感受性の高い娘が「ちいちゃんの影おくり」を読んだ話し。
娘が学校から新しい国語の教科書をもらってきた。
三年生 国語・下
11月くらいから使うらしい。
私が夕飯の片付けをしている最中、何気なくその教科書をぱらぱら読んでいた娘。
しばらくすると、深刻そうというか困ってそうというか戸惑ったような
なんともいえない表情で、私のところにやってきた。
「悲しいお話し、あった・・・・・」
そういって抱きついてきた。
きくと『ちいちゃんの影おくり』を読んだらしい。
あぁ・・・・・!
このお話は30年前、私の時代も国語の教科書に掲載されていた。
以来、今でも胸をぎゅっとされるように心に残っているお話だ。
娘はずっと泣いていた。しくしくしくしく。
「悲しくって泣いちゃって授業ができないよ・・・・!」と娘。
多分、こんなに心にダイレクトに入ってくる悲しいお話しにふれたのは
生まれて初めてかもしれない。
勿論それまでも悲しいお話しを読んだことはあるけど、こんなにショックを受けたことはなかった。
きっとちいちゃんの影おくりは丁度この年齢にぴったりな文章、構成、長さ、内容なのだ。
ずっと泣いていた。感受性が高い。高すぎる。
でも、お話しの内容を理解できているんだなって事と
家族なんてどうでもいーじゃん・戦争なんてどうでもいーじゃん、
なんていう思考にならずにこのお話を受け止められる心の持ち主でよかったな、と思った。