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いい夫婦ってどんな夫婦?
本日、11月22日は「いい夫婦の日」。
私たちは、今年で結婚30周年。
ありがたいことに、二人とも元気で、好きなように仕事をして、いろいろな方々と繋がらせていただいて、日々穏やかに過ごすことが出来ている。
感謝なことだ。
そして、「いい夫婦」について考えるとき、もう一つ大きな感謝がある。
私の人生に出現してくれた、夫の父と母の存在だ。
渡邊家に嫁いで30年。結婚して初めて、「いい夫婦」っていうのはリアルに存在するんだ!ということを教えてくれた人たち。
■いまが一番しあわせ
実は、義父は数年前から胆管がんを患って、自宅療養していた。
私の実母も自宅療養していた期間があるので、そのときの介護に家族がどれほど時間を使うことになるのか、多少は知っている。
全部を自分たちだけでするのは、とっても大変なことだ。
でも義母は、義父の体調が優れなくなってお世話が必要になったとき
「いままでお父さんは仕事でずっと忙しかったから、こんなに一緒にいられるなんて、いまが一番幸せだし、感謝なことなのよ」
と言った。
そして、ヘルパーさんやデイサービスなどのサポートは一切頼らずに、お風呂もご飯もトイレも、全部母が面倒をみた。
ちなみに、うちは漢方薬局を営んでいて、ひと昔前の漢方ブームのときはそれはそれは忙しかったらしい。
ブームが落ち着いてからも、父はとっても勉強熱心で、私も東京まで何かの講座に出かけていく姿を記憶している。
とは言っても、自営業でほぼ毎日一緒にご飯を食べて、1日同じ建物の中にいて、母が一人で寂しく過ごす時間なんてなかったはず。
なのに、姑は「いまが一番幸せなの」と穏やかに言い放った。
■いい夫婦は、愛を隠さない
そんな舅は先月からはホスピスに入った。いま姑は毎日欠かさずに通っている。
ある日、病室に向かう車の中で、姑が私に、「Yちゃんは(←舅のこと)、本当に良い旦那さんだったのよね・・」と漏らす。
姑:「洗濯も料理も掃除も、な〜んにも出来ないけどね。子育てはすごくやってくれたし、PTAとかも熱心で。本当に優しい旦那さんで。」
(ちなみに夫は6人兄弟。だから子育ては協力しないと無理すぎるよね…^^;)
私:「何か頼んだりやってもらいたいと思わなかったの?」
姑:「頼んだ、頼んだ!むか〜しね、講演会とか学校の用事で出かけた時、帰りに〇〇買ってきてねって。でも、何にも買わないで戻ってきちゃうのよ。
「早くKさん(←姑)に会いたかったから、すっとんで帰ってきちゃった!」って♡」
私と夫:・・・・(はいはい^^;;)
まぁ、そんな風に言われたら、怒る気にもならないよね…苦笑
そして、舅のいる病室へ。
その日は、食事が済んだあとだったのか、父の歯磨きを母が確認しようとして
姑:「Yちゃん、あ〜んしてみて」
と言ったら、
舅:「ん? 愛してるよ、Kさん♡」
と、フツーに言った^^;
姑:「違うわよ、あ〜んしてって言ったのよ(笑)」
舅:「だって、愛してる?って言ったじゃないか・・・(笑)」
耳は聞こえづらくなっても、愛は変わらない・・♡
■誰よりも君を愛す
・・・と聞いて、松尾和子を思い出す人はどれくらいいるのか?笑
舅と姑の関係には、そんな哀愁を帯びた曲調はまったく似合わないけれど、
ああ いく歳月 変わることなく
誰よりも 誰よりも 君を愛す
というのを地で見せてもらっているのは、なんとも貴重なことだと思っている。
義父の容態は、1日1日ゆるやかに変わってきている。
その毎日の変化に義母はずっと寄り添い続けている。
来年2月には結婚丸59年。ダイヤモンド婚まで後少しなんだけどな・・。
二人が手を握り合って心を通わせる時間が少しでも長く続きますようにと、毎日祈っている。