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showmore “dive” at duo MUSIC EXCHANGE

 showmoreのワンマン公演"dive"を観に、週末のduo MUSIC EXCHANGEへ。
 この公演は昨年12月に開催予定だったが延期になったもの。元々の公演日では都合がつかなかったものの、昨日になったことで幸運にも行けるようになった。
 まずはじめに、延期でつらい思いをされた方や今回行けるはずだったのに諸事情でかなわなかった方が、どうかいつかライブへ行けますようにと心より祈る。

会場のduo MUSIC EXCHANGE

 duoに着くとわりと早かったようで、後から続々お洒落な人たちが。showmoreのリスナーはみんなセンスがいい。
 呼び出しは12月のチケットを持っている人が優先。待ち続けた人たちがきちんと先に入れるのは素敵なこと。待っている間にみるみる人が増えて、場所を詰めた結果、気がつけばスタッフさんの背後に。内心ウケる。

ビジョンのshowmore
写真を撮る人が続出

 少し押しての開場、duo名物(?)の柱がかぶらない2列目サイド近くへ。これまた幸運にもkeyがよく見える位置。

緊張でブレるくらいに近い

 艶のあるブラックドレスに鮮やかなポニーテールリングのスタイリングが美しいvo.根津まなみ(以下根津様)、対照的なホワイトのベルスリーブシャツが華やかなkey.井上惇志(以下あっちゃん)、そしてバンドメンバーが登場。
 ショーは「rinse in shampoo」、通称リンシャンで幕を開けた。

 「dive」の公演名そのままに、徐々に深みへ誘われる構成。近作と旧譜、そしてリリースされたばかりのshowmore & GimgigamによるEP「Wonderland」全曲、フロアが沸く。
 showmoreは所謂振りを要求しない。ひとりひとりがあらゆる感情の解放者に身をゆだねて、ゆらり揺蕩うように、思い思いにひとときの自由を謳歌する。
 深く深く、音とリズムを身に纏いながら潜る極上の時間。

 「これからもずっとライブ続けますので」
 「あなたの人生が大切」
 「生きていれば、またどこかで交わって会えるはずだから」
 先立って行われたあっちゃんのインスタライブでの言葉を引いた、根津様のMC。どんな人もひとりで孤独に置いていきはしない、それがshowmoreの素敵なところだ。
 「聴いてくれる人がいて、はじめて完成する」
 そんなあっちゃんの言葉は、これほどまでに素晴らしい音楽を紡ぎながら、誠実で謙虚であたたかい。

 Peggy DollとGimgigamも含め、バンドメンバー全体が和やかに溶け合い、豊かなグルーヴで共鳴し、まさにファミリーと呼ぶに相応しい空気を醸し出す。「dryice」のアウトロでシナジーによってどこまでも高揚していく様に息を呑んだかと思えば、続く「I」の静謐で切実な願いに胸を打たれる。
 ステージ上もフロアにも、愛が満ち満ちていた。「circus」の声出しといい、絶品だった「baby」の切なさといい、「have a good day」の真っ白な光の如き祈りといい、終始強くやわらかい熱が場を包んでいた。これを至福と言わずなんと呼ぼうか。

 念願のshowmoreライブは、まさに最高の一夜。ボタニカルの装飾も美しかった。
 またぜひ、いつかかならず。

【set list】
rinse in shampoo
marble
swipe
unitbath
red
Just a moment *1
Wonderland *1
Eraser *1
Hold on *1
Taxi driver *1
summer magic *2
blossom
dryice
I
circus
[encore]
baby
have a good day

*1 with Gimgigam
*2 feat.Peggy Doll

showmore

根津まなみ /vo
井上惇志 /key

band 

玉木正太郎 /ba
Taihei /ds
伊藤修平 /cello
山田丈造 /tp, flugelhorn

guests 
Gimgigam /g
Peggy Doll /g, vo (from ego apartment)
 
余談その1
 仕事終わりで時間が迫っていたため、近くのドトールでササッとミラノサンドを。duoを訪れる人は、会場そばよりも少し手前で飲食を済ませておくと気楽だ。

手軽で美味しいよね

余談その2
 ライブ恒例、知らない人に話し掛けられるシリーズが今回も。
 「会場こちらですか?」これはあるある。
 「もしかして○○さんですか?」と声を掛けられたので他人の空似かと思いきや、会ったこともない人の話だったというのが最高に面白かった。しかも、明らかにハンドルネーム。
 うーん、イメージが合致していたのだろうか。無事出会えていればいいな。

余談その3
 えっ、わたしのすきなグループ、もしかして深く潜りがち⋯⋯?

文中敬称略

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なつめ
なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」