月とピアノをつなぐもの
夜はピアノを聴くことが比較的多い。リラクゼーションとしての効果もあるかも知れないが、個人的な好みによる。月が美しい夜なら格別だ。
以前のエントリで「音はオープンで聴くことが殆ど」と書いたように思うが、電車などでの移動と明け方、通院時、そして真夜中は別で、この時ばかりはイヤホンが大活躍する。公共の場は勿論、防音性のそこそこ良い部屋にいても、やはり近隣への影響は気になるのだ。
入院と手術を繰り返す少し前から、イヤホンには段々とこだわらなくなっていた。それなりに使えるものがもう手元に揃っていたのもあるし、セーフリスニングのためもある。その昔イヤモニとヘッドホンで酷使した耳は、しっかり労ってあげたい。だから一度の使用時間や音量はかなり制限している。
何故か定期的に頂き物としてニューフェイスがやってきていたこともあって、自ら新調しない日々が過ぎた。
やがて当時主力にしていたBOSE製がすっかりダメになってしまい、何だかんだ手持ちで繋いでいたが、数年ぶりに新しく購入したのが有線のピヤホンだった。ネット上で目にする評判が良かったのだ。価格がやたらと安い点が気になるものの、むしろお試しでもいいな、と手に取った。
聴いてみて驚いた。頗る音がいい。ロックやポップスに合わせたチューニングと思いきや、ピアノでも存分にポテンシャルを発揮する。小さな音量でも音像がぼやけない。
しかも、安価なので持ち歩きに躊躇しなくて済む。
昨夜は連休中ということで、オンラインフェスのあと遅くまでピアノを楽しんだ。喋りのマイクからのノイズもしっかり拾ってしまうのがご愛嬌といったところで、それだけピアノのディテールがしっかりと伝わる。
ステイホームにもしっくりくる。どっぷり浸って、早よ寝ろと言われないように、気をつけながら。