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高層ビルと柳の木

2020/11/12*ゼミで皇居周辺のフィールドワークをしました。靖国神社から千鳥ヶ淵公園を通り、三宅坂、桜田門、大手門、竹橋と、約3時間かけて皇居を一周しました。

桜田門のあたりまでは、左側に内濠を見ながら緑の生い茂る歩道を歩いたのですが、桜田門を過ぎ、二重橋のあたりからは大丸有(大手町、丸の内、有楽町)の高層ビル群がみられるように。そこから竹橋、乾門と進んでいくにつれて、歩道の緑は少なくなり、雰囲気もどんどん暗くなっていきました。
桜田門まではビルや商業施設は皇居から一定の距離が保たれていたように感じましたが、大丸有地区の高層ビル群によって、ずっと昔からある皇居とその周りの自然が蝕まれていくような感覚を覚えました。

そんな感覚がしていた私にとって、一番印象的だったのは、竹橋のあたりから増えてきた歩道の柳の木。柳の木は古くからある美しい木ですが、華やかな桜の木やイチョウに比べて街路樹としての人気はないようです。先日多摩市の街歩きをしたとき、古くなった柳の並木を市が伐採するときに住人からとくに反対がなく、あっさり無くなってしまったという悲しい話を聞いたことを思い出しました。

柳

無くなってしまった多摩の柳と、寂しい雰囲気の竹橋の柳が私には重なって見えて、高層ビルや商業施設にもっと蝕まれていく皇居周辺の様子が見えてくるようでした。

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