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見放される夫

前回「すわハンバーグ離婚か!?」となった我が家。

その後の話です。
結論から言うと、まだ離婚はしてません

どうでも良いけど夫シリーズの伸びが半端無くてビビってます。
みなさんシニア就活に興味を持っているのか、もしくは私の毒舌が聞きたいだけなのか。



遠慮が出来ない人

出勤日は何時から支度するかを分刻みで決めている。
私は職場にもフルメイク&巻き髪で行くので支度に時間が掛かる女だ。

余談になるけど同僚の20代女子に「凛さんの巻き髪、いつも綺麗でめちゃくちゃ似合ってます!」と言われてホクホクしている。
お世辞でも女子から褒められると嬉しい。

さて私の出勤時間はいつも大体同じなので「この時間は洗面所を使う」という事を夫も分かっているはずなのだが。
先日、洗面所でヘアセットをしようとしたら夫がのんびり歯磨きしていた。

「ちょ、ごめん私今使いたいんだけど」
「え?俺は歯を磨きたいタイミングで磨くことも出来ないの?」

少なくとも無職の貴様にその権利は無ぇよ。
すぐさま明け渡してもらわないと私が遅刻してその分の賃金が減るんだが貴様分かってるのか。

夫の現役時代、私は彼の支度時間はベッドでじっとしていた。
普通に寝ている時のほうが多かったけれど、たとえ目が覚めたとしても「今起きて顔を洗ったら邪魔になるかも」と思って身を起こさなかったのだ。

夫は「ほんの数分じゃん…」などと言いつつ洗面所を使い終え、当て付けのように扉をバーン!と閉める。
しんどい。



冷凍保存料理なんて要らなかった

以前のレシピ記事で「夫のために冷凍出来る料理を多めに作って保存している」と書いた。

カレー・ロールキャベツ・魚のすり身団子などのおかずの他、炊き込みご飯やピラフなど、休日にある程度の量を作って保存しているのだ。
ところが。

ある日、食材管理のため冷蔵庫を空けると夫が買ったコンビニのチルド商品のビーフシチューが入っていた。
「あぁ、そういうの食べたかったのかな」と思いつつ今度は冷凍庫を開けると、私が1ヶ月前に作ったビーフストロガノフが残っていたのだ。

「ビーフストロガノフあんまり好きじゃなかった?家庭料理を冷凍した時の賞味期限って1ヶ月以内だから、早めに食べて欲しかったんだけど…」
「それは気が利かなくてスミマセンでしたねぇ!」

気が利く・利かないの話は今していない。
むしろ「気を利かせて食べておけば良かった」という発想が出るという事は、つまり要らなかったという事だろう。

休日に昆布から出汁を取ったり魚の骨を骨抜きで1本ずつ取り除いたりしている姿を、貴方はリビングからテレビをダラダラ見ながら知っていたはずだ。
それが必要ない事なら事前に言えば良い。
徒労を人に課す事の罪深さを知らない人間は確実に地獄に落ちる。



スーパーに行けない理由

毎日暇を持て余しているにもかかわらず、夫は一向に自炊をしない。
野菜炒めやチャーハンやパスタなど、所謂「男の1品料理」ぐらいは問題無く作れるスキルを持っているのに、買い物はコンビニオンリー。
スーパーに行けば生鮮食品が手に入るのに、コンビニで惣菜や弁当を買って食べている。

不思議に思っていたある平日の夕方、一緒に近所のスーパーへ行った時の事。
夫が「向こうのレジに並び直そう」と言ってきた。

「なんで?」
「この列は斉藤さんがいるから」

我が町のスーパーにおいて絶対的エースの座にいる斉藤さんである。
彼女は私と夫を「常連客」と見なしており、レジで担当した際には必ず世間話を振ってくれるのだ。

夫が以前、平日の夕方に1人で訪れた際、斉藤さんにこんな事を言われたそう。

「あれ?今日は1人?仕事休みなの?もしかして奥さん具合悪い?今日ちゃんとエコバッグ持ってきてる?持って来てないと後で奥さんに叱られちゃうよ〜w」

正直に「仕事辞めちゃって、今は再就職活動中なんですよw」と言えれば良かったのだが、夫のプライドは富士山より高い。

斉藤さんから「もしかしてリストラされたんじゃ」と怪しまれる事を忌避してコンビニにしか行けないと言うのだ。
アホか。



モームリ

2日前の話。
この日は私が出勤日で、夫は知り合いと飲みに行く日だった。

帰宅した際まだ夫は帰っていなかったが、癖で玄関の鍵を閉めた後にドアフックを掛けてしまったのだ。
いつもなら夫は家に居て、私が「最後の帰宅者」だったから。

そうして荷物整理をしていると、玄関の鍵を開ける音がした。
夫が帰ってきたのだ。
が、ドアフックを掛けてしまっていたので、当然扉は全開にならず「バーン!」と音を立てる。

「しまった!」と慌てて玄関に向かうと、酔っているのか何なのか、夫は何度も「バーン!」と音を立てて扉を開けようとしていた。
もう深夜なのにご近所に迷惑甚だしい。

直ぐ様ドアフックを解錠すると、夫が「何のつもり?」と威圧感を滲ませてきた。

「いつもの癖でドアフックを掛けてしまっただけで、悪意は全く無いから怒らないで」
「信じられねぇ」

この瞬間、私の糸が切れた。

仕事をして帰って来た私と飲み歩いて来た夫との優位性には目を瞑る。
それとは別に、たった1つのミスすら許されない家庭にもう居たくない、という気持ちが強く迫り上がって来たのだ。

もう無理。



反省と回顧

私は夫のために何かしてあげる事を愛だと思っていた。
けれど、それは夫にとっては「しなくて良い事」「むしろ迷惑」だったのだと気付いたのだ。

だから私は、もう「夫のために」と考えて行動する事を止めた。
何をしても感謝されないのなら、もうやる意味は無い。

冷凍食品の作り置きもしないし、夫の機嫌を伺って言葉を選ぶ事も止めた。
もうこの家庭に私が期待する事は何も無い。

私は一体今まで何のために頑張ってきたのだろう。
そう考えると、結局は金のためなのかもしれない。
私が愛だと思っていた物も、結局は金のためなのか。

お金なんて、愛から一番遠い物なのに。
クソが。


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