ましひろさん③
ましひろさんの取材記事③です。ましひろさんのネタ作りの流儀や、新聞とAIのこれからなどを伺いました!
前回までの記事はこちら
ましひろさん なつきさんみたいにライターの人は、これからAIとの争いが大変よね。前回の聖装新聞の特集で、チャットGPTを使って質問に答えるって企画をやったんだけど
~見ました!質問をチャットGPTに回答させて記事にされましたね。日本語が破綻してない。ちゃんとした文章になってました。AIっぽい言い方を直したら完璧ですね。
ましひろさん もちろんそう指令したらできるはず。文字数を制限したら、ぴったりその文字数で作ってくる。しかも一瞬でね。だから、ライターってこれから大変だなと思う。 でもAIが書いてることって、結局総論でしかなくて。一般論なんだよね。内容に真新しいことはないんだけど、しっかりまとまってはいる。
ちゃんとした文章を書ける人って案外少ないから、可能性はすごく感じるよね。
~ 自分の考えを言えるけど、書けない人は確かに多いかもしれませんね。内容まとめて発信してるだけの人は、すぐAIにとって代わられそうです。
ましひろさん 逆に言うと、これからは一般論でなく独自の視点がある人が生き残っていくだろうね。例えば聖装新聞でコラム書いてくれてるおりょーさんって人がまさにそう。独自の目線があって、切り口が鋭いと言うかちょっとシニカルというか。そういう面白みがあって、ずっと書いてもらってる。そういった独自の目線あるから、この人の記事を読みたくなる。独自の目線や路線を持つライターが、これから生き残っていくんだろうね。
~文章にその人らしさが見えるかどうかは大事ですね。今回はじめて聖装新聞に投稿させていただきました。新聞っぽい書き方を意識したんですけど、面白いですね。事実を伝える硬い文章のような表現もやったことなかったので逆に新しかったです。
ましひろさん そうね。コラムとかじゃなければ、新聞は自分の感情のせる必要ないからね。でも記事を書くだけならこれからはAIで簡単に書けるだろうし、ライターの皆さんにはお前らちょっと考えろよって思いを込めて、今回のチャットGPT企画をしたのもある。いろんな人の記事があるなかで、採用したいのはやっぱりオリジナリティがあるものだからね。
~企画のこと教えてください。新聞もTwitterもネタのレベル高いなって毎回思うんですけど。ご自身でお気に入りの物はありますか?私的にはマシューヒロコとか、美味しんぼ海原さんになりきってのリプとか大好きです。
ましひろさん いろいろやってきたからね。類は友を呼ぶんだよ。みんな一緒にバカやってくれる。バカにはバカがついてくるのよ。
マシノカービーってのもやったなぁ。
ネタを提供することが好きだけど、ある制約下においてその中でできる面白いことを探すのが好きだね。なんでカービーの格好したかっていうと、ゲームイベントだから。やっぱりTPOの制約があって、いかに面白いネタを作り込めるかってことが楽しい。ある意味女装って一番持ってない概念がTPOかもね。
~はじめの方は特にそうだと思います。自分のしたいを優先して暴走しがちというか。
ましひろさん そうそう。良い歳こいてセーラー服着てたりするよね。
私は表現において、制約がないと駄目なタイプなの。真っ白な自由帳に好きに描いてって言われても描けない。
でも、青いものを書きましょう。魚を描きましょう。みたいな制約をもらうと、その中で面白い物を作ってやろうって頑張れる。自由の中の不自由というか。
~クオリティが高い企画を作れるのはすごいです。例えば学生時代から面白い人だったんですか?
ましひろさん いやぁ、どちらかというと陰キャだったよ。ダウンタウンのまっちゃんも言ってたけど「根暗な方が面白い」とは思う。逆に面白くない陽キャとか地獄だよね(笑)ウェーイ系で面白いのが最高、陰キャで面白くないのは最低。小さい頃から面白いことしたい、面白いものを作りたいって気持ちは漠然とあった。
~そういう気持ちがあって、芸大を選ばれたんですかね。
ましひろさん それはあると思う。やっぱり面白いものを作っていきたい。自分で生み出していくってことが好きなんだよね。
歳を取ってくると、だいたいのことって経験しちゃうじゃん。面白い事なんて転がってないのよ。だから自分で作っていきたいと思ってる。それが女装かと言われれば、どうなのかなって気もするけど。
やっぱりね、DIY精神がすごく大事なのよ。世の中にないものは自分で作ればいい。気に入る物がなければ作ればいい。そういう意味で、面白いことに対して能動的にありたい。1番嫌なのがね、面白いことに対して受動的な人たち。口を開けて待ってるだけじゃなく自分から取りに行けよ!って思うよね。
かっこつけも嫌いなんだよね。表層的なところだけ取り繕う人間が好きじゃない。やっぱり正直じゃないと。
文章もそうだよね。私も文章を書いていて、かっこつけた文章ってのはやっぱり後から読み返したらきついもん。なんでこんな文章書いたんだって落ち込む。人間だからどうしてもあるのよ。よく思われたい、賢く思われたい。やっぱりそういう浅はかさはバレるのよね。読者にすぐ伝わってしまう。だから正直に書くのが一番よね。手紙とかラブレターもそうじゃん。
~保身のために言い訳だらけのラブレターなんて読めたもんじゃないですよね。自分自身を表現するって、やっぱり恥ずかしいんですよ。でも、いかに打ち勝って、さらけ出せるかが勝負ってところはあると思います。
ましひろさん まさにそうだと思う。文章も絵もそうだね。どれだけ自分をさらけ出せるのか。それが心に響くんだと思う。はずかしいけど、自分と真摯に向き合うことが大事だよ。そういう意味で、最後に試されるのは人間力かも。
~経験が返ってきますね。
ましひろさん 求められるものとその人の持ってるものが違ってたら、元も子もないんだけど。そういう意味では、やっぱり新聞も女装も自己表現だね。自分とはなんだろうなっていうのを、女装しながら新聞書きながら探してるというか。いろんな人に女装してる理由って何?って聞かれるけどさ。青臭い言い方だけど、やっぱり自分探しって答えになる。
こんな自分もいるって気付いて、自分探しの1つの手段として女装を始めて、自分の新たな一面を女装を通して知れた。新聞を始めてからも、自分とは何ぞやってことを探しながら文章を書いてる気がする。自分自分って言ってるけど、結局自分と向き合うしかないよね。
③はここまでです。明後日投稿予定、ラストましひろさん④をお楽しみに✨
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