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エルメス、MY Love~猫と私の数奇な日々 プロローグ

猫は変化をもたらす生き物だということをご存じですか?
猫を飼ったら、出会う人が変わる、出会いがあれば環境が変わる、環境が変わると目標も修正される。目標が一新されると歩む道も変わる。道が変わると人生が変わる、、、、
だから、人生を劇的に変化させたかったら、猫を飼いなさい。
なんて、私から強く提案することは決してないでしょう。なぜなら、変化をもたらす猫(エルメス)が、私の命も人生も救ってくれたのですから。

そのエルメスと私の不思議な物語を、私の恋愛をテーマにしたコラムの合間にnoteで綴っていきたいと思います。
物語と言っても、これは全くの事実。リアルな真実です。
でも中にはフィクションだと笑う人もいるかもしれません。
ではこの物語が現実だったのかどうかは、読者の方に委ねることにします。

さて物語を綴るにあたって、プロローグとして、週刊朝日2017年12月19日発売号の週刊朝日に掲載のエッセイをnoteにも掲載しましょう。
エルメスが当時の私の部屋にやってきたのが、2016年の12月24日のクリスマスイブ。
それから10か月ほどで、私とエルメスの運命が激変しました。
エルメスが私に生命の危機を伝えてくれたのです。そして、私も、そして幸いなことにエルメスも一命をとりとめました。これは決して大げさなことではありません。
週刊朝日のエッセイにある「私が就寝するまでベッドの上で丸まって起きているエルメス。」、
これは後からわかったのですが、私が就寝するまでエルメスが起きていなければならない理由があったのです。それを知ったときの私はエルメスがたまらなく愛おしくて、ぎゅっと抱きしめたくなりました。でもその時、私たちは離れ離れになっていて、、、、
出会いから一年足らずで私たちの運命はどうなっていったのか。
まずはプロローグからお読みください。(※本名で掲載しています)

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高貴なたたずまいの忠実な猫

エルメス/メス猫/4歳

エルメスがやってきたのは去年のクリスマスイブ。ビロードのような灰色の艶毛にピンと立った耳と長い手足で佇む姿は高貴そのもの。そしてうっとりするような美しいエメラルドグリーンの瞳にたちまち魅了されたのです。
ロシアンブルーを撫でている夢を見てから、「猫を飼おう!」とさっそく里親会で探しました。かつて実家で飼っていた愛くるしいロシアンブルーを思い出したからです。でも希少価値が高いため、里親会ではめったにお目にかかれない猫。「それでも出てきますよ」という主催者に、待ってみようと決めてから2週間後に連絡があり、去年の12月9日に面会したのです。
私は人間が猫を見つけるのではなく、飼い主として相応しい人間に猫が寄り添ってくれると思っています。決めるのは猫。果たして私を気に入ってくれるかな。
最初は怯えた表情のエスメス。抱っこすると、震えがだんだんおさまっていき、やがて腕の中で丸くなりました。里親成立の瞬間ですね。
里親会に保護された猫は、新しい名前になります。エルメスの由来は、里親会の前に保護した人が、エルメスのリボンを首輪にしたからだとか。そんなことを知らない5歳ぐらいの女の子が駅のホームの待合室でキャリーバックの中のエルメスを見つけると「エメラルドグリーンの瞳に、メス猫だから、エルメスっていうのね」。まったく女の子って、詩人ね!
年明けに体調を壊してぐったりしていた私を、エルメスがベッドの下から心配そうに見上げ、そして布団の中に潜って私の足先にピタリと体を寄せてくれると、温かな体温とエルメスの優しさにじーんとなりました。帰宅すると玄関まで出迎えてくれ、私が就寝するまでベッドの上で丸まって起きているエルメス。ワンコのような忠実な猫です。



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