【臨床 vs 研究?】どっちのPTを目指すか早めにはっきりさせるべきだと思う話し。
理学療法士としての役割は、大きく分けて2種類だと思います。
患者のためのPTか
PTのためのPTか
前者は臨床、後者は研究です(最終的には患者のためですが)。
どっちが良い悪いの話しではなく、タイプの問題です。
そりゃ、どっちも完璧にできるに越したことはありません。でも、時間的なリソースは限られるのでそんなわけにもいないのが現実です。
ぼくが12年間の臨床の中で「こうしておけばよかったな」「早くから気がついておけばよかったな」と思うこと共有することで、選択と集中によって効率よくみなさんがPTとして成長できるようにこの記事を役立ててもらえれば幸いです。
どちらを目指すにしても、まずは臨床から
まず、前提として自分の活動の土台を臨床するのか研究にするのかに関わらず、一定の臨床力が必要です。
「一定の」というのは歯切れが悪いですが、これは事実だと思います。
先に有名人を例にとってみましょう。
PTのBig3と言われる(若い方は知らない人もいるかもしれませんが)入谷誠、福井勉、山口光國。この方々は臨床力がバケモノ(もちろんいい意味で)であり、研究も数多くされています。
入谷先生は足底板で超有名ですが、初めのうちはPT自体を辞めてしまおうと考えた時期もあったようです。そこから、ある一つの論文をきっかけに足底板の重要性を見出したとことを述べられていました。
福井先生は、皮膚運動学で有名です。福井先生が皮膚の運動をメインの活動に決めれたきっかけは、フィギュアスケートの女子選手に言われた、「髪の毛をお団子にした方が脚が上がりすい」という発言だったとおっしゃっていました。そこから経験積む中で皮膚の重要性に確信を持ち、研究するに至ったようです。
山口先生は上記のお二人の後輩にあります。間近でお二人の臨床を目の当たりにしながら、類まれな発想力と努力でご自身の臨床を極め、そこに自身を持つために研究をしていると聞きました。
この御三方の共通点は、臨床が土台となり自分の技術を確立する手段として研究しているという点です。
話し戻して、最近の研究を指導するフレームワークとして、臨床でも疑問をピックアップしようというのもがあります。
これってそもそも適した入りなのでしょうか。
イメージとしては、三角形の面積の求め方がわからないから、計算方法を1から研究した、みたいなことをやっている可能性はないでしょうか。
そんなもん、これまでの天才たちが導き出してくれていますよね。
一定の臨床力はあれば出てくる疑問や結果は確からしさはあるので、このような事になる可能性は低い。どっちにしても臨床力は必須です。
「臨床と研究」あなたはどっち?
このようなことをいうと、大抵が「研究手法の勉強になるのから無駄ではない」という反論は出てきます。
ここで、タイトルにある「臨床 vs 研究」を出してみたいと思います。
そもそもPTって全員が研究するための研究手法をマスターする必要はないと思うんです。
研究がすごく得意な人がいますよね。大学院など出ているような方々は頭がいい人も多い。
この際、このような人たちを思いっきり頼ったらいいと思っているわけです。要は、得意なことを活かした分業制ですね。これからの時代はこのくらいはっきりした働き方にした方が面白くなるのかなと妄想しています。
研究手法はベテランに任せられるからおそよ間違いないし、研究のネタは現場の声をリアルタイムで反映できる。win-winだと思うし、研究自体の質が上がっていくでしょう。まあ色々問題もあるので、妄想の域は出ません。
だけど、実際にこんな未来が来てもおかしくないと思うし、今のままだと日本の理学療法の分野は弱っていく可能性が高いので何か抜本的な変革が必要です。
そんな未来を考えるなら、どっちもできるよりは、片方しかできないけどエキスパートな人材の方が重宝すると思われます。
ぼくの目指すPT像は臨床にある
臨床に出ててから、周りをみて思うこと。
経験年数が上がれば、口から出る言葉は一丁前になり筋緊張を落とす技術ばかりが伸びていく。(仮名でやっている僕に対してもそう思うかもしれません笑)
ぼくは慣れたら誰でもできるようなPTにはあまりなりたくありません。
科学的根拠・エビデンスって言われますが、数値では測れないことも確実に存在します。
自分の感覚を信じて、患者さんを変えていく。こんなPTがかっこいいと思って、そうなりたくて日々研鑽しています。
そして、これを読んでくれている方々にもそうなってもらいたい。
今後も、僕の頭の中や実践したことを発信して行くので、今後ともよろしくお願いいたします!
したっけね。
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