うなる息子 ~スーちゃん真夜中の葛藤~
【チャンさん小1、スーちゃん年中、ピーちゃん10カ月の頃】
真夜中、『 ヴ~ン ヴェ~ン 』とうなって、泣く声。
これは、スーちゃんがおしっこに行きたい合図。
眠っていたい、だがしかし、トイレに行きたい、だがしかし、起きたくない、だがしかし、おしっこしたい、だがしかし…!!
悲しきジレンマで、我慢の限界までひたすらに唸り続けるのが、年中さんになってからの恒例。。
この大きなうなり声にチャンさんも目を覚まし、「チャンも おトイレに いきたい」と一足先に用を足す。
そんなに辛いならスーちゃんも早くおトイレに行こう、と誘っても誘っても、ただ泣くばかり。
仕方がないのでスーちゃんを抱きかかえておトイレに行くと、『イヤァダ!!』と激しく拒否して、その場に座り込む。
優しく話しかけてみたり、突き放してみたり…押してダメなら引いてみな…のツンデレ作戦も一切実を結ぶことなく、話しかければ話しかけるほど『イヤァダ!!』と大声で叫ぶ。
暗闇の中で私の心もポッキリと折れかけた時、再びチャンさんが寝ぼけ眼で現れ、「かぁさん、チビッちゃった…」
え…、さっきおトイレ行ったばかりじゃん…!!
「うん、だって ねちゃった。」とつぶやき、「きがえ ちょうだい」と言うチャンさん。
その間も泣きじゃくるスーちゃん。
な、なんて夜だ…。
着替えを済ませたチャンさんはボンヤリしたまま寝床に戻り、再びスーちゃんとマンツーマン。
と思いきや、今度はピーちゃんがひぃひぃと目を覚まし…!!
入れ替わり立ち代わりの三役勢ぞろいで、母ちゃん絶対絶命のピンチ!!
ササッとお迎えに行き、ピーちゃんを抱っこしながら、お手洗いの前でスーちゃんと真夜中の話し合い。
解決の糸口も掴めぬまま、スーちゃんの泣き声と共にいたずらに時は流れて…、眠いし、寒いし、重いし、もうギブやぁ…と精魂尽き果てたその時。
ドッドッドッと足音がして、状況を察知した父さんが登場。
(ちなみに我が家は一階で子供三人と私、二階で父さんが一人で寝ている。父さんの帰りが遅いので、我が家はお互いこのスタイルが気楽である。)
か、神だぁ・・・
父さんにスーちゃんを任せて、私はピーちゃんを寝かしつけにお布団へ。
泣きじゃくるスーちゃんは、父さんの大きな体にその身を委ね、ギュッとしがみつく。
父さんが背中をぽんぽん叩きながら優しく話しかけると、次第にスーちゃんが泣き止むのが聞こえ…
やがて訪れた静寂と共に、シャーーーーーーーーーーという長い音。
めっちゃ我慢してたじゃん(笑)!!
隣でウトウトしていたチャンさんも「とうさん、すごいね 」と思わずつぶやく。
うん。神が降臨したね。
スッキリしたスーちゃんは、嘘みたいにご機嫌で戻って来て、『カンチョ~、オケツゥ~』と言って、ピーちゃんに絡む。
…だから早くいけばいいのに…と思うが、そうはいかないのが今のスーちゃんらしい。
ドッドッドッ…と父さんが再び二階に戻り、電気が消えると、安心したようにみんな再び深い眠りについた。
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