安静時痛を炎症と決めつけてはいけない話〜肩関節疾患の理学療法介入 Vol.5〜
こんにちは、運動器認定理学療法士のTakuです!
今回は、安静時痛を炎症と決めつけるな!という内容です。自分が経験した興味深い事例を通して解説します。
肩関節疾患の診断名をもって運動療法が処方された患者を初期評価する際、問診は重要な評価項目です。その主訴は痛みであることは多く、痛みの増悪因子や軽減因子、時間的な変化など聞き取ります。
そんな時、安静時痛があると「炎症」と解釈してまずは安静と判断することはあるのではないでしょうか。確かにその場合は多いのですが、決めつけるには早いんです。
以前に興味深い症例を経験したので、事例を踏まえながらどんな状態であったのかを考察します。今回はお伝えしたいポイントは以下です。
炎症がなくても安静時痛が出る場合がある
肩甲上腕関節のアライメントが重要
今回の事例:上腕骨頭が後方に偏位した
TOSや頸椎症性神経根症などでも肩周囲に痛みが出ることはありますが、今回はこのような病態由来ではなく、機能的な問題として生じる痛みとして生じる痛みの解説になります。
🔸炎症がなくても安静時痛が出る場合はある
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