トッケイと我が家の生き物たち
本格的な雨期に入って、ほぼ毎日雨が降ります。短時間のスコールが多いのですが、昨日などはほぼ一日、日本の梅雨のような雨が降りました。
こんな感じで降るので、苦労して‶開墾″した私のミニ菜園は、一瞬で水浸しになります。いっそ米作った方がいいのではないかと思うほどです。
雨期に入ったら畑はできないんだよ、と村人が言っていたのが、実感を持って理解できました。畑はかなり高い位置にないと無理みたいですが、カンボジアはベトナムやタイ、ラオスと比べても、ほんとうに高地が少ないのです。
雷雨になることが多いので、チャリでは外出できず、車は至る所工事中でむしろ不便きわまりなく、かといって遠出しようにも、Covid で外国人は村に入りづらく、相変わらず無為徒食の日々です。
それで今日は、我が家で共存している生き物たちをご紹介しようと思います。といっても、スマホのカメラなので写りはかなり悪いです。一眼レフ持っていたのですが、一昨年盗難に遭って(日本で)以降、もう買うのは止めました。
まずはドッキリで、サソリ。これは引っ越して庭掃除をしていたら見つけましたが、この1度だけで以降共存しているわけではありません。大きさは、巻いている尻尾を伸ばせば15センチくらい。
串にさして焼いたものや佃煮状のものを屋台やローカル市場で売っているのを見ますが、おそらくは養殖しているのではないかと思います。ウチにいたのは天然ものでしょうが、あれ以降一匹も見ないので謎です。
黄土高原にいた頃は、もっとずっと小さいですが、たくさんいました。ヤオトンという土を繰り抜いた家屋なので、夏場は外の壁にゾロゾロ這いあがって来て、寒くなって来ると時々部屋の中に入ってきました。石組みの間や壁の割れ目に巣を作ります。これは刺されると強烈に痛くて、私も何回かやられましたが、痛みで朝まで眠れないです。やっかいなのは、温かい布団の中に入り込んでくるので、寝る前にいちいち点検しなければならないことでした。あれからすでに3年が経ちましたが、今はもうヤオトンがなつかしいくらいです。
この黄土高原のサソリは漢方の生薬としてかなりの値段で取引されるので、村人は日が暮れるとブラックライト(サソリは蛍光色に光る)を携え、サソリ取りのために長い棒とピンセットを持って村の中を廻るのです。私が住んでいたのは、崩れかかった古いヤオトンだったので、特別にたくさんいて、毎晩誰かがやって来ました。
「最近は昔に比べてほんとうに少なくなった」とみな言っていましたが、そりゃそうでしょう、あれだけいれかわりたちかわりやってきては、根こそぎ取り尽くしてゆくんだから。
カブトムシも時々見かけるのですが、不思議なことにみなメスなんです。角のある立派なヤツをまだ見たことがありません。日本ならば、カブトムシといえばクヌギやナラ、カシだけれど、カンボジアではいったいどんな樹木に棲みついているのでしょう?まさかマンゴーじゃないよね。
ツマグロヒョウモン?蝶々やトンボ、蜂はいますが、数は少ないです。シルクジャスミンが咲くようになるとやってきます。花が咲く植物が少ないので(地味な花は咲いてはいるけど)、蜜を吸いに来る生き物も少ないのかも。
何度も書いていますが、1枚目がアジアジムグリガエル。2枚目のシロアゴガエルは、真昼間に私の部屋の窓の外で寝ていました。やっぱり寝る時にはみんな目を閉じるんですね。3枚目、Covid 対応している賢いカエルは新顔で、まだ名前がわかりません。
余多いる犬たちは、いちおう飼い主はいるけれど、みな自由奔放な放し飼いだから、(この界隈では)ごはんと夜寝る時以外はだいたい集団で路上生活を送っているようです。ときどきすさまじい乱闘が始まります。
犬が圧倒的に多いせいでしょう、猫はほとんど見ないですね。やっぱり猫は犬を怖がりますから。引っ越してから見たのはこの1匹だけです。
我が家の庭に一番多い生き物は、何といってもトカゲ類です。日本で見るフツーのトカゲの1.5~2倍くらいの大きさでしょうか?日本でトカゲと接触したという記憶があまりないのですが、トカゲという生物は随分おとなしい、むしろ臆病な性格だということがわかりました。とにかく、気配を察するや否や、超特急で落ち葉の茂みや樹木の中に逃げ込みます。1枚目のトカゲ(何があったんでしょう、シッポが切れていますね)は茂みの中、2枚目のは樹上でも見ます。かなりの距離を飛びます。
これがタイトルにあるトッケイヤモリです。だいたい20センチ、尻尾も入れれば30センチはあります。これは夜行性でもあり、滅多に姿を見ることはないのですが、特徴的な鳴き声はよく聞きます。前の家にいたときは3,4回姿を見ましたが、引っ越してからはまだ1度しか見ていません。
トッケイヤモリという名前は、その鳴き声から来ていて、トッケイ、トッケイと鳴くのです。しかもかなり大きな声で鳴きます。私は長い間、これは夜行性のカッコーが鳴いているとばかり思っていました(私にはどうしてもカッコーと聞こえます)。20センチとはいえ、あの体でよくあんな声が出せるなと驚くほど大きいです。YouTubeに音声があったので貼り付けます。(ほんとうに何でもあるんですね。)
カンボジアでは、トッケイの声を7回聞くと幸運が訪れる、というそうですが、7回はおろか、70回は聞いていますが、幸運どころか、なかなか平常にすら戻ってくれません。
あと、野鳥が何種類かいるのですが、スズメ以外に名前がわかりません。みな小型で地味な鳥ばかりですが、なかなか写真を撮るチャンスがなく、また改めてご紹介したいと思います。
そういえばリスも2回見ました。あと正体不明の毛長の大型ネズミみたいなのもいました。あれは何だろう?
あぁ、今も聞こえていますよ。トッケイ、トッケイ、トッケイ、、、、
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