【Wayfarer】申し立て(上訴)について解説
はじめに
今回は、ポケストップ/ポータル申請の「申し立て」について解説していきます。
申し立てとは、否認か重複の評価を受けた場合に、NianticにこれはWayspotとして適格だとして申し立してし、審査を依頼する機能のことを指します。
日本人Wayfinderの間では、裁判に譬えて「上訴」や「上告」と呼ばれることが多いので、そのことと思っていただければと思います。
申請から承認までの全体像と「申し立て」
申請から審査、承認までの全体像がわかりやすいようにフローチャートを作成してみました。
申し立ては、否認、若しくは重複の結果の下に位置します。
否認、若しくは重複の評価を受けた場合、一度だけ申し立てをすることが出来、ここで承認されるとWayspotになります。
「申し立て」の審査
申し立てされた候補は、全てNianticが審査します。
通称、「Niantic審査」とも言います。
Nianticは申し立てされた候補以外でも審査することがありますが、普通の申請は基本的にユーザが審査します。
繰り返し言いますが、申し立ては必ずNianticが審査します。
Niantic=公式なので、審査基準は信憑性が極めて高いと言えます。
そのため、申し立てで承認されたことにより審査基準が明らかになることもあり、最近では「掲示物無しの掲示板はコミュニティ性が感じられないので否認」とされていたところ、「掲示物無しの掲示板」の申し立てが通ったことにより、承認基準を満たしているとされるようになってきました。
※2022年08月12日(金) 更新
2022年8月初旬頃より、申し立てでは無い通常の申請において、通常審査を経ずに申請後すぐにNiantic審査になる(Nianticマークが付く)という現象が報告されています。(通称「即ナイアン審査」)
多くのWayfinderが検証を進めていますが、申請時にタイトルから特定のキーワードが検出された場合に即ナイアン審査になるという説が濃厚です。
尚、「即ナイアン審査」による否認、重複の場合は通常審査と同じく申し立てすることが可能です。
※2023年02月24日(金) 更新
現在は「即ナイアン審査」になることはほとんどなく、申請から36時間にNiantic審査に入るとされています。
以前は「即ナイアン審査」に入った場合は申請後に編集のために保留にする時間的猶予がほとんど無かったのに対し、今は時間的猶予があり、36時間以内の保留解除ならばNiantic審査に入る可能性があるとされています。
※2023年04月18日(火) 更新
Nianticに割り当てられたレビューが多すぎてNianticでは捌き切れないと公表され、現在は「即ナイアン審査」対象になっていたものは保留になるか通常審査に回っているようです。代わりに、4月以降に最近申し立てした候補の審査は早く審査されるようになっているようです。
実践!「申し立て」してみよう!
では、申し立ての概要を学んだところで実際に申し立てしてみましょう。
申し立ての手順を図で表すとこのようになります。
実際は難しく無いので順番に見ていきましょう。
①否認/重複の候補を申し立てする
「申し立て」が行えるときは、否認か重複になった候補の詳細ページの右上に「申し立て」ボタンが表示されます。
この「申し立て」ボタンを押すと申し立て出来ます。
②申し立て理由を書いて申し立てを送信する
テキストボックスが表示されるので、ここではその候補がWayspotに相応しい理由、承認すべき理由やそのWayspotの魅力を書きます。
前述の通り審査するのはNiantic社員なので、英語で書いた方が良いとされています。
英語が苦手と言う方は、翻訳ツールを使ってみましょう!
私は翻訳精度的にDeepl翻訳ツールが気に入っています!
