃいけない理由"がない道具にはニーズがない訳で、やがて廃盤・製造終了に。
見た目の通りケーブルがヤワでベルトもベロベロに伸びすぎると手にフィットせず使用不能になり、お払い箱にする度に在庫が減っていくことに焦りを感じるように。
ヤフオクで奇跡の1個を回収したり、ボールに関しては分解して受け皿を掃除すれば復活するので父親にお願いしてだましだましズルズルと使い続けることに。

もちろんその間も探したり試したりは常にしていて、使える物が全くない訳ではなかったが、どうしても作業能率が落ちてしまうので採用には至らず。
ワンキーマウスやできマウスといったワンボタン式の最終手段はあるものの、まだそれに頼らずとも術があるはずと足掻き続けた。
これまでは横になった状態での操作の話をしてきたが、座位でとなるとまた話が別でワンボタン式が現実的で、実際にAndroidスマホの操作にワンキーマウスを使っていたこともあった。
座位想定で10年前ぐらいに海外のクラウドファンディングで視線入力装置を買ったこともあった(先を行ってるでしょ?)
そんな試行錯誤の一部を紹介したいと思う。






そんな感じで結局これといった道具が見つからず、10年以上ミニトラックボールを頑張って使い続けることに。
言い換えるとある程度の手の動きを維持できていたことにもなるが、途中でボタンを押せなくなってクリック用に別個の道具を使って二刀流スタイルにシフトしてどうにか使いこなしていた。
在宅生活が長かったので"自分の物は自分で"という意識が強くて、入院してからもしばらくは誰にも頼らなかったのだが、ある作業療法士との出会いが停滞していた状況を少しずつ変えていくことに。
つづく