【海外は怖くない!前編】海外というものに無頓着に生きてきたデザイナーがNYに1人で渡航しようとすると、全ての工程が真に迫る感じになって生きる力を発揮しだした話
📅この記事は i-plug Advent Calender 2019 【16日目】の記事です🎅🏻
こんにちは、i-plugのサービス開発部でデザイナーをやっております、あべと申します。i-plug Advent Calendar 2019!!ということで参加させていただいております。会社でこういうのは初めてで、一体感があってとてもよいですね。
私がi-plugに入社したのは2015年の春。初のデザイナー採用で、部内ではCTOに次ぐ古参メンバーです(だからといってまったく偉くはない)。
今は週4勤務の時短社員で、週1の欠勤日は地元の魅力を発信するフリーペーパーの運営や個人活動に充てており、かなり自由に働かせてもらっています。ありがたいです。
さて・・・
突然ですが、皆さんは海外旅行をしたことがありますか?
私はほとんどありません。
ここ数年は地元のごく一部のエリアに特化した情報収集&発信ばかりをやっており、学生時代の留学経験もなく、キラキラした友人とヨーロッパに海外旅行に行った経験などもありません。社内のお姉さんに「あべさんハワイとか興味なさそう」と言われたこともある。なんでそんなこと言われたんだろ?
ですがこんな私でも一度だけあるんです、NYへ1人で旅をしたことが!!!
この記事では、海外というものに死ぬほど無頓着に生きてきた人間がいきなりNYに行こうとすると、どういうスットコドッコイな事が起こるのかをなるべくリアルにお伝えし、同じように海外に行ったことがほとんどない人に自信を持ってもらいたいと思います。それでも海外は怖くないのだと・・・
よろしくお願いいたします!
【決断編】NYへ行くという華々しい理由で会社めっちゃ休んだる
詳しい経緯はぼかしますが、今から6年前、i-plugへ入社する1年ほど前のことです。前職でそこそこ激務の日々を過ごす私のもとへ「自分の描いた絵画を海外のアートフェアへ出展する」というチャンスが与えらえました。
当時の私は別段海外に興味があったわけでも、本気で画家というものになろうとしていたわけでもありませんでした。
ですが、激務でろくに旅行もできず使うあてなく溜まり続ける貯金と消化できない有給休暇。当時の私にとって出展費用、アートフェア期間のホテル代、飛行機代、その他もろもろ諸経費ははさほど問題ではなく「アート目的でNYへ行くという華々しい理由で会社めっちゃ休んだる!!」という情熱だけで、1週間休暇を取ってNYへ飛ぶことにしたのでした。
【準備編】絶対に必要なもの、それはパスポート。
そんなわけでアメリカへ飛ぶにあたり、まず何をしないといけないか?
パスポートの取得ですね。だって未経験だもの・・・
確かNY行ったのが2014年の3月5日あたりなんですが、今手元で確認するとパスポートを取得したのは2014年の2月25日。あっ、5年だから2019年で有効期限切れてるわ・・・いま私、海外行けないのか・・・
2月って基本28日までしかないので本当にギリギリですね。
あんまり記憶ないのですが、役所に行ったのが遅すぎて、仲介に入ってくれた事務所さんに航空券やらホテルの手配で多大な手間とご心配をおかけした憶えがあります。というか、おそらく一番めんどくさい航空券とホテルの手配を事務所にやってもらってしまっている時点でこの記事あんまり参考にならないですね・・・ごめんなさい・・・
【搭乗編】全ては飛行機に乗って初めて始まるんです
アートフェアに参加するために、いざ、NYへ!
と言いたいところですが、直前まで会社の仕事がまとまらず、出発1時間前まで自宅で取引先に発注書送ったり、不在のメール打ったりしてました。そのせいで家を出るのが時間ギリギリになってしまい、スーツケース片手に駅から猛ダッシュすることに。あああああ!!
関空の駅を駆け抜けていると、職場のアルバイトの子から着信が
「あべさーん、制作フォルダの画像の場所が分からないんですが~」
い、今それー!?もう手続きの時間が!
「共有フォルダに上がってないー!?」
空港の方まで駆け抜ける際中、再度着信が
「あべさーん、写真ありましたーーー!!NY楽しんでくださ」
今まさに飛び立とうとしてんねん、私ではなく私が乗る予定の飛行機がーーーー!!!
方向音痴なので、迷わず国内線の方にダッシュして「国際線はどっちですか!?」その後国際線までダッシュし「チャイナエアラインはどこですか!?」無事に発券して、最後に空港のお兄さんと乗り場までダッシュ!ダッシュ!!
「海外の空港では何があるか分からないので、出発の1時間前にはついておいた方がいいですよ。」
見送ってくださったお兄さん、めっちゃ優しかったです。一緒に走ってくれて本当にありがとうございました。おかげで迷わず無事に飛行機乗れました!
