乳がん手術から1年がたちました
2023年9月21日。私は乳がんの手術を受けました。
ステージ1、ルミナールA、右乳房温存術、リンパ節への転移はなし。
あれからちょうど1年。すっかり日常生活を取り戻していますが、手術から回復していないこともあります。
手術から1年たった今の私の状況をお伝えしていきます。
これから手術を受けられる方、術後で今後が不安な方に少しでも参考になれば幸いです。
1年たった手術の傷の状況
私のがんは右乳房の脇側にありました。センチネルリンパ節の近くです。
本来はセンチネルリンパ節生検の傷とがん切除の傷、2か所の傷ができますが、私はセンチネルリンパ節とがんの場所が近かったため1か所にまとめてもらいました。
傷は約8センチほどです。術後は切除した部分がへこみ、すこし胸の形が変形していました。
へこみは脇側なので見た目が大きく変わったわけではありませんが、最初の頃は違和感がありました。
現在は、へこみの部分はそれほど目立たず、正面から見たら切除してあるのかわからないような状態です。
傷口はまだ少し赤みがありますが、だいぶ目立たなくなりました。
ただ、傷口周辺がつっていてしびれているようなさわっても感覚がないような、何とも言えない違和感があります。
腫れているような感覚もあり、傷周辺を触ると未だに少し痛みがあります。
これは治ることはないのでしょうか・・・術後数カ月は、もっと感覚がなく痛みも強かったので、多少戻ってきてるんですよね。
部分切除とはいえ、やはり体の一部がなくなったんだと実感しています。
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手術後の腕の状況
手術後すぐは、傷の痛みが響いて腕を動かすのが辛かったのですが、1カ月もすれば慣れてきました。
手術後5カ月ほどたったころ、右腕が痛みであげられなくなりました。
少し動かすと電気が走ったようなびりびりした痛みで、動けなくなってしまったのです。
スマホを取ろうとしただけで身動きができないほどの激痛でした。整形外科での診断は五十肩。
手術自体が原因ではないが、術後の傷の痛みをかばってあまり動かさなかったことが一因のようです。
確かに、傷が気になってあまり動かしていなかったうえにwebライターを開始し、一日中家でパソコンに向き合う毎日となりました。
肩を動かす機会が減っていたことに、自分では気づかなかったのです。
五十肩となって整形外科に通い初めてから4カ月がたち、夜間痛や電気が走るような痛みはかなり軽減されています。
まだ腕はほとんど上がりませんが、少しずつ回復に向かっているようです。
五十肩にならないためにも、傷口が少し落ち着いたら、肩を意識して動かせば良かったと反省しています。
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放射線治療後の状況
放射線治療は、手術から2か月後から開始しました。右胸を16回照射し、傷の部分のみ4回照射しました。
放射線治療自体は特に副作用はなく、照射を始めて1週間たったころ、皮膚が赤く日焼けしたような跡になったくらいです。
放射線治療が終了し、9カ月ほどたちますが、いまだに赤みが消えません。
色はだいぶ薄くなり、気になるほどではありませんが、よく見ると放射線を当てたのがわかるように色が変わっています。
特に痛みなどの問題はないので、いつか元に戻るといいなと気長に待っています。
放射線治療の前に看護師さんに言われたこと
放射線治療を受ける際、看護師さんに「この辺の温泉は刺激が少ないから入っても大丈夫ですよ。」と教えていただき、びっくりしたのを覚えています。
私が住んでいる地域は温泉地で、温泉施設が数多くあります。
乳がんになってから温泉はしばらく難しいかな?と思っていましたが、まさか入ってもいいなんて!
入ってもいいといわれても、右胸周辺には放射線を当てる場所がわかるように印がたくさん書かれているので、入る勇気はありませんでしたが・・・
ちなみに手術後初めて温泉に入ったのは、放射線治療が終わって1か月程たってからでした。
(あくまでも私の体験談ですので、温泉に入っていいかどうかの判断は担当の先生に聞いてくださいね!)
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ホルモン剤治療の状況
2023年12月よりノルバデックスを飲み始めました。現在約9カ月ほどたちますが、薬の影響はあまり感じていません。
ただ、ホットフラッシュや雨の日の頭痛やめまいなどはあり、寝込むほどではないけど不調を感じています。
これは副作用なのか、もともとの更年期の症状なのか微妙な所です。
やる気がでなかったり、いらいらしたり。首や肩のコリもひどいし物忘れもひどい。
ここまでくると、副作用というよりはお年頃なのでしょうね…
あっ、忘れていました!一番の副作用は体重増加です。
最近暑さのせいで少しだけ食欲が減り体重減少したのですが、涼しくなったら食欲が増しそうで怖い!
しっかり運動して、甘いものをなるべく食べないように頑張ります。(絶対に!と言い切れない意志の弱さ…)
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手術前と後で変化したメンタルの状況
私はもともと考えすぎる性格で、ストレスはおなかに来るタイプでした。
過敏性腸症候群を発症し、数十年が経過しています。
いつもくよくよ悩み、終わったことをいつまでも後悔し、自分を責める毎日。イライラすることも多かったです。
乳がん発覚時もかなり自分を責めました。
甘いものばかり食べていたから?
規則正しい生活ができてなかったのかな?
体に悪いことをしていたのかな?
ある日ふっと気づいたのです。
こうやってくよくよ悩んでストレスをためることが一番の原因なんじゃないかって。
自分を責めても意味がないことに気がつき、深く考えるのをやめることにしました。
と言っても何十年と考え込む性格で生きてきた身。そう簡単に変えられません。
自分自身で決めたこと
性格はなかなか変えられないけど、ほんの少しでもいいから前向きになれるように、私は自分自身に約束事を決めました。
我慢しない(嫌な人、面倒な人とは距離を取る)
やりたいことをやる(やりたいことリスト作成中)
無理はしない(疲れたらとにかく休む)
ネガティブな言葉を発しない(悪いところではなく良いところを見る)
命には終わりがあることを意識する(残りの人生で後悔しないためにどうしたらいいか考える)
新しいことにチャレンジする(興味のあることはどんどんチャレンジ!)
身近にいる人を大事にする(自分にとって大事な人)
乳がん手術から1年がたち、私のネガティブな性格は、少しずつ変わってきたような気がします。
命には終わりが来ることを意識したら、くよくよしている場合じゃない!と考えるようになりました。
残りの人生思いっきり楽しんで、「楽しかった~!!」と笑って最期を迎えられたらいいですよね。
それまでとにかく興味をもったことはやってみる!を実践していきます。
おわりに
乳がん手術から1年がたち、私の日常は平凡ではありますが穏やかに続いています。
乳がん発覚時は動揺しましたが、これもいい経験。私の人生には必要なことだったのでしょう。
乳がんの治療は十人十色。副作用も個人差が大きいので、私の経験はあまり参考にならないかもしれません。
しかし、少しでも治療の経緯が分かれば不安が軽減されるのではないかと思い、今の状況をお伝えしました。
治療は長丁場です。再発の不安は常につきまといますが、自分のペースで焦らず治療にのぞんでいきたいと考えています。