自営という働き方で妊娠したはなし 妊娠7ヶ月のきもち
もうすぐ妊娠7ヶ月。
つわりも終わって、仕事もなんとなく落ち着いてきて、出産後の生活についても徐々に考えられるようになってきた。
ここまで短かったようで長かった数ヶ月。
正直予想外の妊娠で大変すぎるけど、今このタイミングで考えたこと、気づいたことを記しておきたい。
期待しないことを心がける妊娠生活
高校生の時はダイエットして生理不順になって1回も生理来なかったし、20代後半には卵巣嚢腫の摘出の手術をしたし、婦人科系の臓器に自信があるとは言えなかったので、自分にたいして「妊娠」することを期待しないように人生を歩んできた。
彼にはそれを伝えていたし、もし「私たちに子供ができなくても」ということを常に考えながら生きてきた。
だから、今回の妊娠は予想外すぎたけど、とても嬉しかった。それと同時に、「この妊娠が継続できるのか」は常に不安で不安で仕方がなかった。
妊娠6週、9週、10週、12週、16週、、、、壁は多すぎるし、その度の検診で心臓飛び出るくらいはらはらしていた。
無邪気に喜んで、もしも万が一のことがあったら、死ぬほど落ち込むから、できるだけ喜ばないように、冷静に日々を過ごすよう心がけた。
逆に周りは、私が妊娠を喜んでいないことを不安に思ったと思う。実際嬉しいかどうかは何度も聞かれた。めちゃめちゃ嬉しいけど、その感情を出さないように過ごしていた。
私は結構な時間を仕事に割いているし、自分で会社もつくっちゃってるし、周りからみたら仕事人生というか、ワーカーホリック的なところがある。
「妊娠出産子育てより仕事がしたいんじゃないか?」と思われがちだが、別にそんなことはない。
ただ、自分の身体を信じられなかっただけだ。だから「子供が欲しい」と考えることを躊躇していた。
安定期に入って「期待しない」ことを止められたわけではない。やっぱりもし万が一のことを考えちゃうし、自分が本当にお腹の子を無事に育てられる身体なのか心配だ。
いまだに妊娠して嬉しいことを素直に表現はできない。
妊娠して子供が産まれることは当たり前のことではない
私は「子供は○人欲しい!」とかいう男性が苦手だ。元々苦手だったけど、妊娠してもっと苦手になった。
彼らは、結婚して、相手が妊娠したら、自然に子供は生まれて、自分は金を稼げばいいと思っている。(違う人もいると思うけど、ごめんなさい)
こちとら、そもそも妊娠できる身体かもわからないのに、女性みんなが妊娠することを当たり前のように捉えた上で会話できる無神経さが理解不能すぎる。
ましてや妊娠したあとだって、母子ともに無事に妊娠継続できるかもわからないし、出産時に何があるかだってわからない。
未知すぎる恐怖がいっぱいあるのに、それをすっ飛ばして自分の子孫を残すことができるのを当たり前だと思っているひとたち。
別に私の感じ方の問題だし、どうでもいいと思うんだけど、こういうことを考える女性もいることを知って欲しい。
自営の母に厳しいニッポン
最近はフリーランスという働き方が増えてきたし、世間的には起業を推奨する風潮もあるので私のように会社を経営している女性も少なくないだろう。
ただ、今の日本の制度上だと、このような女性に対しては育児給付金(いわゆる育休手当)は支給されない。
育児給付金の支給手当の支給条件は下記だ。
フリーランスも経営者も雇用保険に入れない。
私は、会社として融資など資金調達をするでもなく、会社の売上≒自分の収入なので、出産/子育てで仕事をストップしてしまったら、収入がなくなる。
なんなら経費かかるし、子育てだけしてたら赤字になる。
だけど、育休手当はもらえない。幸いにも産休手当は出るので、産後8週間休んだら即復帰だ。
日本の制度は会社員であることを基本に作られすぎている。「男性が働いて女性は家庭を守る」「終身雇用制」のような考え方も見え隠れする。
これだけ働き方改革とかなんたら言って、時代は変わってきているのに、根幹の大事な制度は古いまま。目の前の支給金を増やすだけでなくて、この辺も変えていかないと少子化は止まらないのではないだろうか。
どんな女性でも、子育てとキャリアを両立できる制度。日本の政治家が気付くのはいつかな。
まぁ私はなんとかするし、頑張るけど。
心折れる女性は多いだろう。
妊娠しないとわからなかったことが世の中はいっぱい
妹が4人も子供を産んでるし、地元の友達も子供産んでいる人がいっぱいだし、出産とか子育てとか母親の気持ちとか、わかっている気がしてた。
だけど妊娠した今気づいたのは、全然何もわかってたし、妊婦なめてたわ。
つわりはドン引きするレベルできついし、諦めないといけないこと、我慢することは多すぎるし、自分のちょっとした行動がすべてお腹の子の命に関わってくるプレッシャーはずっとあるし、社会的にも経済的にも重いことがいっぱいある。
知識としてわかっていたつもりであっても、実際その立場にたたないとわからないことはまだまだ多いな。
課題は山積みだけど、彼と私とこの子で楽しく過ごせるように頑張ろう。