【SS】掌編小説
思えば掌編小説のような生き方をしてきた。
すぐに飽き、すぐに次へ。ある程度のインパクトは残すけれども、誰からも忘れられていく。名作にはなり難いのかもしれない。
いつか自分には王子様が現れるなんて夢見ていた少女ではなく、小学生の頃から「結婚は、先生になって、落ち着いてからしたい」と同級生に語っていたタイプだった。(その頃から先生になりたかったのは確かだ)
小学生の女子なんて、(子どもほしいから)若いママになりたーい!か、(男子が苦手だから)結婚したくなーい!のどちらかしかいなかったというのに。
あーでもない、こーでもない、落ち着いたら何か見つかると思いながらわたしはどこにも落ち着いてないし、教師になって落ち着きもしなかった。同級生はとうにバツ2にもなり始めた。
落ち着くって状態に陥れなかったわたしの今の夢は、妊娠だ。誰かに真剣に愛されることもなかったし(自分で避けていたのかもしれないが)、何かをとびきり愛したいんだと思う。
妊娠は最大の自傷行為かもと時々思う。自分の身体と人生をめちゃくちゃにする。悪阻は大変だと知っているのに産もうとするし、子どもができたらお金がかかると知っているのに育てようとする。リスカの方が断然経済的。
注目されるのを待っているんだろうね。どうせ特にオチはないのに。
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