
#100 読むだけ小論文④「本当のやさしさ」
「小論文を勉強したい。けど、何から始めたら良いのかわからない…」
「書かなきゃいけないんだろうけど、書くのは大変だな…」
そう考えている人はひとまず以下の小論文の課題と解答例を読んでみましょう。「2分」で熟読できる分量しかありません。必要最低限の情報を「読む」だけで〈学び〉となるようなものを選びました。①~⑩までシリーズとして掲載しますので、気になったものから読んでみましょう。小論文のファーストステップとして適切な題材だけをセレクトしています。

【解答例】
私にとって本当のやさしさとは「受け止める力」があることだ。なぜなら、それこそが人に活力を与える第一歩になるからだ。「優」という字は「人」の「憂い」と書く。だからまずは憂い、すなわち悲しみやつらさをキャッチする感性が必要だ。
私はそれを自身がいじめを受けた経験から学んだ。中学の時に私はクラスメイトから無視されるといういじめを受けていた。その状況を同じ部活の友人が察してくれた。しかし、当時の私はいじめのことを誰にも相談できないでいた。なぜなら、いじめられているみじめな人と思われるのが嫌だったからだ。しかし、察してくれた友人は何も言わずに、何も聞かずにただただ一緒にいてくれた。部活がない日でもわざわざ私を「一緒に帰ろう」と誘ってくれた。私にとってはそれが唯一の救いであった。友人は私のつらさを察して受け止めてくれていたのだ。
だから、本当のやさしさとは「受け止める力」があることだ。人の悲しみやつらさを察することができる感性が何より大切だ。それが人の痛みを和らげ、人に活力を与える第一歩となる。だから、私も当時友人が私にしてくれたように、人の痛みを察して寄り添える人間になりたい。(489字)
ほかにも様々な内容の小論文の課題と解答例を掲載していきますので、よければ別の記事もご覧になって見てください。