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遺書No.345 独立者。
※この記事は、2004年7月6日から2009年7月5までの5年間、とあるブログで毎日投稿していた「遺書」の中から、とある1日を抜粋して転載したものです。
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2005.6.16
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6月も折り返しに入りました。
これを読むまだ見ぬ子ども?達よ、
元気にしてるか?
さて、月日が経つのは早いもので。
会社興してはや1年と3ヶ月。
ようやくぼちぼち軌道に乗りかけてきましてん。
早々に知り合ったネット連中には
よく『社長』と呼ばれたりもしたもので。
その度に「そんな大層なモンちゃう」と返事してみたりもして。
それでお金がないなんてと言うと、
「またまたぁ~」てな反応を貰ったりもして。
経営者=金持ってる
こんな図式は、少なからず・・というか、
かなりの確率であるもので。
特に近年のベンチャー時代の到来で
『新しく会社を興す』というと、
IT産業やら省エネの隙間産業やら、
何かと若いエネルギィに溢れた会社をイメージする者も多い。
しかし殆どの会社は、
設立時に多かれ少なかれ借金を背負ってるもので。
ま、限らんですけど。
そして自分も例外でなく。
とはいっても業種の性質上、設立時の諸費用分しかかかっとらんので、私の場合は幸いというか既に負債はなくなっている。
アイデアの勝利とでも言おうか、
とりあえず資産が増えるだけで今後負債を抱える心配もない。
だが、十分な資本を持っているともいえない。
返さねばならぬモノもある。
成功と呼ぶにはさらなる投資が必要になる。
わずかな投資にて大きな利益をあげる。
費用対効果を考えれば当然の思想ではあるが、
言葉で言うほど楽じゃない。
そして人の関心は本当に移り変わりの早いモノ。
コストパフォーマンスばかり考えてても飛躍的な業務拡大や利潤拡大は望めない。
やむなく、いや、更なる飛躍の為の投資は、
やはり必然。
それにしても計画無き投資はありえない。
というか投資と呼べない。
失敗が許される程の余裕もない。
リスクマネージメントの重要性は重々承知しているつもりだが、だからこそ慎重にならざるを得ない。
このままでも少しずつ前進はするだろう。
しかし時間は有限だ。
時間は決して永遠や無限ではない。
今出来る最善の策を講じて勝負に出ねばならない。
勝負の時はすぐそこまで来ているのかも知れない。
勝負をかけるにあたっての計画には、
まず土台としての知略戦、つまり戦略や戦術が重要だ。
そして実行するには時間と金と、
そしてマンパワーが必要だ。
人数だけなら人件費をかければ良いが、
大事なのは個々の能力と質だ。
クオリティを求めなくて済む程甘くはない。
大手の一流企業とは訳が違う。
まぁ大手こそ大事な戦略には質も兼ね備えているのかも知れないが、数で打つ戦略には金で補う企業の体力がある。
私にはソレがない。
日々の仕事の中から、非凡なセンスを持つ者を見つけるアンテナを研ぎ澄まさなければならない。
育て上げるだけのピープルマネージメント能力に磨きをかけなければならない。
交流分析は一長一短で身に付くものじゃないが。
土台は着々と整ってきている。
投資するだけの戦略は、細部の戦術レベルまで妥協は出来ない。
専門職の力が欲しい。
自らの能力の限界とセンスの無さに憤りを感じる。
焦れったい。
だが、それでも少しずつ、土台は整ってきている。
この夏を乗り切り、充電し、
秋には、再び前哨戦を戦う。
来年。
大きな戦略に乗っ取り大勝負を制し、結果が実を結ぶ瞬間を迎えられるよう。
私は独立者だ。
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2021.10.24
毎日遺書を書き始めた当時日目の投稿内容。
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