赤ちゃんがやってくる ~第三子妊娠中の思い出~
【チャンさん年長・スーちゃん年少・ピーちゃんお腹の中・の頃】
やっと妊娠5か月となり体調も落ち着いてきたので、チャンさんに告げる。
「お母さんのお腹に赤ちゃんが来たんだよ。」
『えー!!』
『すごーい!!』
目をキラキラさせるチャンさん。
スヤスヤお昼寝中のスーちゃん。
「ずっと前、チャンさんがお母さんのお腹に向かって、『おかあさんのおなかに、あかちゃんこーい!!』って言ったから、来てくれたんじゃないかと思う。」と私が言うと、
『うんうん』覚えてるよ、と言う様に、嬉しそうに頷くチャンさん。
『きっと、ここにくれば、チャンとスーちゃんが一あそんでくれるってさ、おもって、きたんじゃないかなぁ』
ニコニコと優しい笑顔で私のお腹をさする。
そして、チャンさんのへその緒やエコー写真を見ながら、お腹の中にいる赤ちゃんのを一緒に見る。
『ほんとうだぁ。いっしょだぁ』
『すっごい!三人かぞく(兄弟)になったね!』
『プレようちえんから、はじめてみる??』
早速世話を焼いてくれるチャン兄貴。
スヤスヤ眠っているスーちゃんの耳元にそっと顔を近づけ、
『すーちゃん、おかあさんのひみつ、おしえてあげるよ』
とささやいて、早く教えたくってたまらない様子でソワソワと動き回る。
スーちゃんが起きると、すぐに飛びついて、
『おかあさんのおなか、あかちゃんきたんだって!すごい!?』
とスーちゃんの顔を覗き込むようにして反応を伺うチャンさん。
ぼんやりとしているスーちゃんに、私からも話してみる。
じーっとこちらを見つめた後、わかったのか、わかっていないのか、『バブー』、と言っておどけてみせるスーちゃん。
私のお腹に顔をうずめて耳を当て、優しい顔でお腹の様子を伺う。
私はそんなスーちゃんの頭にそっと手を添える。
みんなで夕飯を食べ終わった後、チャンさんは色々考えを巡らせて…
『イーチ、ニーィ、サーン、ヨーン』と椅子を数え始める。
『あと、ひとつ、たりないから、かわなくっちゃね!』
『チャンのおかね、すくないけど、かってあげる!』とアンパンマンのお財布を探す。
スーちゃんも『スーちゃんのもね、すくないよー!』と笑いながら加勢する。
「ありがとう。無事に生まれたら、椅子、もう一個、買わなくっちゃね。お父さんとお母さん一生懸命貯めるから、大丈夫だよ。」と言うと、
『いいよ。いいよ。チャンのあげるから』と太っ腹な一言。
兄貴ぃ!!
チャンさんとスーちゃんがこんなに喜んでくれると思わなかったので、それはそれはとても嬉しい日となった。
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