【機内編】機内のいろんなところで感情移入する人
飛行機の座席の上にある荷物入れるやつってなんだか心もとなくないですか?夜行バスの荷台の方が、ネットで引っかけられるぶん安定感がある気がする。
そんなことを考えながら手荷物を押し込み、無事に着席した私。飛行機の座席って想像以上に狭いんだなあ・・・夜行バスの4列ゆったりシートの方がずっと広い。そんなことも考えていました。
この後、地上を離れアメリカまで13時間も過ごすことになる機内をなんとなく見渡してみる。お隣はなんだか品の良い欧米系のご婦人の方だ。後ろではすごくスタイルの良いスチュワーデスの人たちが離陸に向けて着席し始めていた。チャイナエアラインのお姉さんはみんなすごく美人だった。
飛行機は無事に離陸し、座席でなんとなくリラックスし始めた頃、スチュワーデスの人がドリンクを持ってきてきれた。紙コップにジュースを入れてもらい、受けとって周囲を見渡すと、多くの人は座席に備え付けられた小さなテーブルを出して紙コップを置いているようだ。
・・・あれ、どこだろ・・・このテーブル、どうやって開くの、全然開かないし!ちょっ
ガッタン!!
折りたたまれていたテーブルが突如落ちて開き、慌てた私はのけぞり
バシャッ!!
その反動で、脱いだばかりの上着と、お隣のご婦人の方にジュースがちょっとかかってしまったのでした。
「そ・・・そーりー!ソーリー!!!」
これが日本を離陸して初めて、私が口にした英語でした。
普段英語を話さない人間にとって、外で英語を使うのはとても気恥ずかしいことなのですが、言葉というのは口をついて出てくるものですね。とても自然な流れで「ソーリー」って言えました。伝えようとするその心が言語を生むのですね。
なんだかもういたたまれない気持ちで、上着をティッシュで押さえながら(たぶんご婦人にもティッシュあげた。嫌な思い出になっていないのでとても良い人だったのだと思います。)、席でじっとしていました。
しばらく経って落ち着いてくると手持ち無沙汰感が出てきたので、座席に備え付けられているモニターを触ってみた。現在の運航状況や、ニュースや映画が見られるらしい。到着までまだまだ時間があるし、眠くもないし、気分転換に何か見ようかとモニターをポチポチしてみる。「忍たま乱太郎」見たかったけど3話くらいしか入っていないし、ちょっと恥ずかしいので途中でやめた。他に見たいものはないか探していると、一つの映画タイトルが目に入りました。
映画「おしん」
一面雪景色の、凍てつく川をいかだで奉公に流されるおしん。濡れ衣を着せられ猛吹雪の中をさまようおしん。辿りつくその先で、出会う人たちと少しずつ心を通わせてゆく、おしん。
どんなに過酷な運命になってもただ懸命に、必死で生きるおしんの姿に、我慢できず鼻水垂らしながらめちゃめちゃ泣きながら最後まで見ました。泣くなっていう方が無理です。
しかし、自分がもし欧米人で、テーブルひっくり返してジュースをこぼし、その後は1人でガチ泣きしながら「おしん」めっちゃ見てる日本人が隣にいたらどう思うだろう?隣のご婦人・・・本当にすみませんでした・・・
しばらくして、スチュワーデスの人が再びやってきた。どうやら機内食の時間らしい。
「ビーフ? or フィッシュ?」
これが有名な・・・どっちか選べる、あの!!
「“ビーフ“」
まだ温かい、メインディッシュが入ったケースを受けとり、ワクワクしながら蓋を開けると、日本でよく見慣れた料理が入っていた。
(「”牛丼“だ・・・」)
ビーフ、って言って牛丼が出てくるとは。
ちょっと面食らったけど、とても美味しかったです。
(ちなみに帰りの便で ”フィッシュ“ を選ぶと ”うな丼“ が入っていました。後で出てきたランチは ”焼きそば“ で、アジア人にめっちゃ優しい航空会社でした・・・機内食は総じてとても美味しかったです。)
その後はちょっと寝たり、音楽を聞いたりしながら・・・13時間の航空を経て、無事に飛行機はアメリカの大都会、NYに到着したのでした。
うおお!すごい!どこを撮っても映画の世界みたいだーーー!!
【つづく】
改めて色々思い出しながら書いてみたら、序盤でだいぶやらかしていました。アメリカに着くまででこんなに長くなると思わなかったのですが・・・NYのことを思い出すと同時に脳裏をよぎるくらい「おしん」は名作でした。映画版は朝ドラよりも見やすいと思うので、よろしければ、ぜひ。
i-plugで一番古参のデザイナーは、こんな感じで生きてます。これ以上書くと「特に知見もない上に長い」と思われそうなので今回はこの辺りで止めておきます。
弊社デザイナーの現場の雰囲気については、
を読んでいただければかなりよく掴めると思います。
次回(たぶん12月23日公開)、4泊6日アメリカの旅、現地編。
離陸まででもうお腹いっぱいの旅です、察していただければ・・・
📅弊社 i-plug Advent Calender 2019 を引き続きご覧ください!!!🎅🏻
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