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<オランダ語圏の漫画賞>2024年ウィリー・ファンデルステイン賞決定!

オランダ語圏の漫画賞であるウィリー・ファンデルステイン賞(Willy Vandersteenprijs)2024年の受賞作が発表されました。

今年は150作品以上から、5人の審査員の満場一致で『宇宙飛行士(De Kosmonaut)』に決定しました。作者はヤン・フリンス(Jan Vriends)、出版社はオランダのマンガ出版社スクラッチブックス(Scratch Books)です。

賞金5000ユーロと前回の受賞者からのイラスト、展覧会の権利が与えられます。授賞式は9月29日、ブレダ・コミックフェスティバル(Stripfestival Breda)で行われます。


著者HPより


ヤン・フリンスは現在オランダのマンガ大使(Stripmaker des Vaderlands)を務めている他、少女漫画誌ティナ(Tina)でも連載していて、子ども人気も高い作家です。


De Kosmonaut
Jan Vriends
Scratch, 2024

あらすじを紹介します。

『宇宙飛行士』は、大きな研究所に勤めるロシア人科学者ウラジミールの物語。彼は職員として研究所に大きな貢献をしていると同時に、小さなアパートで1人でいることを好むが、昇進のため、宇宙での仕事を続けることになる。そこでウラジミールは、補給のためにやってきた女性宇宙飛行士と恋に落ちる。しかし、そんな彼に災難が降りかかる。宇宙船が不時着し、荒野の農場にたどり着くのだ。年老いた農家の奥さんの家事を手伝いながら、ロケットの修理を試みる中で、ウラジミールは異なる生活について学ぶことになる。

本作は、シンプルで親しみやすい絵柄とユーモアに満ちひねりの効いたストーリーテリングが特徴だが、環境問題などの現代社会の重要なテーマも取り上げている。


Suske en Wiskeシリーズ

賞の名前の元となったウィリー・ファンデルステイン(1913−1990)はベルギーのフランダース地方(オランダ語圏)出身のマンガ家です。オランダにおいては最も有名なマンガ家のひとりです。

息子の学校の図書室から拝借してきました。

新聞連載マンガとして人気に火がつき、その後週刊誌タンタンにも掲載されました。ユーモアマンガですが、社会情勢、昔話や歴史、神話などさまざまな要素が冒険の出発点となっています。

参考:


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