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子どもと暮らす生活

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育児を通じて感じた気持ちを書き留めてみます。
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#1歳

水中で息するように暮らしている

水中で息するように暮らしている

泳げない私がダイビングを始めたと言ったら、驚かれたものだ。

フィンと器材があれば、泳げなくても水中で進めるし呼吸できるなんて。ダイビングは間違いなく私の人生に彩りを添えてくれたと思う。泳げないからずっと敬遠していた海の中だったが、見える景色や聴こえる音、全身を伝う水の感覚すべてが新鮮だった。

ダイビングの細かな好みは人それぞれで、海水より淡水を好む人から魚ではなく海底遺跡を見たい人、ナイトダイ

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舞台の幕が下りたら

舞台の幕が下りたら

1月5日、祖母が104歳の誕生日を迎えた。

104年。1世紀以上。大正時代に生まれ、長い昭和、そして平成を経て令和。戦争を生き抜いた人でもある。

祖母は穏やかで気品にあふれ、一度も怒ったり取り乱した姿を見たことがない。私が物心ついてから今まで、おばあちゃんはいつも変わらず優しいおばあちゃんのままだ。物静かで、余計なことは言わず、いつも微笑を浮かべ、常に相手を思いやる祖母を悪く言う人はいない。

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私がいたはずの未来

私がいたはずの未来

子どもが産まれて1年と少し経った。

これでもかというくらい日々写真を撮って、かつてないほど四季の移ろいをじっくりと味わって、一方で腰痛やら肩こりやらに悩まされた。産後のばね指に始まり、肩、腕、腰、股関節、全身の各部位を順番に痛めるから鍼や整体が欠かせない、そんな1年だった。生活が激変した。

子どもはかわいい。そして愛おしい。
こんなにも愛する対象が世界に存在していたことに驚いている。誰かを愛す

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