私もフルで英作文する自信は無いですが、Deepl翻訳ツールで一旦申し立て文の全文を英訳し、こだわりたいところは適宜自分で修正を加えてから申し立てしています。
③申し立て完了
申し立てを送信し、否認/重複の文字が「申し立て済み」の表示になると申し立て完了です。
後は審査結果を待つのみです。
④審査
審査に入ると、審査中の横に「Niantic Airship」と呼ばれる、Nianticの飛行船のロゴが入ります。
こうなると審査中なので、結果が出るのも近いと思われます。
Nianticのロゴって特別感が有って良いですよねー。
⑤結果
審査結果が下されると、通常の審査と同じく承認/否認/重複の結果が返ってきます。
申し立てしてからなので、否認や重複となった場合は再度申し立ては出来ません。
基準の変化があった場合や、否認理由に納得出来ない等の場合は再申請するしか無いです。
通常の否認との大きな違いは、英語での詳しい否認理由が付くことです。
通常審査の場合、納得出来ない理由で否認されたり、否認理由が曖昧で詳しい否認理由が分かりにくかったりしますが、Niantic審査は否認された場合は英語になりますが詳しい理由付きなので納得出来るかもしれません。
申し立ての注意事項と小技
ここからは、申し立ての注意事項と小技を書いてきます。
小技というより、申し立てを推奨する候補について紹介します。
申し立ての注意事項
申し立ての注意事項は大きく分けて3つあります。
申請内容を修正することは出来ない。
申請内容(位置/タイトル/写真/補足写真/補足情報)を修正することは出来ず、申し立てするときは申し立て理由しか書けません。
申請内容自体を修正したい場合は一からポケストップ/ポータル申請をしなければなりません。30日に一度しか行えない。
申し立ては30日に一度しか行えないので、申し立てする候補は慎重に選ぶ必要があります。審査結果が出るまで非常に長い時間が掛かる。
早い場合もあれば遅い場合もあり、平均的に非常に遅いイメージです。
通常審査のようなアップグレード(優先審査権)という概念も無いので、申し立て後は審査に入り、結果が出るのをただ待つのみになります。
これらを踏まえて、申し立てを推奨する候補を紹介していきます。
1は申し立てを諦めて再申請する必要がありますので、主に2と3を踏まえた上で紹介していきます。
申し立てを推奨する候補
私が申し立てを推奨する候補は下記の通りです。
旅先で申請した候補など、再訪問が困難な候補。
ポケストップ/ポータル申請が行える距離は候補物の位置からポケストップ申請ならば半径10km程度、ポータル申請ならば半径25km程度です。
自宅や職場などから遠く、すぐに再訪問、再申請が出来ない候補は、一度否認された後に承認されるためには申し立てに頼るしか無いので、申し立てを推奨します。
申し立ては審査に非常に長い時間が掛かるため、すぐに再申請出来る場合は複数回否認されて何度か再申請したとしても、再申請した方が承認まで早いことが多いので、近場ですぐに再申請出来る場合は再申請することを推奨します。
中々審査に入らないとされる東京都心部などのWayspot密集地でも、アップグレードを使えばすぐに審査に入ります。
申し立ては30日に一度しか行えないという特性上、特に旅行やお出掛けをよくされる方は、再申請が容易な近場の候補は再申請、困難な遠方の候補は申し立てと使い分ける方が良いと言えます。何度も再申請しているが何度も否認されており、中々承認されない候補。
1回や2回の否認ならば諦めずに再申請した方が良いと思います。
中には10回、20回と否認のたびに同じ候補を何度も繰り返し申請して否認された人が居るのも事実です。
通常審査(ユーザ審査)で同じ候補で何度も落ち続けるようであれば、申し立てでNianticに審査を依頼するのも賢明な手段だと言えます。
なお、私は一番の趣味は旅行で、旅先で多くの候補を申請しています。
そのため、申し立てする候補は基本的に旅先で申請した候補です。
私は京都府京都市在住ですが、例の図に挙げてきた候補も、由布市(大分県)と、野沢温泉村(長野県)で申請した候補です。
おわりに
申し立てについて超じっくり解説してみました。
ポケストップ申請には様々なコツがありますが、一番は諦めないことです。
否認された場合は申請内容を見直して再申請するのが主な方法となっていますが、30日に一度になりますが申し立てという方法もあります。
申し立ても上手く活用していきたいところです。
ポケストップ/ポータル申請楽しんでいきましょう!
