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根を辿る旅
今更だけれど、ライブ映像を見たもので。
Official髭男dism『Escapade』のグルーヴィーなイントロのオマージュ、元ネタはモロにEW&Fの『Boogie Wonderland』と思われるのだけれど、そこから彼らのルーツミュージックを辿る人が出てきたりするのかな。『September』もちらり。
ルーツを辿る旅は音楽を聴く上での醍醐味のひとつで、幅がぐっと広がるのが楽しい。
オマージュは種、そこから芽や根が出てたくさんの人がたくさんの音につながる。そういう形のギフト。
時代も国境もゆうに越え、行き着く先からまたつながっていく。
今は配信が多くなったから重視されないかも知れないけれど、ジャケットのアートワークにオマージュがきらりと光っていることもある。
ほぼ見たままというところだとSpiral Life『Further Along』(オマージュ)とHorace Parlan『Headin' South』(元ネタ)であったり、EGO-WRAPPIN'『Calling me Remix』(オマージュ)とアズテック・カメラ『OBLIVIOUS』(元ネタ)であったり。Beatlesに至ってはオマージュとパロディだらけ。
知識がないと楽しめない、ということではない。
むしろ、ひとつのきっかけからつながっていくような広がりがある。
勿論、広がらずとも楽しめる。もっと知りたくなったら、大きく枝葉を広げることも出来るということだ。
そうして広がりながら聴いていくと、洋楽的なリズムにうまく乗る歌詞の作り方であったり、フックや展開の妙にも気付くかも知れない。プロデューサーが同じであったり、レーベルが同じものを聴き漁るようになるかも知れない。
ふと振り返ったり周りを見回すと、同じ場所から伸びた先を辿る人に出会うこともあるだろう。
根を辿る旅の途中で、互いに見つけたものの良さを語れるならば、素晴らしく豊かな在り方だと思うのだ。
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