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ファンの「数」より「ファン度」を上げる
今日は、昨日参加したこちらのイベントについて書いていきます。
「ファンベースに取り組むときに重要なこと」がテーマ。
『ファンベース』の著者である、さとなおさんが講演されていました。
ファンが大事、というのは、そう思っていたのですが、
今回のメッセージは、
ファンの「数」より、「ファン度」を上げることが大事。
なぜ、「ファン度」を上げることが大事なのか?
売上、時代、類友の3つの背景から説明されていました。
①売上
有名な「パレートの法則」にもあるように、売上の80%は20%のお客様がつくっている。そのなかでも、30-40%はコアファンから。
コアファンのLTV(ライフタイムバリュー:企業にとってある一人の顧客が将来の関係全体に寄与する価値)が上がれば、売上が上がる。
「売る」より、「絆を強くする」。
②時代
今は、人口減少しているのに、モノと情報があふれている。
この時代に、新規のお客様を獲得するのは難しい。
③類友
インフルエンサーより、家族や友達の口コミのほうが影響が大きい。
価値観が近い x 熱意
コアファンは10人でもいい。
SNS時代に、よく「バズ」が話題になるけど、バズより大事なのは「感染」。熱狂のあるクラスタが連なることで、大きな輪になっていく。
数より、熱狂度の方が、大きな輪になるために大切。
このお話には、ハッとさせられました。
私は企業のなかでマーケティングを担当しているのですが、なにかと「バズる」ことが注目され、どうしても「数」に目がいってしまう。
たとえば、Twitterでいうと「いいね」数や、「RT」数や、「フォロワー」数が注目される。それも大事だとは思うんですが、1人あたりのコミュニケーション量(その人がいいねや、リプライをしている数とか)は、なかなか注目されにくい。
多くの人が、「なんとなく良いよね」というモノより、たった10人でも「めっちゃ良いよね!これはおススメしたい!!」と熱狂を生むモノのほうが、結果的に大きな輪になる。
とは言っても、それが難しいんですよね。
そこに至るまでの草の根活動で疲弊してしまったり、どうしても売上を求めなければいけなくて、挫折してしまう。
じゃあ、どうすればいいのか?
どうやって「ファン度」を上げるのか?
さとなおさんがお話されていたのが、こちらの3つです。
①イイトコロを伸ばす
②情緒価値(人や風土)と未来価値(ミッションやパーパス)を上げる
③支持基盤を固める
①イイトコロを伸ばす
これは個人についても言えると思いますが、どうしても「悪いところ」に目がいきがち。それを改善することを頑張る。
そうなっていくと、イイトコロが伸びずに、結果的に尖らずに中途半端になってしまう。
子育てでも、「イイトコロを伸ばす」ことが注目されてきているのは、良い傾向だと思っています。企業でも同じ。
ファンが喜んでくれているポイントを、もっと喜んでもらうようにする。
②情緒価値(人や風土)と未来価値(ミッションやパーパス)を上げる
モノや情報があふれている時代に、便利とか役に立つという「機能価値」だけじゃ勝負できない。
たとえば、ドミノピザは「30分で届く」ことが機能価値だったけど、これは簡単にコピーされてしまう。
大切になってくるのは、「情緒価値」や「未来価値」。これらはコピーできないから。
「情緒価値」は、その企業の人や風土などから生まれ、それが共感や応援につながっていく。企業の中の人が、積極的にSNS発信していって、モノやサービスのストーリーが伝わっていくのも、この情緒価値だと思います。
そして、おもしろかったのが「未来価値」。
この企業の製品やサービスを使うことによって、未来にとってどんないいことがあるか?
社会にどんな意味があるか?
これらが大切になる。ここは、企業でいうミッションやパーパスから出てくるもの。
私の例でいうと、マザーハウスという会社が大好きなのですが、まさにこの情緒価値と未来価値に共鳴しているから。
代表の山口絵理子さんの語るストーリーが大好きで、ちょっとここでは語り尽くせないのですが、特に大好きなこの動画を貼っておきます。
そしてマザーハウスの製品を買うことが、未来につながると思ってます。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念に共鳴しています。
もう1つ例を言うと、私はコミュニティ運営をしており、コミュニティづくりの相談を受けることがあるのですが、高校生が「コミュニティを作りたいけど、なかなか人が集まらない」と悩んでいました。
今日は高校生から、コミュニティづくりの相談。
— なつみっくす | 母親アップデートコミュニティ(HUC) (@nattu723) May 6, 2021
「なぜコミュニティとして集まるか?」のwhyについて、いっしょに深掘りした。
悩みをシェアし合うことも大切だけど、その先のワクワクした理想のイメージを言葉にするのも大切。
「思考の沼から抜け出せて良かった」と最後に笑顔が見れてうれしい!
ここで大切になってくるのが、「WHY」。
もともとは、「悩みごとをシェアし合おう」と声をかけていたそうなのですが、なかなか人が集まらない。
その先の未来に対してワクワクしたイメージを持ってもらうことが大切じゃないか?そんなコメントをさせてもらいました。
まさに「未来価値」に通じる話しだなと思い出したので、書いてみました。
③支持基盤を固める
ファンベースとは、支持基盤のこと。これを固めることが大切。
これが売上の基盤になる。
でも、なかなかファンの分析ができてない、というのがよくある話だそうです。
そこで大切になってくるのが、ファンミーティング。
ここで、ファンにとって何がツボなのか?これをファンから話を聞くことで、理解して、ファンベースの施策につなげていく。
今の時代に大切なことについて、考えさせられました。
さとなおさんの最新著書を貼っておきます。ありがとうございました。
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