後日談
今は2023年2月。
このnoteの事例に取り上げた由布院の「茶房 天井棧敷」と野沢温泉の「熊の薬師堂」の申し立て結果が両方返ってきたので、後日談として紹介します。
前者は少し前、後者は結構前に返ってきました。
茶房 天井棧敷
無事承認されました!
S2セル的に今はポケストップにもポータルにもなっていると思います!
「茶房 天井棧敷」は由布院の御三家に数えられる高級旅館「亀の井別荘」の敷地内にある喫茶店、カフェです。
看板メニューと言えば、由布院のシンボル、由布岳をモチーフとしたスイーツ「モン ユフ」。
上品な甘いスイーツで、店内の雰囲気も洒落てて素敵なのでおすすめです!
熊の薬師堂
重複でした…。
ということで、β版のWayfarerアプリで付近を調べてみます。
既存の「薬師堂」と重複判定になりました。
重複になると、重複判定された既存のWayspotに写真が追加されます。
余談ですが、審査が遅く、写真追加の申請をしても中々写真が追加されない地域では、特定のポケストップをジムにするためにわざと重複を狙って申請する人も居られます。
今回の申請で使った写真は右ですね。
位置に関しては、プラグインでポータル(Wayspot)名をマップに表示出来るIITC(Ingressのポータルの位置を確認できる公式ツール「Intel Map」のUIを改良した高機能マップツール)の方が見やすいので、これで紹介します。
これを見てみると一目瞭然、位置が大きくずれていることが分かります。
現地で「熊の薬師堂」を訪れた時に、その位置に「熊の薬師堂」のポケストップやポータルが立っていなかったのは当然です。
これは中々悔しい…。
ということで、折角なので位置移動させてみます!
位置移動は「Wayfarer Support」がおすすめです。
Wayfarerのヘルプ画面右下の吹き出しです!
ここで、Wayspot名や現在の座標、移動先の座標などを指定すると位置移動をNianticに依頼できます。
今回のようなすぐに訪問できない遠方のWayspot、審査に時間が掛かる場所のWayspotは原則的にWayfarer Supportを使います。
近場や審査が早い地域でも、10m以上は不正防止のためにゲームからは位置移動を申請できないため、Wayfarer Supportを使う必要があります。
Wayfarer Supportは半日くらいで返信が返ってくるのでかなり早いです。
詳しい方法は長くなるので割愛しますが、いつか解説したいです。
ここでも、Nianticに説明するための補足画像は大事です。
申し立てと同じく英語がベターです。
まずは民宿と薬師堂に関してGoogleマップの表記を翻訳。
※iPad ProとApple Pencilを使って書きました。
こんな感じで現在地(Current Location)、正しい位置(Correct Location)を矢印を使って図示してみました。
補足情報を送ったら後は待つだけです。
移動したとの回答がありました。
お問合せしたのが午前9時50分頃でしたので、9時間くらいで返答が返ってきましたね。(←早い!!)
設定した位置より少し北に動いていました。
Nianticは上の茶色の屋根の建物を薬師堂と思ったのでしょうかね?
ポケモンGO、Ingressなどのゲーム内では今回指定した位置とそこまで誤差を感じない位置で表示されているはずです。
おわりに
後日談の「おわりに」です。
「熊の薬師堂」は申し立てしてから結果が出るまでに約1ヶ月、「茶房 天井棧敷」は約7ヶ月掛かっています。
前者の短い例は珍しく、後者の長い例の方が普通と言えます。
否認された場合に承認を目指す方法として、再申請、申し立ての二通りがあり、旅先の場合は、再申請に備えて同じ候補を予め複数件申請しておく「保険」という方法もあります。
保険に関しては色々な意味で一種のギャンブルとも言えます。
効果的に使い分けて行きたいところです。
ポケストップ/ポータル申請は非常に奥が深いです!
楽しんでいきましょう!
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