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桃色のマジック
スーパーマーケットでぶらぶらとお買い物をしていたら、耳なじみのあるイントロとキラッキラの歌声が耳に飛び込んできた。
あややだ!
桃色片想いがもう18年も前の歌だなんて、いや全然時間の経過が読めないくらいのキラッキラっぷり。
アイドルすごい。飄々と軽やかに時を越えていく。
何故いま桃色片想いなのか、流石にちょっと気になって検索したら、アニメーションのエンディングでカバー曲が使用されているらしい。ああそうか、バズったんだ。
いや待てよ。18年よ?
再来年なら、新成人の年齢に等しい時間よ?
イントロからびゅんと音を立てて、時間を巻き戻すかのような威力。
音のパワーを見くびってはならない。
テンションが上がっていくのがわかる。心が踊りだす。
懐かし歌番組がいつになっても廃れないのはこれよね、と妙に感じ入ってしまった。
音楽はそれ単体でというよりは、人の生活とリンクして脳に刻まれていくものだと思う。
楽しい時も、辛い時も。
あの人と見に行ったコンサートで聴いたなあとか、この歌のCMが大好きで真似したよねとか。泣くくらい落ち込んだ時、カラオケで歌ったよね、とか。
くだらない、でも煌めくようないつかの時間の中で、その音が待っている。記憶とともに。
支えになったり、奮起させられたり、打ち明けられない心の内を代弁してくれているような気持ちになったり。
アイドルすごい。
曲が流れていた時の記憶が、まるで引き寄せられるかのように蘇ってくる。
ちょっとしたタイムマシンだ。
きっと楽曲が街に流れるたびに、鮮やかに時を越えて、人を笑顔にしたり勇気づけたりするのだろう。
いやはや、すごい仕事だなあ。
当たり前だけれど、他人の仕事はいつだってすごい。
曲をつくる人も、歌う人も、奏でる人も。
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