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テリー・ライリー 芸術祭と一期一会の音楽
「さいたま国際芸術祭2023」にて、ミニマルミュージックの第一人者にして世界的巨匠であるテリー・ライリーのコンサートを。会場は旧さいたま市民会館おおみや。
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駅からの道のりを、途中近所にお住まいの方と会話などしつつのんびり歩いた。
マンションの公園から賑やかな声が響く。その裏手には忘れ去られたような遊具たち。いまだ鮮やかさを失っていない色彩が物悲しいような、風情を醸し出しているような。
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旧さいたま市民会館おおみやは、芸術祭が終われば取り壊されることが決まっている。街の名前も昔とは違う。だんだん変わっていく。
その「消えてしまう場所」で紡がれる、ただ一度の音を聴きに行くのだ。
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老朽化で取り壊されるとのことだが、「なんかレトロでお洒落だね」と写真を撮っている方もちらほら。
たくさん褒めてもらえるといいね。
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メイン会場内に配されたこの作品は
盆栽師の平尾成志によるもの
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生命力を感じる、植物の配されたステージ装飾。弟子の宮本沙羅とあらわれたテリー・ライリーは、あたかもそれが日常であるかのようにその場にしっくりと馴染んでいた。
ミニマルというよりもアンビエント色が強かっただろうか、いやもはやジャンル分けなど無粋だろう。唯一無二、ふたりで弾きっぱなしの一時間半。シンセ、鍵ハモ、カホンにタブレットと、ふたりながら様々な楽器が織りなす一期一会の即興音楽。和を感じる旋律も混ざり合い、そのあまりの心地よさに、意識が遠のくのではないかとすら思った。
アンコールのラーガは、心洗われるよう。穏やかに目線を合わせながら、まさに阿吽の呼吸で美しい。
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ミニマルやアンビエントは、音源こそ聴きはしても単独公演には行こうとしてこなかった。今回の公演は、とてもいい機会だったと思う。
物販で新作を購入して帰宅。休日、リラクゼーションタイムに楽しみたい。
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