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遺書No.191 PTSD②友人に送る手記。
※この記事は、私がかつて(2004年7月6日から2009年7月5までの5年間)、cgiboyというサービスのブログで毎日投稿していた「遺書」の中から、とある1日を抜粋して転載したものです。
※最後に、久々に読み返しての一言メモを追記しています。
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2005.1.13
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私にはPTSDの友人がいる。
彼は自殺願望が強い。
PTSDになってかれこれ5年。
既に自殺未遂を4回程起こしている。
自殺がよくない事・・・なんて話は本人もよく分かっている。
【死】に対しての観念。
そんなモノは、むしろ日常を平然と生きている私達よりも知っている。
そんな彼らに、どんな言葉をかけてあげれると言うのだろう。
本当の【死】と隣り合わせになり、
リアルな死という現実に直面し、
その状況の中で体験した記憶。感情。
それらを知らない人に、
彼らを支える術はあるのか。
そんな事を何度も考えた。
もし気紛れにここを読む人がいて、
もし身近にPTSD患者がいるならば、
一緒に考える機会を持ってもらえたら、
とも思う。
【ある一つのケース・スタディにおいて】
PTSDの主な症状の一つに
『鬱状態になって、やる気が無くなる、熟睡出来なくなる』などがある。
これが重症になると、
メジャー・ディプレッションと呼ばれる、
重度の鬱病になってしまう。
重度の鬱病の症状の一つが「自殺願望」。
ここでポイント。
この「願望」は、「症状」である。
鬱病になって自殺したくなる。
繰り返すが、この『自殺願望』は症状である!
この症状という考え方の自覚が重要で、
もしもこの考えが出来れば、
自分が持った生きる権利を病気の症状のせいで放棄するなんて悔しいじゃないか、という言葉も届く可能性が芽生える。
その自殺願望はあなたの意志ではない!
そう訴える、説得に根拠が伴う。
たとえば胃潰瘍になっても、
「胃がムカムカする」程度の症状で、
死にたくはならないだろうし。
それが鬱で「自殺願望」という症状に負けて死ぬのは、
ちょっと悔しいし、哀しい。
【自殺願望は一時的なもの】(彼への手紙より)
去年、君に伝えた言葉をもう一度綴る。
君の生きるエネルギー源は、
知的、体的、性的ないわゆる好奇心から来てるだろう?
だったら、言語や食など、様々な未知の文化に触れてみなよ。
これは大きなエネルギーを与えてくれるよ。
興味がない?
違うよ。
無知なだけで、未知である事を自覚してないだけ。
世界の国、世界中の食べ物、建物、世界中の言語。
世界の人々の友人。
異性でもいい。
興味はいくらでも生まれる。
死ぬなら、そうと決めた時にいつでも死ねばいい。
そこまで思いつめるなら仕方ない。
その苦しみは俺には分からない。
でも、生きる事は今しかできない。
少なくとも俺が見てきた海外の文化や食事、景色、その喜びや楽しさも、
君は知らない。
もったいないじゃん。
君が、本当に死にたいのなら…死ぬ勇気があるなら、
持ちうる財産の全てを、
全部現金に換えて、
世界の国を放浪してから死んではどおょ?
やりたかった事、見たかったもの、聞きたかった事、
それらを一度やってから死んでみたらどうよ。
お金が尽きた時、
ムカツク誰かと思い切り喧嘩して血だらけの重症になった時。
警察に捕まった時。
どこかの国で内戦に巻き込まれた時、
マリファナを吸い過ぎた時、
そん時に死にゃいいじゃん。
やれるもんならやってみなよ。
くだらねぇ死に方しないでさ。
せめて自分の意志で死になよ。
今ある願望は、症状であって、君の意思じゃない。
PTSDという病気で死ぬのは、
はっきり言って犬死だ。
受け売りの言葉も多々入るけど。
君はまだ生きろ。
一人ぼっちで何もない訳じゃない。
お金もPCも友達も家族もある。
多くの「つながり」がある。
君は一人じゃない。
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2021.9.28
毎日遺書を書き始めて当時191日目の投稿内容。
彼はどうしているだろうか。
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