ワールドシリーズでのカントリー歌手
大谷選手の活躍で日本でも注目度が高いワールドシリーズは43年ぶりにドジャースVSヤンキーズの戦いとなっています。野球を知らない私でもそれくらいのことは理解しますし、テレビで放映されていればチラッと見てしまいますが、ロサンゼルスで開幕した試合前の国歌斉唱はカントリー界の大スターだったことはご存知でしょうか?
巨大な星条旗がスタジアムの外野に広げられる中、エレキギター一本で歌い上げたのはブラッド・ペイズリー。ドジャーズの大ファンとしても有名で、彼の特徴でもあるブルーのペイズリー柄テレキャスで歌い上げていました。珍しくハットをかぶっていなかったので私としてはライブと違う一面が見れて楽しかったです。日本でテレビを見ていた観客もペイズリー柄のテレキャスで歌い上げる男性は誰?!と話題になっていた様子。アメリカでは誰もが知るカントリーシンガー。
そしてあのフェンダーのギターは彼のモデルとして発売されています。
ブラッド・ペイズリーはカントリー歌手としても、ギターリストとしても今のアメリカではトップのアーティストであるのですが、楽曲提供なども手掛けていて、ディズニー映画「カーズ」でも彼の作品を2曲聴くことができます。(サウンドトラックに入っています)
近年の活動は若手のシンガーを引き上げてあげるような本人主催の大きなツアーが主なものですが、家族との時間を大事にしながらのツアー活動の様子は、カントリー界レジェンド、ジョージ・ストレイツに通じるものがあり、良きアメリカ人という印象と共に誰にでも愛されるスターかと思います。
私は、一時期CMA(Country Music Awards)の司会をブラッドとキャリー・アンダーウッドが行っていた様子がとても好きでした。掛け合いと歌を絡めて行う司会が観客にも同じ出演者にも大好評で、かなり長い期間、二人が担当していたのですがまた見てみたいものです。
アメリカのカントリー界でテレビドラマに出たり、オーディション番組の審査員などをする派手なアーティストも多い中で、比較的コンサート活動とアルバム作りだけの活動をしているアーティストですが、オープリー(カントリーミュージック界の神殿とも言える会場のイベント)では彼が出演する日はアメリカ全土からツアーを組んでファンが集まったり、どの若手シンガーも彼に声をかけてもらいたい!オープリーで共演したい!と願ってやみません。先日も、カントリーを愛して止まず、ついにラップシンガーなのにカントリーを歌うようになったポスト・マローンが夢のオープリーのステージで歌うときにブラッドにサポートしてもらい歓喜の涙を浮かべるくらいでした。これから歳を重ねてカントリー界の重鎮になっていくかと思いますが、きっと本人はそんなことは望まず好きなギターを弾き続けているギター少年なんだろうなと思います。