営業ではなく、運営側が未来を作っている?
本の中にでてきた心に留まる言葉を、
自分たちの仕事と関連付けることで楽しく、
意味合いを持って日常を過ごすための超ライトな読書評です。
今回は、こちらの本。
父が娘に語る、美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話
ギリシャの元財務大臣ヤニス・ヴァルファキスさんが、
世の中の難しいことを娘に伝えるために書いた本で、世界中でベストセラーに。
農作物の生産によって、はじめて本物の経済の基本になる要素が生まれた。
それが「余剰」だ。
余剰は、将来への備えになるものだ。
たとえば、嵐で作物が収穫できなかった場合に備えて小麦を貯めておいたり、翌年いつもより余分に種を植えるために作物を取っておいたりした。そうやって昔の人は余剰を増やしていった。
狩りや漁や、自然の木の実や野菜の収穫は余剰を生み出さないということ。
狩人や漁師がどんなに達人でも、余剰は生まれない。
とうもろこしや麦のような保存できる穀物と違って、うさぎや魚やバナナはすぐに腐ってしまうからだ。
※引用元:父が娘に語る、美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話
仕事の中における、狩猟は「営業」と
置き換えることができるのではないでしょうか。
一方、農耕は「運営」や、バックオフィスと置き換えることができます。
僕が以前在籍していたリクルートだと、営業⇔制作みたいな関係性だったと思います。
どの事業においても、営業が花形になりやすいものです。
個人としても結果も分かりやすく、評価もとてもしやすいもの。
彼らが手に入れてくる売上は、まさに生きるための必須タンパク質、
つまり、事業の生命線です。
一方、農耕≒運営はどうでしょうか。
丁寧に土を耕し、芽がでてから、時間をかけて育て、収穫をする。
ときに天候に左右されることもあり、地味な作業の積み上げです。
個人戦というよりも、チーム戦が多くなりやすいですよね。
運営や、バックオフィスの人が自負を持てない会社って
実は多いのかなと感じることが多くあります。
でも、この本を読んでみて、
やっぱり違うよねと感じました。
未来をつくる力があるのが、「農耕」です。
チームで積み上げ、貯め、シェアをすることができるからです。
僕らのやっている事業AnyMaMaに置き換えるとどうでしょうか。
狩猟的に、クライアントさんが増えるのはもちろん大事です。
それ以上にご縁があったクライアント様、ママたちと
「長く」「様々な」仕事にチャレンジすることの方が大事。
必ず、未来につながるからです。
どうしても「営業=フロント=派手」「運営=バック=地味」と
なりがちですが、一緒にいい未来をつくっていく
パートナーとして捉えられるといいなと、改めて思いました。
※自社に関わる方たちに伝えたいなと思っていることを、本の力をお借りしてお伝えしているため、一般論とはずれることがありますことはご容赦ください。そして、これを読んで「お前、違うわ!」と感じた社員の方はいつでも意見を交わさせてください。