幼い頃からの英語教育は本当に必要なのか?
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令和5年度の都立入試から、英語のスピーキング能力を測る
ESAT-Jという試験が導入された。
それ以外にも何かと英語力、グローバル人材といった言葉を目にすることが多いが、本当に英語力の需要は高まっているのだろうか?
今回はそちらを調べていく。
1 英語力を重視する企業の割合
上のグラフは、採用時に英語力を求める企業の割合である。
なぜか2012年までのデータしかなかったので
少し古いがこちらを参考にする。
これによると、2005年からの約10年間で
英語力を求める企業の割合はぐっと増えてきたのが分かる。
しかし、こちらのグラフを見てみると
企業が採用の際に重視する項目として
語学力は12%と低いことが分かる。
つまり、英語力を重視する企業は増えているが
その他の項目と比べると、まだまだ影響力は小さいと言えそうである。
また、ここでの語学力とは
主にTOEICの点数のことを指していると考えて
間違い無いだろう。
2 生活で英語を使用する人の割合
上のアンケートは、生活や仕事で
どれだけの英語を使用するかのアンケートである。
こちらを参考にすると、約86%もの人が
日常生活で英語はほとんど使用しないと答えている。
仕事でよく使用する割合に至っては、わずか1%である。
このような状況の中
本当に英語力の必要性は高まっているのだろうか?
3 そもそもTOEICは意味があるのか?
私は前々から思っていたのだが
そもそもTOEICは、ビジネス英会話でのレベルを測る指標としては
適切ではないような気がする。
理由は、TOEICで高得点を取るのに必要とする英語力と
ビジネスで求められる英語力は
全く別のスキルだからである。
ビジネスで求められる英語力とは
文法うんぬんの話ではなく
英語での会話や会議をそつなくこなせるような、
どちらかというと、英会話のスキルを求められていると思う。
だが、TOEICではそのようなスキルは測ることはできない。
TOEICのスコアと評価の基準がある。
Bレベルでは『どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている』とあるが、これは大袈裟すぎる。
私もTOEIC800近くのスコアを持っているが
そんな流暢に話すことはできない。
このように、企業が求める人材とそれを評価する手段が
ちぐはぐのように、私には思える。
本当に英会話の能力に長けている人材が欲しいのであれば
英語で5分〜10分会話してみれば良い。
それで十分だと私は思う。
4 まとめ
結論として、確かに英語の需要は高まっているが
まだ大きな影響力はなく、学力試験としての英語以外で学ぶ必要は
そこまで大きくないように思える。
将来、英語をもっと学びたい、英語を使う仕事に就きたいなどの
思いがあるのであれば、大学で英語の専門学科に入って深めていくことで十分であろう。
また、企業がTOEICの点数を指標としているのも
個人的には大きな疑問を感じる。
世間での英語教育、グローバル人材のイメージとその実態の間に
少し乖離があるように私は思うが、どうだろうか。
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