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Vaundy one man live tour "replica"

 Vaundyのone man live tour "replica"ファイナル公演を、東京ガーデンシアターで。
 千秋楽が当たったのは本当にびっくりだった。その前には外れていたし、しかも復活当選。みんなが平等に抽選なのだから仕方ない──と思った後に舞い込んだから、今でも少し不思議な心地でいる。

 当日はあいにくの小雨模様。有明に向かう途中、ゆりかもめ新橋駅は閑散としていてなんだか非日常な光景だった。

まるで早朝みたいだ

 勿論着いてしまえば人の波。すぐそこに見える有明ガーデンまで続く列は、誘導によってゆっくりと進む。
 VAWSのマナーの良さ。騒ぐ人も、乱す人もいない。いいね、とてもいい。

さあ、行きますよ
歩きながらなのでブレてるなあ
大人気の撮影スポット、電飾
開演中の撮影は禁止なので、会場内はこれだけ

 席は第1バルコニー前方。全体が見渡せて、とても見易い。舞台や演出全体が斜め横から楽しめる。
 開場30分前まで座席がわからないので一応念のためにオペラグラスも持って行ったが、使うことはなかった。
 
 「まぶた」でスタートすると、うずうずしていた会場が一気にヒートアップ。歌の上手さがとんでもない。全身からパアンと放たれる声、しかもものすごい熱量。
 「灯火」「踊り子」ああ、これ生で聴きたかったんだ⋯⋯の波がとめどなく続く。流れを止めない短いMCを挟んで、続く続く。そのバイタリティ。
 リズム隊の演奏が、これまたなんとも素晴らしいグルーヴ。演出上サポートには殆ど照明が当たらないが、ドラムとベースが美味しい。酔える音。

 「そんなもんじゃねえだろ」
 「俺よりデカい声、出していいんだぜ」
 隣がうるさくてもVaundyのライブはそういうもんだって、これから来る奴にも言っておいて──次のツアーもしっかりと見据えたメッセージ。
 独特の緩さとキレのある、江戸っ子な客席煽り。声出しOKになったことを実感する。呼応するオーディエンス、ホールなのにまるで巨大なライブハウスのようだ。

 客席も含めた凝った照明も格好良い。舞台セットではなくライティングで作り上げるステージ、その演出の妙も堪能した。

 「置き手紙」でのギターもよい。「瞳惚れ」の直球なシティポップ感(このカッティングが大好き)、「CHAINSAW BLOOD」のロック魂。リリースごとに色を変えるバラエティに富んだ作品群だが、ライブのセットリストとして流れとまとまりを感じる。すべての色がVaundyという強烈な光に収束する。

 1時間半くらい、短いようだけれど、いやこれ以上は無理。アツくて、才気の熱にもあてられてもう降参。
 たっぷり浴びた。来年、代々木行きたいなあ。
 

 帰りしな、浮かれて普段は食べない辛いものを食べてしまった。
 きらくの海苔つけそば、美味しかったな。

ざるではなくお皿にお蕎麦、というのが
フランクでとても新鮮だった

【セットリスト】
まぶた
灯火
踊り子
置き手紙
benefits
HERO
裸の勇者
忘れ物
瞳惚れ
融解sink
恋風邪にのせて
mabataki
しわあわせ
不可幸力
CHAINSAW BLOOD
泣き地蔵
soramimi
怪獣の花唄
 

 
(文中敬称略)

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なつめ
なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」