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Roberta Flack / ロバータ・フラック

ロバータ・フラックが88歳で他界した。私はカントリーミュージックばかり聴いているのでほとんど他の歌手は知らないのだけれど、父の音楽部屋にロバータの古いカセットテープがあって、子供の頃はレコードは割ったらいけないからほとんど触ったことがないのだけれど、カセットテープならいいと思ってよく聞いていたことがあった。カントリーとは違い、なんだかかっこいい雰囲気を感じれるライブ版で、小学生のくせに何度も聞いていた記憶がある。そうね、小学生だったわ。

その後、大人になって歌を歌うようになってから、Let It Be Meを自分で歌うのに色々な人の音源を調べていたらロバータ・フラックバージョンが出てきて、ソウル/R&Bで歌うとこんなになるんだ!と、この数年よく聴く1曲になっている。そのソウル/R&Bの女王は晩年、病気で苦労されていたようだけれど、音楽学校を設立したり、いろいろな社会運動にも貢献していたり、私としては歌手として、人として尊敬する一人である。

彼女の楽曲は日本では、「Killing Me Softly With His Song」が特に人気だと思うのだけれど、私はどちらかというと「The First Time Ever I Saw Your Face」の方が好き。歌詞がシンプルで、言葉数が少ない中に、想いが込められているのがカントリーに通じるところがあると思っている。ただ、後になって調べたら、この曲を作ったユアン・マッコールが、妻がいながら新しい恋人に向けた曲だったそうで、それを思って聞くと「なんだかな」とガッカリしてしまう。が、曲自体はロバータのまったりした歌声を過剰にさせない、さっぱりした歌詞がプラスマイナスでちょうどいい塩梅になってる気がして私はやっぱり好き。

いずれにしても人は生まれて、死ぬわけで、このところ、素晴らしいアーティストや芸術家が他界するなと思うのだけれど、新しい人たちも常に出てきているので、その人たちがどのように受け継いで、新しいソウルに繋げているのかを聞くようにしたい。きっと、ロバータの歌声に影響を受けて、今、ソウルやR&Bを歌ってる素晴らしいアーティストがいるだろうから探してみようと思う。誰かお薦めがあれば教えてください。

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石田美也:Country Music Lab
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