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【ゴトジンの話など】やりたい事をやるにはまず不足を作る事じゃないか
近々また電子書籍を出版させて頂く予定なので、その備忘録をnoteさんの方で残させてもらいます。
今回は形式も何もなく、ただ私が思っている事を自由にまとめた、ハッキリ言ってクセが強い文章が多めの本です😅
語り口調もそのままで投稿させて頂きますが皆様ご了承下さい🙇♂️
【あえて不足を作る】
私の部屋にはイスがない。
おまけにテレビもなければゲームもない。
あるのは読書をするための書見台と観葉植物のみだ。
私はいつもそこで安いコーヒーを淹れ、サンスベリアを眺めながら立って読書をする。
それが日課だ。
YouTubeを1時間見ても3時間見ても、幸せが3倍になるわけではない。
それを知った私は今の生活スタイルにも慣れた。
まあ、誰も得しない情報開示をしてしまって申し訳ないのだが、これには理由がある。
味気ない日常だと感じる人もいるかもしれない。
しかし、私はあえてこの環境を作り出している。
そもそも他に必要なものもないが、物が少なければ少ないほど現状に満足しないからだ。
以前の私は所有物が多く、本当にやりたい事が霞んで動けなかった時期があった。
惜しくも20代のほとんどがそれだった。
もう取り返しがつかない。
数々の偉人は自分を変えるために引越しをしたり、付き合う人間を変えたりと、いろんなことを教えてくれる。
しかし、私としては1番手っ取り早い部屋の環境作りから始めた。
それはあえて“不足の状態”を作ること。
そのおかげで人生の本質と向き合うことができ、現状を抜け出そうと様々なことに積極的に動けるようになった。
物があると満足してしまう。
そして慢心してしまう原因にもなる。
物とは購入時の幸福が1番高く、そこからは右肩下がりだという研究もある。
つまり、物から幸福は得られないということ。
そして何より思考の邪魔だ。
物がない部屋にいると、脳内はクリアになり、工夫をしたり考えたりすることが自然にできる。
野生的になるとでも言おうか。
私には夢もやりたいこともたくさんある。
そしてそれに対して動くことができている。
皆さんが今これを読んでいる時、それはどんな時か。
答えは、現状1番若い時だ。
何が言いたいかというと、チャレンジはいつからでも遅くないということ。
ここで私の好きな話をさせて欲しい。
皆さんはウェルマ・ルドルフさんをご存知だろうか。
彼女はスラムの貧しい生い立ちで、生まれた時も未熟児、おまけに4歳の時には合併症で左足が麻痺。
そのせいで幼少期は歩くことすらできなかった。
そんな彼女が補助具を利用したりして、リハビリの末に一人で歩けるようになったのは12歳の時。
もう一度言う、歩けるようになったのが12歳だ。
彼女は本来みんなが普通にしている歩けること、走れること、それがこの上なく嬉しかった。
そんな日常を過ごしていると、やがてスポーツ選手になる夢を抱きはじめたのだ。
まあ日本なら親含め、みんな止めるのが普通だ。
しかし、ウェルマさんの親は応援し、なんと中学高校ではバスケットボールで大活躍。
そこから大学の陸上コーチにスカウトされ、陸上を本格的に始める。
そして16歳。
メルボルンオリンピックのリレー競技で銅メダルを獲得することに貢献したのだ。
単純計算で歩けるようになってから4年だ。
その後も彼女は個人200mの世界記録を上書きするなど、数々の成績を収めたのだ。
日本に生まれたあなたはスラムよりはずっとマシだ。
手も足も動くならなおさらじゃないか。
もう一つお話をさせて欲しい。
私が長崎県五島列島に行った時の話だ。
五島列島といえば椿が有名だったり、女優の川口春奈さんの出身地でもある。
そしてなんと言ってもアニメばらかもんの聖地でもある。
(書道家のアニメ、是非見てほしい)
私も実際に船で渡り、観光で有名な下五島をはじめ、あまり観光としては訪れる人の割合が少ない上五島にも行き、しばらくのんびり過ごさせてもらった。
その五島列島で泊まったゲストハウスでの話だ。
そこではバーも併設しており、夜になると地元の人も来て、みんなで夜が更けるまで語り合ったりする。
私はそこであまり飲まないジンを頂いた。
オーナーの話によるとゴトジンと言って、ここに来たら焼酎よりも先に絶対飲んだほうがいいと勧められたからだ。
言われるがまま、私もロックで飲んだみたが、たしかに美味しい。
もともとウイスキーが好きなのでジンもわりと飲めた。
グルメでもないので私のレビューは当てにならないが、やはりジン特有の香水っぽい香りがクセになる。
これが椿の香りなのだろうか。
それはもうシンプルに美味しかったが、感じたことのない香りだった。
聞くところによると地元のスーパーでも並んでいたらすぐに無くなるくらい希少なんだとか。
オンラインで買えばいいやん!と思ってスマホで調べてみても、その時は半年待ちだった。
なんだこれ、希少なものに惹かれる単純な私は興味が湧いて、地元の人にゴトジンについて聞いてみた。
すると、蒸溜所自体の規模はお世辞にも大きいとは言えず、しかもたった3人だけで開業したのだとか。
そしてここが面白いのだが、その人達は元キリンビールの従業員だったというのだ。
その筆頭となった門田さんは、開業当時50歳だったらしい。
つまり50で自分の好きなジンのために脱サラし、開業したのだ。
そんな大手企業に在籍して、その年齢であれば決して不満のない給料だったことには違いない。
それでも彼の中にはお金よりもジンへの熱が勝ったのだ。
彼はお酒とはその土地を現すもの。
そしてジンというお酒は製法や香料にルールが少ない、自由度の高いお酒として目をつけた。
そんな彼が造るジンは、五島の“風景のアロマ”が香るようなお酒。
五島列島の代名詞となるお酒だ。
50歳脱サラ。
給料ゼロスタート。
全ての想いをジンに注ぐ男。
いやあ、カッコいい。
こういうストーリーにめっぽう弱いのでとても感動した。
もうお分かり頂けただろう。
環境も年齢も言い訳にできない。
必要なのは寝食忘れるくらい夢中になれること。
それを見つけるだけだ。
そういう夢中になれるものは才能であり、最強なのだ。
時間は取り戻せない。
そんなことはYouTubeなどの自己啓発動画でも散々言われて目にした人もいるだろう。
じゃあ、あなたがなぜ動けないか。
それは目標がないからだ。
じゃあ目標を立てるにはどうするのか。
八木仁平さんの【やりたいことの見つけ方】を読むのか。
(あれはめっちゃ良い本)
実はちょっと違う。
これはあくまで私の考えだが、まずやることは不足を作り、現状に不満を抱くことだ。
おそらくそれが1番最初のステップだ。
これが理解できれば、きっとあなたの部屋はほとんどの物がなくなりスッキリするはずだ。
そのおかげで頭の中は常にクリアな状態。
自然と自分の本質と向き合うことができ、好奇心すら生まれるだろう。
そういった好奇心はとても大切だ。
というより、好奇心はこの世で最強の原動力だと思っている。
つまり、これから何にでもなれる可能性を秘めているのだ。
八木さんの本を読むのはそれからだ。
まずは物を捨て、不足を作る。
その環境に身を置くあなたはきっとやりたい事が見つかって動けるはずだ。