見出し画像

知らないと損!英語ビジネスメールで知らぬ間に「偉そうに…」と思われる時

英語ビジネスメールを送っても、「動いてもらえない」「何だか反応が返ってこない」「なかなか積極的な協力が得られない」・・・という悩みを現職でもよく耳にします。

原因は、たいていこの2つ

  • 英語のビジネスメールでの文章の丁寧さが圧倒的に足りていない

  • お願いごとがあるときだけ連絡する人になっている

丁寧さが圧倒的に足りない

これは英語に限ったことではなく一般に言えることですが、対面や電話のコミュニケーションに比べ、メールはそもそも冷たい印象を与えてしまいます。送り先の相手が、いつ、どんな状況で、どんな精神状態でそのメールを見るのかというのも分かりません。送る側は全くそんなつもりはなくとも、相手は悪い方に解釈してしまうということはビジネスの現場では毎日のように起こっており、社内の摩擦の原因にもなっています。

英語でメールを送る時も、そこは強く意識すべきところです。
「英語ではハッキリ言うのが良い」という言葉を聞き、相手への配慮無しにそのままを伝えてしまうのは人間関係を壊す原因となります。英語でも、丁寧な言葉で、相手への配慮のためのクッション言葉を挟みつつコミュニケーションします。
「メールなら丁寧さは普段の2~3段階上」を意識して、丁寧な言い回しを心がけたいものです。
そんなときに役立つのが、魔法の "would" です。

✕ It is not possible.
〇 I'm sorry but I'm afraid it would not be possible.
 
✕ I don’t want to accept it.
〇 I’m sorry, but I would not want to accept it.

✕ Please take care of this.
〇 I would appreciate if you could take care of this.

would を意識して入れたり、ごめんなさいね、と相手への配慮を入れた形でコミュニケーションすることで、相手も受け入れやすくなります。

お願いごとがある時にだけ連絡する人になっている

日本語のみの環境でも、見かけますよね。
「普段全くコミュニケーション取ろうとしない、挨拶もしないのに、何かお願いがある時だけ話しかけてくる」という人。
人は、「よし、この人のためだったら一肌脱ぐか」と頑張れる生き物なのですが、この人のためと思えるような関係性の構築をサボった上で、お願いごとだけ言ってくる人に対しては、「お願いだけされても・・・」と感じるのが普通だと思います。
相手が外国人であっても、同じです。
対面であれば、目を見て挨拶し、How are you? や How was your weekend? など付け加えます。普段対面で会えない場合でも、メールやミーティングでいきなり本題に入るのではなく、冒頭で「どう?忙しそうだけど元気?」などと声を掛け、相手のことを気にしているというサインを出しておくことが大事です。本当に小さなことですが、相手が「週末はずっと外にいたよ」と話してくれたら「スポーツですか?」と聞いてみます。そこでもし「週末は子どものサッカーの練習でさ。来週試合なんだ」と言ったとしたら、翌週には「お子さんのサッカーの試合、どうでした?」と聞いてみます。
たとえ毎回短時間のやりとりであっても、少しずつ相手のことを知るようになり、その積み重なりはバカにできません。自分のことに興味をもって話を聞いてくれる人に、嫌な感情は抱きませんよね。コミュニケーションのうちの殆どが業務に関することであっても、この小さな積み重ねによってポジティブな人間関係が築かれていきます。

「こっちの状況知らないくせに偉そうに言ってきた」

最近職場でこんなことがありました。
「英語のビジネスメールは特に問題ないです」という日本人の同僚Aさん(日本人)が、同僚のBさん(シンガポール人)に仕事の依頼メールを送りました。職務上私はCCされていたためメール文面を読みましたが、これは危険かも、と思いました。というのは、Aさんのメールには背景の説明もほとんどなく、クッション言葉もなく、Please がついただけの命令形でお願いしている文面だったからです。
私はBさんをサポートする立場でもあるので、シンガポールにいるBさんとクイックにオンラインミーティングをしました。開口一番、Bさんは、「何あの人、偉そうに。こっちの状況知らないくせに!」と怒り気味でした。そもそもAさんとBさんはこれまでほとんどやりとりをしたことが無く、関係構築が出来ていない中で、突然Aさんならかなり強い指示のようなメールを送られたBさんの気持ち、想像つきますよね。
Aさんに代わり、その場で私の知る範囲の背景を説明し、こういうサポートも提供できますよ、と伝えることでBさんは納得しました。結果的にはサポートの必要は一切無く、状況を理解したBさんはサッとAさんに頼まれた業務を遂行しました。
業務遂行という点では依頼側のAさんの目的は達成されたわけですが、次に同じコミュニケーションの仕方をした時にはやってもらえるかは分かりません。
Aさんは、丁寧な言葉で、相手が忙しいということも配慮しつつ、なぜこれをお願いしたいのかを言語化して意図を理解してもらうよう努め、「必要なサポートがあれば教えてください、不明な点があればいつでもミーティングします」と添えて連絡すると良かったと思います。依頼メールであっても依頼側の丁寧さが出れば、気持ちよく仕事ができる相手だと思ってもらえ、初回コミュニケーションだったとしても関係構築の最初の一歩となります。

まとめ

もし、社内メンバーに英語のメールで依頼をした時になかなか積極的に動いてもらえないようなときは、まずは英語の丁寧さを2〜3ランク上げるお願いごとだけする人にならない、という2点を思い出してみてください。
また、依頼はメールに頼りすぎず、タイムゾーンが合うのであればなるべく相手と直接言葉を交わす機会を設ける、あるいは、いつでも直接口頭で説明しますというスタンスを示しつつ連絡をする、というのも大きな助けになります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?