見出し画像

遺書No.942 猫にゴハン。

※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したものです。

----------------------------------------
2007.2.7
----------------------------------------

猫は間違いなく癒し系。

だいぶ前になるけれど、
大学時代に車を止めてた駐車場でよく、
猫がボンネットの上で昼寝してたってのをブログで書いた。
その猫がとても可愛かったので、
しょっちゅう部屋でご飯を上げてた。
いつしか飼い猫のようになってたな。
今思えば、かなり癒されてたよ。


こんばんわ、みーくんです。


果たして、猫を相手に冗談が通じるか、
試してみた。

そもそもボクの演技力の影響がどこまであるのかも分からないが、それはさておき。

作戦も何もない、ただの思いつきだ。

行きつけの漫画喫茶で一晩を過ごす、
そんな最近のマイフェイバリットに、
その日も繰り出そうとした時にふと思い立ち、
猫を相手に自分の死亡フラグを立ててみた。

玄関に向かう廊下の途中で、
体は玄関ドアに向けたまま、
背後の猫に思い詰めた演技をしつつ語り掛ける。


「…なぁ、猫。俺さ…」


しばし沈黙。


「・・・やっぱりやめだ。
 続きはこの戦いが終わった後に話すよ」

「必ず生きて帰ってくるから…待っててくれ」


ここで、さらに一瞬の間を置いてから、
おもむろに猫を振り向くとじっと猫を見つめる。
猫はまるで関心なさそうにこちらを見てるが続ける。


「・・・これ、預かっててくれないか」


予めエサを入れてあるご飯の皿を取り出して見せる。

今夜と明日の朝の分なのに、
その場で食べようとする猫を押さえつつ、


「そんな顔するなって。
 俺は必ず戻ってくる。」

「・・・約束だ。」


前足を持ってお皿を握らせる。
猫は迷惑そうな顔をする。


「それじゃあ、もう行くよ」


最後の別れを言い、
振り返ると大抵猫はどっか行ってる。

次の日の朝、帰宅して玄関のドアを開けたら、
今度は軍からの使者になりきる。


「・・・我が祖国と仲間の為に、
 彼は最後まで勇敢に戦いました。
 彼のような素晴らしい方を失ったことを、
 我々は心から(ry」


猫は無関心だ。

仕方がないので猫を抱き上げ、
悲しみにむせび泣く彼女役もボクがやる。

そして空になったお皿を握らせて、
空を見上げたあたりで飽きる。

その後はお疲れ様〜とかいって、
クランクアップした俳優のような雰囲気になりつつ、
猫と戯れる。


多分、猫はつまんないだろうな。
ごめん猫。
実は俺もあんまり面白いとは思わない。

ほんとごめんな、猫。

----------------------------------------
2025.1.23
毎日遺書を書き始めた当時日目の投稿内容。
たぶんだけど、元ネタがどこかにあって、面白そうなので実際に自分でもやってみたヤツだったと思う。


いいなと思ったら応援しよう!

ナツキのパパ@令和の父親アップデート作戦中!
過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。