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群響クリスマスアンサンブル2024

 25日、ちょうど高崎の駅近くで仕事だったのが幸い、終わってすぐ早足でクラシックのミニコンサートへ。高崎芸術劇場のエントランススクエア、群馬交響楽団による無料公演だ。
 運良く、クリスマスメドレーやひと足早いラデツキーを聴いた。

 クラシック初心者でも、子どもから大人まで楽しめるようにつくられたのが見てとれるプログラム。いつもはスーツやドレス姿の演奏者も、揃いのオリジナルTシャツに身を包んでカジュアルな趣だ。
 会場となったロビーには時折かわいらしい声が響き、それもまたクリスマスの雰囲気を醸し出しているようでよかった。

 大野克夫「名探偵コナン メイン・テーマ」から。次いで、ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」。ヴァイオリン、コントラバス、フルート、ファゴット、ホルンという金管・木管・弦が入り混じる編成。さながらミニオーケストラ、変則的な五重奏もいい。
 ジャパニーズスタンダード「上を向いて歩こう」のあとは、チャイコフスキー「くるみ割り人形より"花のワルツ"」を。くるみ割りはクリスマスイブが舞台であるだけに、小編成ながら流麗なワルツが会場装飾にもぴったり。この日のプログラムは2チーム入れ替わりで4公演だったようだが、いずれの回にもくるみ割り人形から演奏されていたのこと。
 メドレーで奏でられた讃美歌は幼い頃に教会で歌っており、祈りとともにそれこそベースにあるものなので、この季節ではなくともじんわりと響く。冬はなおのこといい。
 本編ラストに「マツケンサンバⅡ」、クリスマス感はないはずなのに華やぎや特別な高揚感がなぜかしっくり。みんなが笑顔になる音楽だなと、あらためて。

 アンコールには、お馴染みのラデツキー行進曲。観客は手拍子のウイーンにならったスタイル、やはり盛り上がる。クリスマスとともに一足先に年末年始の訪れを感じる、粋なミニコンサートだった。

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なつめ
なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」