プレゼントとメンヘラ
昨日初めての小説を書き始めた。主人公を誰にするか、登場人物をどのくらいの人数にするかなど、詳細設定を見直しながら書き始める。
書いてみて気が付いたこととしては、『書く』と言うより『降りてくる』みたいな、考えて書くところもあるけれど浮かんでくるみたいな感じだ。
『降ろす』が1番しっくりくる。
なんでも一気にやりすぎる傾向があるので、ちょこっとづつ進めていこうと思い、さわりだけ書き上げる。
このまま書き続けるつもりが、朝9時になった途端に爆音が鳴り響き驚く。隣の駐車場だったところにマンションが建つことになり、工事が始まる旨のお知らせが来ていたことを思い出す。
ドガガガガー!バリバリバリバリ!!!
速攻で全部屋の窓を閉めてまわる。たまらん。ラジオも音楽もまったく聴こえない。これじゃ電話もできない。今日は執筆の日にする予定だったのに、これじゃとても家では書けない。むー、困ったな。しばらく爆音をBGMにどうしようか考える。
これは、今日は家にいないでお出掛けしなさいって事なんじゃないか。でも特に行きたいところなんて無い。しばし考えて、5月14日金曜日からネットショップで数量限定発売されて一瞬で売り切れていたスナフキンとKalitaのコラボ商品をMOOMIN SHOPの店頭にあるかどうか確認しに行こうと思い立つ。名案だ!
ご主人くんはスナフキンが好きで、ネットショップで発売情報を見つけた時には欲しい!!と言っていた。そして速攻で売り切れていたのを知ってがっかりしていた。物欲のほぼ無いご主人くんが、この反応を示したという事は、きっと相当欲しかったに違いない。いつも面白いことを言って笑わせてくれたり、旅行に連れて行ってくれたり、記念日を忘れずにお祝いしてくれるお礼に、プレゼントしよう。
早速お気に入りのブラウスにアイロンをかけて、軽くメイクして家を出た。さらば爆音!
お目当てのMOOMIN SHOPに着いた。あるかな、あるかな。ドキドキする。
あったー!お店の入り口にずらりと並んでる✨
一式お買い上げ。さらにミイのグッズもお買い上げ。かなりの荷物、幸せの重み。ほくほくでお家に帰る。今度の記念日まで取っておこうか、お誕生日まで隠しておこうか、今日渡そうか悩む。
ご主人くんは仕事から帰ってきてお風呂に入り、コーヒーを飲むのがここ最近のルーティンだ。お風呂上がりにコーヒーを入れる気配を察したら渡すつもりが、ジメジメと暑いせいか今日はコーヒーを入れる気配がない。お風呂上がりにベランダでお水を飲みながら新聞を読んでいるではないか。いつもながら予想外だ。
網戸を開けてベランダに顔を出す。見えないように後ろに一式入った紙袋を下げて、なんて言おうか迷ったが言葉が出てこない。無言でニタニタしながら黙っているわたしを見て気持ち悪がるご主人くん。固まるわたし。
急に結婚行進曲(メンデルスゾーン)が浮かんだため『ぽぽぽーん♫』と歌いながらご主人くんに紙袋を差し出す。『プレゼントがありまーす!』
『おぉー、なんかでっかいね。どうしたの?』MOOMIN SHOPの紙袋なのに、そこにはまだ気が付いていない。『部屋に入って開けようか。』 あくまでもクール。
袋を開けてもまだ何が入っているのかには気が付いていない。ひとつ箱を取り出して箱に書いてある説明をじっくり読み始める。やっと蓋を開けて中身を確認。『おー!いつ買ってきたの?あったんだ?行動力流石だな。ありがとー。』その後もひとつひとつ丁寧に説明を読み、箱を開ける。『渋いなー。かっこいい。』しみじみ言う。良かった、嬉しそうだ。早速これでコーヒーを入れて飲んでみよう、という流れかと思いきや、『とりあえず一回洗って。今度飲む。』わたしだったら今速攻で試してみるんだけど。発想の斜め上を行くご主人くん。謎すぎる。
あまり感情を表に出さないご主人くんのちょっと興奮した様子が見られて大満足。これでコーヒーを初めて入れる時には、一緒に飲みたいな。(ちなみにわたしはコーヒーを飲むとお腹壊すと言う悲しい性。いつか克服できたらいいな。)
夕飯を食べながら、今日書きはじめた小説を後で読んで欲しいとお願いする。食べ終わったら見せてと言っていたが、日本酒を飲んで相当酔っ払っている。シメのご飯とお味噌汁を用意している間に読んでもらう。
うすら笑いのご主人くん。その顔はなんだ!?『何その顔?』と聞いてみたら一言。『メンヘラなの?』
爆笑の嵐。メンヘラって何よ!そもそもメンヘラってどう言う意味なのかちゃん理解できてないことに気が付き調べてみる。以下抜粋。
「ネット上の掲示板にメンタルヘルス(心の健康)に関する『書き込み』を頻繁にする人のことを指す言葉として使われていました。 そのような人たちはメンヘラー(メンタルヘルス+er)と呼ばれ、それがメンヘラとして定着したとされています。 つまり、メンヘラは『メンタルヘルスに何らかの問題を抱えている人』という意味です。」
なるほど。
そもそもご主人くんの普段読むものは難しいものが多い。経済誌、新聞、株や保険関係の書類。小説なら東野圭吾さん、池井戸潤さん、司馬遼太郎さんなどのミステリーか歴史もの。わたしは吉本ばななさん、梨木香歩さんなど。
そもそもこの間小説の構想を話したはずだ。ファンタジー小説っぽいジャンルになりそうでご主人くんの未知の領域。初めてのものを見て感想がメンヘラって。人それぞれ感じ方に違いがある事は承知しているが、なんと言うか、初めて書いた身としてはがっかりした。共感してもらえない事は良くわかった。素直な感想はありがたいので感謝する。
そもそも多少メンヘラじゃないと文章なんて書かないよ!(あ、作家さんたちみんながそうと言うわけではありません。あしからず。)感受性が豊かだから色々気が付いちゃったり妄想しちゃって書いちゃうんじゃないか。ふん、メンヘラ上等!褒め言葉と受け取っておこう。
『俺に読んでもらおう、相談しようってのが間違いなんじゃないの?』ごもっともです。でもやっぱり、1番に見てもらいたいんだよ。見てくれるだけでいいの、相談しているわけじゃない。『ふーん、続き楽しみにしてるよ。』みたいな当たり障りのないコメントをくれたら十分なんだけど。求め過ぎかしらね。
首のこりがひどいご主人くんに鍼治療をしてから寝る。
めげずに今日も続きを書こう、ファイトわたし!
そんなこんなで棗ちゃんちの日々はつづく♫