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今更ですが、新作を連載中です&半・分解展に行った話 vol.1
今更ですが、祝!新刊! 黒狼将軍の佳麗な仕立屋。
ありがたいことにとても忙しくてですね。急遽ちょっとだけ時間ができたので、やっとnoteを書けました。
エクレアノベルズ様から単話配信していただいております。頑張ったので、本当に嬉しいです!
不憫受けが好きなので、主人公のローレンスをいろいろと大変な目に遭わせてしまいました。イラストが絵歩先生で、決まった時はそれはもう感激しました!
タイトル通り、仕立屋の青年であるローレンスが主役です。
ムーンライトノベルズで短編版が読めるのですが、それよりもっと酷い目に合わせてしまっています。
今回は基本シリアスで、不憫受けを書きたかったのです。それと、もともとハンドクラフト……とりわけ洋裁を愛する身としては、趣味や知識を混ぜさせてもらいました。
ファンタジーなので、衣装の時代は色々混ぜています。表紙にも書いていただいたぬいぐるみネロとのやりとりは可愛くかけたと思っています。
ヒーローのクライドは戦う男ですが、根は優しいです。顔が怖いのに優しいのがツボだったりします。かっこいいシーンも書けたので、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。カバーでクライドが着ている黒い服は魔導衣です。
特殊な衣装で、誰でも着られるものではありません。そんな魔導衣を、さらに特別にできるのがローレンスです。
ネタバレになるので詳細を言えませんがハッピーエンドは確実なので、ぜひ読んでいただけたらと思います。
さて、この衣装の参考文献は多々あるのですが、半・分解展という展示会で、100年前のアビやドレスを目にする機会がありました。こちらに行ったおかげで、衣装への解像度が上がりました。
長年ドールドレスを型紙から作ってきたハンクラオタクなので、ずっと行きたかったのです。
入り口からすでに、モスリンのジゴスリーブドレスの型紙が気になって仕方ありませんでした。
ぱっと見、一枚の布なのでどんな形なのか気になり、主催の長谷川さんに質問しました。
袖は袖はスモッキングみたいな感じですかというとそうだとのこと。ヒダを寄せて刺繍します。型紙としては、上腕側が扇のように広がった形になるとのこと。ちなみにこの生地は非常に薄いので、ミスって縫い直すと針穴が残るでしょう。丁寧な作業が求められますね。
前見頃のギャザーも美しい…でも、厚みがあると縫うのは大変でございます。
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黒いドレスはビーズ刺繍がされています。魔導衣のイメージに近いです!
魔導衣は、全体に魔石が縫い付けられてるのです。ですから重いのですが、ローレンスにかかるとあら不思議……。
そんな感じです。
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お次はメンズ服。正確な情報の写真を撮り忘れました!
こちらは、剣先がおしゃれ。テーラードカラーでいうと、とんがった部分のことです。変形させていて、オリジナリティを出したのでしょうか。おしゃれさんですね。後ろ見頃の立体裁断は、まるで縫合わせた線もデザインとしているように感じました。ダンスをしたら、裾が素敵に翻るだろうと妄想し楽しかったです。
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さらに、参考にしていたアビ・ア・フランセーズを撮影してきました!
ついに触れた!と荒ぶってしまいました。あ、こちらの作品、注意事項に従えば、触れてもいいんですよ!
中央のアビの刺繍がチェーンステッチで、終わりのない仕事……と周囲の方々とため息をついていました(笑)ボタンにもしっかり刺繍が!
柄合わせも完璧で、夢のような作品です。初対面の洋裁オタクが集まり、熱い洋裁談義を交わしたのでありました(笑)
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ひとまず、今回はここまでです!
時間がある時にまた続きを書かせていただきますね。